日本の国土の10倍の原生林、この20年で失われたと判明 | 堺 だいすき ブログ(blog)

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日本の国土の10倍の原生林、この20年で失われたと判明



このままではマズい…。

かつては山だったところが切り開かれ、いまでは都会に変わっているなんて話はよく耳にします。その勢いは全世界に広がっており、自然のままの原生林が、驚くべきスピードで失われていることが判明しましたよ!

このほどWildlife Conservation Societyおよびクイーンズランド大学の研究者たちが発表した論文によると、いまも世界に残る原生林は1162万平方マイル(約3010万平方km)で、全陸地の23.2%。この数字だけを見ると、まだまだたくさんの自然が残っているようにも思えるかもしれませんよね。

ところが、このデータを約20年前の1990年代半ばと比べると、130万平方マイル(約330万平方km)もの原生林が失われたことが明らかにされていますよ。この規模は面積にしてオーストラリア大陸の半分の自然が消え失せたことを意味しています。オーストラリアの面積は、日本の国土の約20倍といわれていますから、実に20年で日本の国土の10倍もの面積の原生林がなくなってしまったことになりますよ〜。


これは驚くべき、そして大いに悲しむべき事実だ。原生林の価値を認識し、迫る 未曾有の脅威を訴える 国際的な保護方針を定めることは急を要する。もし20年以内に真剣に取り組めば、(原生林の崩壊を)食い止めることができるだろう。

同研究チームを率いたJames Watsonさんは、このようなコメントを発表しています。地球温暖化を引き起こす二酸化炭素の排出量削減が、世界で活発に議論されてきたのとは異なり、原生林の保護は、やや見過ごされてきたことに危機感を覚えざるを得ないとの見解まで表明されていますね。

都市化に伴って、自然のままの山林が失われていくと、そこに住まう野生動物たちが行き場を失うことになりますけど、影響はそれだけにとどまりません。実は広大な原生林のおかげで、二酸化炭素が光合成の過程で吸収されて、酸素に変えられる重要な働きが進み、温暖化を抑止する役割が果たされています。また、大量の雨水を吸収して、洪水被害が起こりにくくなってもいるようです。さらには、熱帯雨林には、ほかの場所には存在しない植物が豊富に見られ、貴重な薬草の宝庫ともなってきました。

植物園にでも行かなければ、豊かな自然を見られなくなる…。そんな世界が訪れてしまう前に、いま本気で自然保護に取り組まなければ、地球は取り返しのつかない悲劇に見舞われてしまうのかもしれませんよ。


image by NASA Scientific Visualization Studios
source: Current Biology

George Dvorsky - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)