妊活さんへの施術中に鍼灸師(私)はどんなところを診ているか?
というのを少し紹介します。
今回は足。
☆足のうちくるぶし周辺
毛細血管がミミズのように見えるところがある人。
骨盤内の循環不全が疑われます。
鍼灸や漢方などの東洋医学では瘀血ともいわれます。
子宮内膜症や血液凝固(免疫的)に関する問題が隠れている場合もあります。耳にシワがあったり(フランクサイン)すればその可能性はさらに高まります。
☆足のうちくるぶしの直下(照海穴)が膨らんでいる人
水分代謝が悪い(むくみやすい)ことが推測されます。
東洋医学では水毒といいます。
外反母趾や足の裏に汗をかく、足が冷えて汗でしっとりする人、いわゆるモチ肌などもこのタイプのことが多いです。
生理周期が乱れがちな人やPCOSと診断が付いている人(日本人型)に見られることがあります。
☆足のうちくるぶしの斜め下の部位(太𧮾穴)が凹んでいる人
卵巣機能が低下していることが推測されます。
東洋医学では腎虚ともいいます。
体質的なものや年齢的なものからくるものもあります。
AMHが低値だったり、卵巣刺激に反応しにくいなどの特徴があります。
これに体が細い、食べても太らない、冷え性、元来色黒などが重なればこのカテゴリーに入る可能性が高まります。
年齢を重ねるにつれ、凹んでくるのは平均的ともいえます。
(凹むというよりは、しぼんでいるように見える)
一方、年齢の割に凹んでいない場合、ぱんと力強いように見える場合は卵巣機能は充実していることが多いです。
卵巣刺激にしっかり反応してくれる可能性が高く、年齢の割に採卵結果が良い場合などはこれに当てはまります。
☆上記の内踝の斜め下と外反母趾、皮膚の潤いの低下、前脛骨筋の筋緊張の低下などがみられればエネルギー不足の状態です。
東洋医学では気虚といいます。
食欲低下、便通異常、易疲労感、低血圧なども伴えばほぼ間違いないでしょう。
卵巣子宮がうんぬん・・・よりもまず体を元気な状態にすることが先決かもしれません。
胃腸系統を強める経穴から始めれば良いかもしれません。
以上これらがずべてとは言えないですが、その他の所見や症状を組み合わせて妊娠しにくい背景を考慮します。
これに卵巣・子宮・自律神経などに効果のあるポイントに鍼灸をすることで妊娠しやすいお体をつくり維持することで妊娠率のアップを目指すのが当院の妊活に体する鍼灸施術です。
ざっくりと足の見方と妊活との関係について書いてみました。
写真をいれたりなんかしたら、当院のホームページのブログにアップしようと思っています。
本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。
専門的な視点から付け加えると、『原穴は診るところである』ってのはこういうことかもしれませんね。
また妊活さんを長く診ていると、こういうタイプにはこれしちゃ逆効果!とかもあるので、カテゴリー分類は使う経穴のためだけじゃないってことが実はすごく重要なんです。