昨日の
「できれば何もしないで下さい。“結果”はむこうから言ってこない限り聞き出さないで下さい。心配してるのも悟られないで下さい。心配なときにこそ声をかけないで下さい。もし声を掛けるとしたら、女の子の場合のみ、直前期の、『アカン、これ声かけたら号泣しだすパターンやw』というときだけにして下さい。できれば保護者様はお子さんの人生を大きく捉え、それによって相対的に受験を小さく捉えて下さい。受験を自分ごととしてとらえないで下さい。そして受験はあくまでお子さんの問題だと割り切って下さい。理想としては自分が子どもだったら親から言われたりされたりしても特段嬉しくないこと、他所の家のお子さんにだったらしないことはできるだけしないで下さい。」
についての解説編です。
【解説編】正直にお話しします。 〜先生、ウチで何かできることありますか〜
私は常々、学校や塾の先生は3〜5年ほど勤務したところで灰谷健次郎さんの「兎の眼」と重松清さんの作品のいくつかは一度手にとって読んでみて欲しいと思っています。
私自身現在進行形で今の塾講師という仕事をするにあたり、作品のあの場面やあの言葉に出会えて本当に良かったな〜、影響受けてるよな〜・・・というのがめちゃくちゃあって、俗っぽい言い方になるのですが、非常に役に立つと思っています。
そんな数ある作品の中に、重松清さんの「ビタミンF」の中に入っている短編で「セッちゃん」という作品があります。
ネタバレになるので、ポイントだけを書くと、私はこの作品の中で、(中2の娘を持つ)お父さんがお母さんに
「(いま、子どもは)心配されること自体を嫌がる年頃だから。」
的なセリフを言うくだりがあるのですが(ワンチャン、別の作品だったかも・・・汗)、私はその1行に衝撃を受け、それ以来、そういう観点で考える引き出しが講師としてできました。
私自身まだまだ社会人としても講師としても半端者で、まだまだ分からないことは多いのですが、それでもそのお父さんのセリフは非常に重要なことだとその話を読んで10年以上経つ今でも思っています。
そして実際の経験上、個人的には「子ども(生徒さん)に親や講師の不安・心配が伝わってしまうと子どもは力を発揮しにくくなる」とも思っています。
今日のテーマである
「できれば何もしないで下さい。“結果”はむこうから言ってこない限り聞き出さないで下さい。心配してるのも悟られないで下さい。心配なときにこそ声をかけないで下さい。もし声を掛けるとしたら、女の子の場合のみ、直前期の、『アカン、これ声かけたら号泣しだすパターンやw』というときだけにして下さい。できれば保護者様はお子さんの人生を大きく捉え、それによって相対的に受験を小さく捉えて下さい。受験を自分ごととしてとらえないで下さい。そして受験はあくまでお子さんの問題だと割り切って下さい。理想としては自分が子どもだったら親から言われたりされたりしても特段嬉しくないこと、他所の家のお子さんにだったらしないことはできるだけしないで下さい。」
なのですが、わざわざある程度具体的に書くということからも、誠に恐縮ながらご推察頂ければと存じるのですが、これまでの経験上、この逆をやっちゃってるお家というのはまあまあ珍しくはなくて(もちろん保護者様にご自覚はありません)、で、そういうお家の子が大学受験でサクセスしてるイメージっていうのが振り返るとないんです。
基本、私がそう感じているお家というのは高校入試以降はご利用になられないケースが多いのですが(そりゃそうだと思います泣)、なんやかんやでその後の展開を聞くとやはりと言いますか何と言いますかですし、何よりも大学受験でもご利用下さったものの、担当者として上記のような心配を抱えたまま結局最後にお役に立てずに、非常に申し訳なく、また自分としては死ぬほど悔しい思いをしたこともそれなりにあるというのが正直なところでもあります。
#もちろん望ましい結果にならない要因は私のカリスマ性の無さはじめ、いろいろあるのですが
突然ですが、ここで1つ、はっきりさせておかなければいけないのは、私はあくまで受験という1つの勝負事に勝つか負けるかという観点でのみ話をしています。
人として、とか、生きる力とかはむしろ「誰かオレに教えてくれ〜」って感じですし、親が我が子をどれほど心配するかというのは誤解を恐れず言えばこんなジャストフォーティモヒカンの独身男に分かるわけありません。
想像はしようとしますが間違いなくその想像は甘いでしょう。
で、そういった意味ではとにかく受験というのはやはりどこまでいっても勝負事で、少なくとも講師というのは最後の最後は合格だけが人生だと私はとらえています。
講師がどれだけたいそうな能書きを垂れても生徒さんが不合格になるとそこのお家からすれば「いや〜、期待してたんですけどね・・」になるし、進学教室を謳い、各種ネットで自画自賛、最高の教室です、めっさ受かってますアピールをしながらも肝心の結果のところで誤解を招こうと必死!!となるとお寒い感は否めません。世間的にはそんな感じはないと思うのですが。
とにかく少なくとも講師という立場からしたら生徒さんには受かって頂かないといけません。
また少なくとも、今これをお読みでお子様がこれから受験生になるという方で「受かっても落ちてもマジでどっちでもよい」という方ならそもそもこんな受験ブログ歯牙にも掛けないはず。
そう、なにはともあれ生徒さんには受かって頂きたい。
そんなわけですから、誠に勝手ではあるのですが個人的な想いとしては「親だからそりゃあ心配しますよ」のお声はもちろん分かるのですが(2億回くらい聞いてきた)、大変僭越ながらも、ブログの読者様におかれましては、どうか今日の内容を頭の片隅にでも入れて頂けたら・・・・と思っております。・・・勝つために。
