恥辱とカタルシス -21ページ目

恥辱とカタルシス

作家志望、渋谷東子と申します。
よろしくお願いします。

ラインノベルっていうのがあるんですってね。

 

こんばんは、渋谷です。

 

 

 

ラインノベルっていうのが始まったってツイッターに書いてたのよ。宮部みゆきさんの作品がタダで読めるとか。なんか既存の小説サイトとはちょっと違う感じが漂ってくる。大人向けと言うか。あんまり異世界に転生しなさそうな感じと言うか。

 

まだちゃんと調べてみてるわけじゃないからどういうコンテンツなのか理解しきってるわけじゃないんですけど、ちょっと興味深い。私はもともとエブリスタにいたんですが、なんか最近サイトのリニューアルをして、それが改悪だという話が漏れ聞こえてくるんですよね。あまり新しい公募もないみたいだし……次に足を踏み入れてみるとしたらラインノベルかしらね。まあ、しばらくは文芸誌の公募を中心にしていこうとは思っているんですが。

 

情報のアンテナは伸ばしておいた方がいいんだろうな。と思ってちゃんと調べてみる。うん。という話でした。で、今日も今日とてミステリー。

 

ミステリー傑作選の「Symphony 漆黒の交響曲」です。収録作家さんが

 

若竹七海

有栖川有栖

貴志雄介

七河迦南

宮内悠介

柚月裕子

 

となっております。

 

 

 

ああ、やっと登場の貴志雄介さん。「ゆるやかな自殺」。「防犯探偵・榎本シリーズ」からの一編です。嵐の大野君主演でドラマ化もされたんだって。知らなんだ。ドラマ見んのよねえ。昨日あれは見たよ。「私定時で帰ります」。ありゃざわつくドラマやなー。原作の朱野帰子さんのインタビュー読んで面白そうだと思って。でもドラマで見るとなんかいまいちでした。やっぱり本で読んだ方がいいのかも知れないね。私映像作品ってやっぱりあんまり好きじゃない。だって声や音楽がうるさいんだもの。

 

耳がとても弱くて、大きな音とかが苦手なんです。だから映画館とか本当に無理。好きな音楽はどれだけうるさくてもいいんですが、気に入らない音が鳴ってるのがすごいストレスなのよ。だからテレビは基本的に見ない。ドラマ見ても、せっかくの中身が伝わってこないんだよなあ。あ、話が逸れました。

 

「ゆるやかな自殺」。これは面白かったよー!想像のつかないトリックでした。

 

舞台はヤクザの組事務所。幹部の野々崎は組の掟を破ってしまったことがバレ、若頭にケジメ取らされそうになります。出世していくには邪魔な若頭。野々崎は若頭のチャカを使い、若頭の眉間を撃っちゃいます。その日事務所にいたのは若頭と野々崎と舎弟のミツオ。ミツオは元ボクサーですが、パンチドランカーな上にアル中で精神薄弱な状態です。だから自殺に見せかけることができると思っていたのに。

 

ミツオは野々崎を疑っています。こりゃいかん。ミツオも殺さねば。でも今度こそ完璧に自殺を装わなきゃならない。野々崎は一計を案じます。結果、密室の中で自分の口元に向けて銃を向け引き金を引いたミツオ。どう見ても自殺です。でもそこで呼ばれたカギ屋、「防犯探偵・榎本」によって真実は明かされるのです。

 

野々崎は拳銃型の水鉄砲にウイスキーを仕込み、普段から自分でちゅーっとやってたんですね。口に向けて。ミツオはアル中なので臭いを嗅ぎつけちゃうわけです。なんか妙な描写ですが、隠れて酒を飲むには最適な容器なのかも知れません。なんせそこはヤクザの事務所ですし。

 

そうやって野々崎は禁酒中のミツオに自分がウイスキーを味わう様を見せた。そしてあとは、水鉄砲に見えるように細工した本物の拳銃をいつもの場所に置いて、事務所の玄関に鍵をかけるようミツオに伝え自分は立ち去るだけ。ウイスキーが飲みたいミツオは、自分の口に拳銃を向け、引き金を引くことになるのです……!

