それは再びロシアを世界の大国へと押し上げた功績によるところが大きい。
欧米ではリベラルなゴルバチョフに人気が集まっているが、ゴルバチョフがソ連を壊して欧米の食い物にされる状態を作ってしまった人であるのに対して、プーチンは弱いロシアからの脱却を図り、最強化している人であるからロシア国内での支持率が高いと言える。
90年代、KGBを辞めてサンクト市の副市長だった時、「ロシアの豊かな資源を活用すれば、世界的な大国の座を取り戻すことができる」という論文を書いている。
2000年代に入りプーチンが大統領になってから現在に至るまで、ロシアはまさにプーチンが書いた論文で提唱したことを一つづつ確実に実現している。
「戦車より石油」。
プーチンの戦略は、ソ連時代の強力な軍事力で世界的な派遣を目指すのではなく、ロシアの豊富な資源で覇権を獲るというものだった。
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まず、プーチンがやったことはオルガリヒとの闘い。
オルガリヒとはエリツィン時代、ソ連崩壊後に国有企業が民営化される過程で経営権を握った新興資本家たち。
オリガルヒは儲けた金で政治献金し、エリツィン政権の中枢に座っていた。
基本的にはオルガリヒにも納税義務があるが、行政メカニズムが不完全なため誰も税金を払っていなかった。
そこに目をつけたプーチンはオルガリヒたちに脱税容疑をかけ、税金が払えない企業は国有化してしまった。
中々サインしない財閥社長を睨みつけ、ほとんど無理矢理サインさせるプーチン
オルガリヒの中にはメディアを使ってプーチンを貶めようとした勢力もあったけども。
KGB出身のプーチンはそうした勢力を犯罪者に仕立て挙げ、返り討ちにした。
反抗的な地方の州知事の汚職を摘発し、辞めさせたりもしている。
こうしてプーチンは政治基盤を盤石にした。
野党が提出した文書を目の前で破り捨てるプーチン
プーチンが政治的・経済的に発揮した手腕の影にはドイツが絡んでいる。
プーチンはKGB時代、東ドイツに居たのでドイツとの経済的パイプがある。
ロシア最大の石油会社ユスコを再国有化させる過程において、ユスコの株式を持っていた欧米の投資家たちはロシア政府が不当にユスコの評価を低くして、格安でロシア系の石油会社に買い戻されることを恐れた。
もし、そのようなことをロシア政府が行うなら報復措置に出るとまで言った。
そこでプーチンはユスコの資産鑑定をドイツの大手銀ドレスナー系の企業に依頼。
ドイツの大手銀行系の出した見積もりなら欧米の投資家たちも文句のつけようがない。
同社はいろいろな理由をつけてユスコの油田を安めに見積もり、結果的にユスコの油田をロシア国有石油会社ロスネフチのものにする再国有化に成功した。
しかし、このドレスナー銀行は、実はプーチンと親しい関係にあった。
このようにロシアの資源産業をめぐるオリガルヒとプーチンの戦いの中で。
米英系の投資家はオリガルヒの味方をする傾向があったのに対し、ドイツ系の投資家はプーチンの味方をした。
ロシアをめぐる地政学的な戦いは、表向き「プーチン」と「欧米」との戦いのように見えるが、実は「プーチンとドイツ」と「米英」の戦いになっている。
やがてロシアはプーチンの宣言通り、資源で世界を取り込んで行く。
ロシアは地勢的にアジアにもヨーロッパにも繋がっている。
パイプラインを引き、天然ガスをヨーロッパにもアジアにも送ることが出来る。
既にドイツとの間には2010年直結ガスパイプラインが開通していて、中国への石油パイプラインも08年から稼働。
日本も売り込みの対象になっていて、表向きは北方領土問題の解決という名目で訪日したが、本当の目的はロシアエネルギーへの投資や石油やガスの売り込みやった。
ロシアはパイプラインをインドなどのアジア、イランなどの中東へも売り込む構想を持っている。
ガスプロムは米国にも売り込む構想がある。
政治的にエネルギーを外国に頼ることを良しとしない米国であるけども、今でこそ地球温暖化対策を拒否しているが、やがて世界と歩調を合わせないといけなくなった時、天然ガスを使用せざるを獲なくなる。
米国の新聞は「ガスプロムの拡大はプーチンの独裁を強化する」と批判する半面、経済記事では「ガスプロムの株は買いだ」と推奨するという、矛盾した状態になっちゃってる。
政治にも経済にも強いプーチン。
野生の虎が取材記者めがけて襲い掛かって来た時、プーチンはその虎をライフルで狙撃して倒したこともある。
プーチンはタバコを吸わないし、ロシア人としては珍しくお酒もあまり飲まない。
全てにおいて凄すぎるプーチン。
見た目もイケメン。
やがて西側の人間はそんなプーチンを恐れて、「赤い彗星のプーチン」と崇めるようになる。
ニュータイプとなったプーチンの視線はロシア空軍のレーダーに反応してしまうため大統領就任中は警戒されることになり、「今から交渉に行く」と伝えただけで相手国首相が泣いて謝ったり、心臓発作を起こす高官も出た。
力加減を間違えると外交問題に発展する為、外国首脳と握手するのを嫌い、一喝しただけでイージス艦撃沈したのはあまりにも有名。
絞め殺した相手が崩れ落ちるのを見て万有引力を発見した話は教科書に載り、書類の誤字を指摘しようとした書記官が口を開いた瞬間シベリアにワープした。
調子の良い時は3人に見えるらしいプーチンはまだ2回変身する能力を残しているので、プーチンの逸話が増え続けるのは間違いない。
2012年、APEC首脳会議が初めてロシアで開催されることになった。
会場に選ばれたのはルースキー島。
そこでプーチンは会議場にアクセスする巨大橋を建設するよう命令した。
しかし、ロシアの技術官僚はあまりにも急な話だったので、プーチンに陳情した。
「閣下、これより短い橋をかけるのにフランスや日本でも7年かかってます。我々が今から建設を始めたのでは、とてもAPECに・・・」と言った瞬間、「そうか、間に合うか」とプーチンは答えた。
世界最長の斜張橋であるルースキー島連絡橋は3年で完成した。
これはホンマの話。
そんなプーチンは親日家。
よく見ればプーチンという政治家は面白いし、日本の味方(のように思える)である。
さあ、あんたらも今日からプーチンの行動や言動に注目しよう。
ほなな。
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