どうも、とわ。です。
今日は全然勉強をする気がありませんでした (-_\)(/_-)三( ゚Д゚)!!
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
――「昔はそれなりに名の知れた刀匠だったんだ。おれたち帯刀の一族は」
どのぐらい抱きしめあっていただろうか。
さすがに気恥ずかしくなったのか、紫音がさりげなく腕を解いた。
そしてぽつりぽつりと語り始める。
一人称が“僕”から“おれ”に変わっていたのは桜子に対する思いの変化の表れだろうかと少しうれしくなりながらも、その先をだまって促した。
「おれも幼いころから刀術のイロハを叩き込まれてね...その時からの相棒なんだよ、この短刀は」
傍らに置かれていた短刀に指先だけで少し触れる。
使い込まれた様子はあるが、きちんと手入れがされていた。
うっすらと影が差すその瞳はさっき外で見たそれと重なる。
やはり桜子には、その影に対してかける言葉が見つからなかった。
「でも、数年前。帯刀家を壊滅的な状況にまで追い詰める、事件が起きたんだ。おれも必死に、家を護ろうとした。けど、当たり前のように一族は滅びたんだ。....いや、違うか。――おれが、みんなを殺したようなものだよ」
「え..」
まさかとは思っていた。
しかし、いざはっきりと口にされると、信じられなかった。
紫音に、笑顔がない。
奥歯をかみしめ、目を伏せ、拳を握り締める。
後悔の念が爆発しそうになるのを必死に抑えているように見えた。
「おれが...、家族を、、帯刀を裏切ったんだ」
「う、裏切ったって..そんな顔しないでください」
「帯刀の人間は、例外なく殺されたよ。もちろん、おれも」
そこからこの世界に流れ着いたのだと、紫音は続ける。
「でも、死んでもなお、“帯刀家の裏切者”としておれは全く関係のない人々からも奇異の目で見られるようになった。『帯刀紫音を殺せ』言い出したのは誰だったっけな。そんな言葉が人々の間を掠め、おれの命を狙ってくる奴が後を絶たなかったんだ」
「もしこの世界でで殺されたら、紫音は死んでしまうんですか?」
浮かんできた些細な質問に、紫音はそれまでの表情を緩めて丁寧に答えた。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
予定通りに更新できてよかったです^^
紫音の過去の設定は後からの肉づけでできたもので....
それについては長々と引っ張った後、忘れたころに触れてきます('-^*)/
それでは、またあした。
1/11