tartarian aster - 追憶 - | 永笑のポチポチ

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小説とかイラストとか写真とか、とりあえずなんか書いてます(^^♪

どうも、とわ。です。






上のイラストは、エブリスタのほうでのお友達、そうちゃん(壮佳さん)に描いてもらいました!

コメント欄を見ればその痕跡があります^^


いつもエブでの小説で楽しませてもらって、私のブログで楽しんでもらってる。
毎回のようにコメントをくれて、ありがとう(≡^∇^≡)
励みになってます!!



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・・・・・。


なんとなく気まずい沈黙が、桜子と紫音をとりまく。


うつむいて、ゆっくりとした手つきで包帯を巻く、桜子の表情はうかがえない。






「ごめん」

彼女の頭を、やさしく抱き寄せた。

ふわっと控えめな花の香りが鼻孔をくすぐる。



一瞬固くなった桜子も、安心しきったように力を緩め、紫音の胸に顔をうずめた。



「紫音が謝ること、ないです」



「僕が悪かったんだ。君は全く関係ないのに」



桜子は否定するように額をぐりぐりと押しつけ、そのあと彼の腕の中から見上げてくる。


「そうです。私は関係ない」


「うん。だから...」
「違います」


見上げてきた桜子の瞳は、かわいそうなくらい潤んでいた。


「私は、あなたのことを何も知らない。長い付き合いになるかもしれないのに、何も知ら
ないただの他人でしかない。...まだわからないんですか?」

「え...」

とうとう涙の膜が崩れた。



「紫音のこと、教えてください。帯刀ってなんですか。裏切り者ってなんですか」

「それを話したら...桜子は、きっと信じられなくなるよ、僕を」


紫音の表情は悲痛だった。
ゆっくりと、ゆっくりと。噛み締めながら。

それが桜子を突き放す決定的なものになるように。


桜子は言った。そんな彼を包み込むように。



「信じます。たとえあなたの過去に何があろうと。裏切り者であろうと。あなた一人にその残酷な運命は重すぎる。だって...紫音がいなくなったら私、生きていけないもの」




桜子は、紫音を信じます。

紫音は、桜子を守ってください。


桜子の紡ぐ言葉の一言一言が、紫音の頬を撫でた。

彼女の流した涙が、真っ白な左腕の包帯にシミを落とした。


「わかった。約束いや、...追加の約束、だね」



まったく、君にはかなわないや。
諦めたように言った後、指を絡める代わりに一層強く抱きしめた。


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昨日、サボってしまって済みませんm(u_u)m


今日から残念ながら学校なんで、毎日更新できるかわかりません。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。


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