第633問! 【商売のセンスが分かる?豆大福問題】 | まいにちのせいかつがクイズになる

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毎日の生活で知り得たことや、食べたもの、体験したものをクイズにして紹介する日記です。

まずは前回の正解発表からまいりましょう。



第632問 正解:1月17日


阪神・淡路大震災が起きた日です。



それでは本日の問題です、第633問!


その名はオランダ語で「曲がった」という意味の言葉に由来する、ドーナツチェーン店


「ミスタードーナツ」では、グレーズをコーティングした「フレンチ」などの種類がある、


ドーナツといえば何でしょう?



現在勤務校で簿記の授業を担当しています。 先日、検定試験の受験も終えたので講義内容を


試験対策から社会で役に立つ会計の知識を教えることにしました。 その初回でネタにしたのが


今回のタイトルにした「豆大福問題」という商売のセンスを問う有名な問題。 こんな問題です。



個人経営の老舗和菓子店で、店員が豆大福を床に落としてしまい売り物に


ならなくなりました。 この豆大福は毎日夕方には確実に売り切れる人気商品で、


原価は30円、価格は100円です。 落としたことによる店の損失はいくらでしょう?



では、もう一問。


ドーナツチェーン店で、お客様が陳列棚からトングでドーナツを取ろうとした際に


誤って落としてしまいました。 このドーナツチェーンは県内に20店舗あり、落とした


ドーナツはセントラルキッチンで大量生産されたものです。 またドーナツは品切れに


ならないよう在庫に余裕を持たせていますが、閉店時には毎日売れ残りが生じます。


原価は30円、価格は100円です。 落としたお客様に弁償をさせない場合、


店の損失はいくらでしょう?



いかがでしょうか?


ちなみに始めの問題の答えは価格分の100円。 次の問題の答えは0円です。


始めの問題は「毎日確実に売り切れる」がポイント。 つまり、確実に100円の売上が出ている


ことから、原価30円と得られるはずだった70円の利益、合わせて100円を損失して考えます。



次の問題はなぜ0円か? ポイントは「売れ残り」というよりも、このドーナツチェーンの背景。


「売り切れが生じないようにセントラルキッチンで大量生産する」ということは、ある程度の


売れ残りを想定して生産しているはずで、この場合は売れ残りの廃棄損を原価に含んでいます。


コンビニエンスストアで弁当やおにぎりが大量に陳列されているのも、これにあたります。



では、どちらが良いのか? それは店舗の規模や経営により目指す方向により異なるでしょう。


老舗和菓子店で豆大福が売れるからといって、大量生産すれば売れ残りのリスクが増すほか、


豆大福の商品価値や希少性も下がるでしょう。 またチェーン展開の店舗が販売数を制限すれば、


チェーン店ならではの利便性が失われ、顧客が離れ、やがてライバル店に奪われてしまうでしょう。



ちなみに元ネタは、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」で有名になった山田真哉氏の著書


『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』です。


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