花埋み | 仮面の裏に

仮面の裏に

徒然なるままに書き殴った文章群


皆さまご無沙汰しております
如何お過ごしでしょうか?

わたしは日々己の意外な程の強かさに舌を巻きながら
それでいて皹の入りやすい硝子のような不器用な繊細さに手を焼きながら
日々を粛々と、残り1年半の学生生活を生きております

あまりに久々で筆が鈍りに鈍っているので
随分前に完成した絵を載せてみたり。



「死と乙女 冬篇」
画材:赤ボールペン、画用紙






イメージ自体は12歳頃から温めていました
マーラーの交響曲第1番の3楽章、
その中間部分を初めて聴いた時から変わらずに在り続けたひとつの世界
あまりにも清浄で緩やかな滅びの一幕
同じ旋律の歌曲を耳にしたときにその幻想は確かなものになりました

すべてに絶望し流離う若人ひとり
歩き疲れて菩提樹の樹の下に身体を横たえると
淡雪の如くに降り積もる白い花弁
苦痛も、歓びも、何もかも埋めてゆく
そんな一つの死のイメージ


蕩けるように白く芳香を放つアングレカム
花言葉は「いつまでもあなたと一緒」

死して尚、
この躰が朽ちて尚あなたと共にありたい
この乙女のように
それはわたしも変わりませんけれども
でも、あなたはきっとそれを許してはくださらないのでしょうね。