皆様、こんばんは。
料理家&クリエイターの豊田亜紀子です。
本日は新元号が発表されましたね。
『令和』
この新元号が施行されるのは5月1日。
この間の1カ月の時間は変更事項の準備期間に充てられることになります。
今朝Facebookにも書いたんですが、昨日、地区の組長職の引き継ぎを終えて、いつも通り買い物に行って自宅に戻って車から買い物の荷物を家の中に運ぼうと持ち上げたその瞬間に長年愛用していた赤い布製の買い物袋の取っ手がパカっと引きちぎれたのです。
その瞬間に『これを皮切りに私の人生が変化するのだな・・・』と悟りました。
専門職の勉強に明け暮れた20代、子育てに翻弄した30代、子供の受験に翻弄したここ数年と、苦しみの時代は幕を閉じ、この先はきっとずっと笑っていられる気がしています。
文字通り、私も人生の春を迎えています。
さて、春と言えば苺。
世界各国に苺デザートのレシピがあるのですが、その中でもロシアにはちょっと変わった作り方をする苺デザートがあるんです。
『キセーリ』と呼ばれる苺ゼリーなんですが、ゼラチンを使用して固めるのではなく、片栗粉を使用して作るゼリーなんです。
・・・と言っても、しっかり固まるゼリーというよりは、トロトロ~っとした『とろみゼリー』のような感覚の苺デザートなんですよね。
葛湯を冷やしたみたいな感じのゼリーです。
不思議な味と食感ですが、キセーリをサワークリームと合わせていただくと何だかロシアの深い森の中に吸い寄せられているような錯覚を感じてしまうのです。
ロシアでは苺やラズベリー、ブラックベリーなどのおいしいベリーをたくさん収穫できるそうです。
ですから、おのずと彼らの生活の中にベリーが自然と溶け込んでいるんですよね。
キセーリは苺の素朴な甘味を感じることができるロシアンデザート。
皆さんも一度味わってみてはいかがでしょうか。
ロシアの森の苺ゼリー
『キセーリ』
<材料 ミニサイズ4人分>
●苺ジャム 150g
●水(A) 100ml
●砂糖 小さじ2
~水溶き片栗粉~
●片栗粉 大さじ1
●水(B) 大さじ1/2
~トッピング~
●サワークリーム 適量
●ミントの葉 4つ
<下準備>
①苺ジャムは市販のものを使用してもかまいませんが、手作りしたい場合は、下記のリンクのレシピ通りに作って下さい。
【作り置き】1食分の苺ジャムをレンチン3分で作る方法 作り立てのフレッシュジャムで朝食を♪
②片栗粉と水(B)を合わせてあらかじめ水溶き片栗粉を作っておきます。
<作り方>
1.鍋に下準備①の苺ジャム、水(A)、砂糖、下準備②の水溶き片栗粉を投入してヘラでかき混ぜながら中火でとろみが付くまで煮ます。
2.1の粗熱を取ってから器に等分に注ぎ入れて冷蔵庫で4時間程度冷やします。
3.サワークリームを乗せ、ミントの葉を飾ります。
<ポイント>
(※1)ゼラチンを使用したゼリーと違ってしっかり固まるゼリーではなく、『とろみゼリー』のような感覚のロシアンデザートです。
ロシアにおいてはレンチン苺ジャムではなく、もっと大量の苺を煮込んで大量の苺ジャムを作るのでしょうが、日本でキセーリを手軽に味わうためには上に記載したレシピのような作り方をするのが手っ取り早い方法です。
キセーリの他にもっと苺を簡単に味わう方法としてはロシアンティーがありますよね。
ロシアンティーというのは、日本においては、紅茶の中に苺ジャムを入れて混ぜたものと説明しているケースが多いのです。
しかしながら、実情は少し違っているようなんですよね。(笑)
ロシアでは、紅茶はミルクなどは入れず、ストレートか、もしくは、ストレートティーに少し加糖をしていただくことがほとんどです。
そして、苺ジャムを作る季節になると、ストレートの紅茶に苺ジャムを添えて供され、作り立ての苺ジャムをスプーンなどですくっていただきながら紅茶を楽しみます。
このような紅茶の時間の楽しみ方をロシアンティー(ロシア的紅茶の楽しみ方)と言うんだそうです。
皆さんもキセーリのレシピも含め、ロシアンティーについてもこの記事で学んで下さいね。
ロシアの苺デザート『キセーリ』もぜひ一度作ってみて下さい。