後は家族でゆっくり…と思っていたら
『これからの流れをご説明しますね…』と
山田さんがもう一度来てくれた
実は、祭壇が出来上がった時に
『こちらをご記入下さい』と
シヅ子さんの事についての質問の紙を渡されてた
(父の時と同じもの)
この用紙の意味を知っているオットは
『とよ、頼む』と素早く私にパス…
(え~自分で書きなさいよ~)とは思ったが
こう言うのは苦手だよ…と泣きつかれたので
「少々、盛って書くけど…いいと?」と確認したら
『お任せします』とのお返事
オットから聞いている面白い話を
少々脚色して書いてやるぜ(笑)
受け取った山田さんが
『明日の告別式でこちらを参考にして
お母様の事をナレーションさせて頂きます』と
司会担当の方が文章にして下さるそうだ
どうなるかは当日のお楽しみと言う事で…
それでは、ご家族でお過ごしください…と
山田さんは帰って行った
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夕方になってケーちゃん一家が来てくれた
お焼香して祭壇を見て
「ピンク可愛いね」とほめてくれた
伯母はオットに
『急だったね…』と声を掛けていた
オットは「覚悟はしてたんですけどね…」と
伯母と話をしてた
(なぜか伯母はオットの手を握ってた)
準備してもらったお膳を食べながら
『こんなお通夜もいいね』とオット
家族葬ってこんな感じかもね
シヅ子さんの親族は来られないので
私の親族のみ総勢8名
できるだけ賑やかにお通夜を過ごそうね~と話してたら
オットと一緒に仕事をしているコタローが来てくれた
『よかったのに~』とオット
コタローは「そういう訳にはいきません」と
会社の社長さんも一緒に来てくれた
シヅ子さんと初めて会う社長さんは開口一番
「オットさんはお母さん似ですよね」って
コタローも一緒に頷いてた
聞いてる私たちも頷いた(笑)
オットは照れくさそうにしてた
ふたりは目元がそっくりなんだわ
そろそろ帰るねとケーちゃんたち
明日の告別式も来るからね~と
伯母は二人だと寂しいからと泊ってくれることになった
母も泊まりたそうだったけど体調面を考慮して
明日の朝、早目に来てもらうようにした
帰り際に母がオットの背中を優しくトントンと叩いてた
多分「頑張りなさい」と言う意味だったんだろう
オットは母に『ウンウン、ありがとう』と答えてた
お通夜の夜は静かに過ぎて行った