昭和は遥かに~ | トウモロコシ農園花枝のブログ

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都会から故郷に戻ってまる20年なんちゃって百姓に変身。
ブルーべり摘み取り園とトウモロコシ作って直売しています。

6月4日

 

どんより梅雨時のような日々

本降りになったり

ジリジリと霧雨になったり~

気温も15℃に届くか届かないかで

まるで梅雨寒

水気たっぷりで畑には入れないから

小やみを狙って圃場に周りの草刈りする

 

圃場の手前にある

もう15年以上も空きになっている元の牛小屋

この春に東北電力が

電線に覆いかぶさった木を

整理伐採してくれたおかげで

懐かしい建造物が姿を現した

昭和30年代は我が集落では酪農が盛んだった

 

まるでヨーロッパの古城のようなサイロ

秋になると集落総出でサイレージ作りをする

畑からデントコーンを刈り運び込んで

細断機を発動機で回し

サイロ一杯に詰め込んで

牛の冬の保存食とするのだ

 

一家で一人は手伝いに参加しなければならない

しきたりだったので

小学生の私は父の代理として

このサイロの中に入った

むしろ(蓆)を被り上からばらばらと降ってくる

細断されたデントコーン浴びながら

踏みつけて固めるのが役目だった

丸い縁に沿って足踏みしながらひたすら回り続けた

あれから半世紀以上・・

ここに立っていると

降ってくるデントコーンの甘いしぶきと

外の発動機のドドドドドという

音の響きが今にも蘇ってくるようだ

 

我が集落で牛を飼っている人は誰もいなくなった

それどころか農に携わる家も

なんちゃって百姓の私を含めて1・2軒

20軒ほどの我が集落で一番若い所帯主が60歳代らしい

集落消滅!!

あまり想像したくない現実が迫っている

 

昭和は遠くなり

自分も歴史を生きてきたんだと

しみじみ思う