結論、子どもに「親、心配してるな」がある一定量の閾値を越えて伝わりますと、子どもの潜在(ときに顕在)意識は自分との戦いではなく親との心理戦にもつれ込んでるようなイメージがあります。
厳しい言い方をすると、その子個人の意志を感じないといいますか。
世の中には“親と成績のことを話したい子ども”ってなかなかいないと思うのですが、私的にはそういうタイプの子って大きく分けて
①親と話すとややこしいから話したくない
②親に話しても親は分からない(どうせ「ふ〜ん」みたいな反応しかかえってこない)から話す必要がない
の2タイプいらっしゃるんですね。
言うまでもなく②の子はばっちりです。時期がくれば勝手に自分で行きたいとこ決めて勝手に頑張ります。
特に小中と成績はイマイチだったのに、大学受験でドッカーンといくタイプの子ってまずこのタイプです。
お家の方も、塾の先生に対して「し・・、し・・知らないので頼んます。。。」みたいな。
#好きです
要は親から、こと進路に関して「それは違う」「それはやめろ」はまず言われないという感じなので、深層心理としては安心して自分の欲求だけに集中できるんですね。
ところが①のパターンの子(8割方そう)というは「絶対その手の話したら自分が嫌な想いする」「絶対にダルい展開になるに決まってる」が深層心理としてあって、どうしても親との心理戦(「(親が)なんか言うてくるんちゃうか!?・・・なんか言うてくるんちゃうか!?・・・・・なんか言うてくるんちゃうかーーーーーー!?」)という、もう1つのまともにやれば100%負ける戦いをうまいこと避けながら学生生活・受験生活と並行してやらなきゃいけない。
そういう子にとっては自習などという行為は
「自習に行く(勉強する)=結果を期待される」
に(少なくともその子の中では)なってしまって、中学・高校受験とかのまだ自分の手に負える範囲ならよいのですが、大学受験とかになってちょっとやそっとでは結果状況がビクともしないレベルになると、ホントにめちゃくちゃ自習(結果を出す行為)がシンドイ行為になるんじゃないかって予想してます。
教室運営をやっていて思うに、自習する、結果を出す、ということに関しては、特に塾の先生なんかだと、いかにその生徒さんの心的ハードルを下げるかということに全力を注いだ方が結果的に生徒さんは自習室に足を運んでくれるというのはこれまでの感触からして絶対だと思ってます。
これまでの個人的な数々の“役立たず経験”から、“恋愛”ではありませんが、相手を心配している、気遣っているつもりが、実は単に重いだけになっていることって、親と子、先生と生徒でもよくあると私は思っていて、それゆえ、いかに重い存在にならないか?というのが非常に大事、逆を言えば、いかにお子さん(生徒さん)を軽くするか?っていうのがお子さんが力を発揮する上で大事になってくるんじゃないかって思います。
#お互いをわかりすぎていて
#心がよそ見できないのさ
と、ここまで読まれて、「よし軽くしよう!」ってなって、余計な一言(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)を我慢できるか否かが・・・う〜ん・・・センスなのかなと。(ボソっ....
#でも声掛けてあげたいですよね・・・
#それはそうだと思います
#そうだと思うんですけどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
憎まれついでに最後に1つ印象深い話をさせて下さい。
昔中学受験で甲陽に受かった生徒さんがいて、その子が高校を卒業してから、こんなことを話していました。
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今でも覚えてるのは、僕が中入で受かって、母親が初めて甲陽の保護者会に行って帰ってきた途端、
「甲陽の先生に、『小学生のときみたいにいろいろと手出しするのはもうこれからはやめて欲しい』言われたわ。甲陽の先生が言うんやから間違いない思うから、お母ちゃん、これからはアンタに勉強のこと何も言わへんから自分で頑張んねんで。」
って言い出して。笑
中学受験のときあれだけ受験で絡んできたのに、母親はそれ以来ホントに勉強のことは言ってこなくなったんですけど、僕が高校生活の最後に、「オカン、京大受かったで!」言うたら泣いてました。
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親と子、先生と生徒、いずれも難しいと思うんですけど、自分が変わることでしか結果は変えられないというのは、これまで担当させて頂いた生徒さんたちから教えられたことです。
ここまで耐えて読んで下さって本当にありがとうございました。
校内生の方は、また今回や次回以降の面談でお待ちしております。
#ビビりながら爆
ではまた。
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【究永舎】
2008年6月に豊中市に重本孝が開校した進学教室です。最初は高校受験の塾としてはじまり、2014年シーズンからは大学受験を対象とした高校生クラスを開講。現在は中2〜高3の講座全てを重本が担当するユル〜い個人塾なのに毎年難関校合格者が生まれる摩訶不思議アドベンチャーな教室です。
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