妻のママ友のひとりになかなか肝っ玉な母さんがいる。
前回も登場いただいた男子2人のママなのだが、またオモシロエピソードを仕入れたので紹介させていただきます。
肝っ玉母さんには、幼いころから大切にしていたぬいぐるみがあった。
それは、某デズニーさんのくまのプーさん。
もちろん、幼少期からずっと一緒に過ごしてきたため、それなりにボロボロにはなっていた。
2人の息子もそんなママの大切なプーさんとは仲良しで、よく一緒に遊んでいたという。
そんな平和な日々が続いていたある日、突然事件は起こったのだ。
ママが家事を終えて、一休みしていると、殺人現場かと錯覚してしまうほど凄惨な光景が眼前に飛び込んできたのだ。
プーさんが……。
ハチミツ大好きでポッチャリしている愛らしいプーさんが……。
げ、激ヤセ!!!!!!!!!
そう、見る影もないほど、ヤツれきり、げっそりとしているプーさんが横たわっていたのだ。
ぷ、プーさん…！
い、いつの間にダイエットを!?
なんて、ジョーダンが通じないほど痩せ細ってしまったプーさん。
背中を見ると、中綿がガッツリ抜き出されている。
犯行現場には、見るも無残なボロボロになった中綿が、そこら中に飛散。
犯人は!?
こんな残酷なことをする犯人は誰なんだぁーーーーーー!?
はい。
そこのアナタ、正解です。
ふと、息子たちを見ると、何事もなかったかのように、他のオモチャと戯れている。
犯人は犯行現場に戻る。
ママさんは、まさにそれを目の当たりにしたような気分になったという。
そして……。
もちろん肝っ玉母さんは大激怒！
そりゃあ、はたから見ても、"心中お察しします"だろう。
自らの思い出のひとつでもある大事なプーさんを、本人の意思に関係なく強制的にダイエットさせられてしまったのだから。
ママさんは、あまりの怒りに怒鳴り散らして息子たちを徹底的に追い込んだ。
しかし、ママさんは後に、「その場では、モノを大切にしない子どもたちに対して、常識を説くという正当な理由、躾としての怒りで説教をかましてやった」だけだと語ったという。
もう2度とこんな過ちは犯さない。
そう息子たちに約束させると、一応は怒りのほとぼりも冷めたようだった。
しかし……。
夜中、お気に入りのプーさんの変わり果てた姿を見ていると、再び怒りがフツフツと湧き始めてしまう。
こ、この怨み、晴らさずでいられるか!?
しかし、そこはひとりの大人。
自らこみ上げる怒りを律しようと復讐心を押し殺してはいた……。
葛藤……。
翌日、ママさんは息子たちの絶叫で目が覚める。
そこには、大泣きしている息子たちの姿があった。
そして、その手元には……。
中綿がすべて抜かれたガリガリのスティッチのぬいぐるみが……!!!!!!!!!
「す、スティッチが痩せちゃったぁー（泣）」
そして、さらにその近くには、再び丸々と太ったクマのプーさんが……。
プーさん、は、は、ハチミツそんなに食べたのかーーーーーー!?
じゃなくて、ま、まさか…ママさん、そ、そんなオトナ気ないことは……。
ね、ねぇ……？
「あんまり、ムカついたんで、中綿詰め替えてやったんだよ💢💢」
う、う～ん。
そ、そこまで清々しく言われると……。
も、もはや、天晴れとしか言いようがない。
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