 

うーん、なるほど。こりゃドラマ向き。絵になる短編です。面白かった。しかもこの理論、タネを変えれば応用が利きそうです。

 

毒を薬だと思い込ませる、みたいなところよね。使えそう。覚えとこう。使い古されてたって構わない。それをどう味付けするか、に作家の個性が現れるのでしょうから。

 

 

 

あとは若竹七海さんの「暗い越流」も面白かった。複雑なので詳細は書けませんが。毒親による子殺し、それを暴いた探偵役が、自分にも殺したい相手がいることを思い浮かべ、「いいこと聞いちゃった……」と終わるラスト。「越流」、洪水のせいにしちゃえばうちの毒親も殺せるじゃん!えええ、探偵役なのに善人じゃないの⁉

 

いやー、あちこちに毒親っているんですね。今日ネット記事でもそんなん読んだんだよな。自分は毒親にならないように気を付けよう。意外なラストに驚愕しました。読後感、色んな後味があるものなのねえ。

 

 

 

というわけで、明日は小学校の参観日。はよ寝な。おんな酒場放浪記を見ている。あー外で飲みたい。

 

何を言ってるんでしょう。ちょっと最近妙なテンション。ママモードに戻らねば。というわけで、寝ます。

 

おやすみなさいー!

イエモーン!

 

こんにちは、渋谷です。

 

 

 

イエモンの19年ぶりのアルバム「9999」が発売になりましたよっ!皆さんもう聴きましたかっ?ちっくしょーあのおっさんらちょーかっこいー‼

 

私はイエモン愛の雄たけびがライブDVDに収録されたことがあるほどの(もう手元にないので証拠はない。パントドランカーツアーでロビンのMCの後に「大好き―‼」って叫んでるのが私です。多分収録されてると思うんだ……持ってる人は見直してみてください)イエモン好きなので、むふむふしながら聴いてますよ。まあアルバム買ってないんですけど。Spotifyで聴いてるだけなんですけど。

 

ツアーもやるそうですが四国は徳島にしか来ないんだってさ。なんで徳島やねん。明石海峡大橋渡って本州から来る人を見込んでいるのか。四国で一番人口多いのは松山ですよー!せめて高知か高松ならまだ行きようがあるのに、徳島って松山から死ぬほど遠いんじゃ!夫も子供もいる身では徳島になど行けん!しかも平日だし!

 

あー松山来てよー。真鍋かおりの実家があるじゃんよ。あれは西条だけど。てかなんで真鍋かおりやねん。ぶつぶつ……なんでやねん。ぶつぶつ……。

 

と、まあぶつぶつ言いながら、今日も今日とて例のシリーズです。ミステリー傑作選 「BORDER 善と悪の境界」です。

 

収録作家さんが

 

安藤能明

道尾秀介

結城充孝

石持浅海

長岡弘樹

曽根圭介

鳥飼否宇

永瀬隼介

 

となっております。

 

 

 

さてここまで来てやっぱり面白いのは曽根圭介さんです。曽根さん単体の短編集も借りてきたのよ。後々読みたいと思います。今回の曽根さんの収録策は「老友」。

 

なんか郷愁を感じる題名ですがとんでもない。さすが曽根さん、切れてるわー。語り部は65歳の過疎の村の男性医師です。子供は娘が一人いましたが、小さい時に自身が運転する車が巻き込まれた事故で亡くしており、妻はいますが認知症でもう前後不覚な状態です。

 

医師には幼馴染の友人がいますが、この友人はかなり偏屈で村では爪はじき者です。またその息子は素行が悪く、かつて強姦や窃盗で何度も服役している暴れ者。この暴れ者の息子が医師のもとに「警察に追われてる。もし先生のところに来たら、昨日は俺と一緒にいたって証言してくれ」なんて言ってくるところからお話は始まります。

 

古い友人の不肖の息子。だからかばってるのかな、と最初は思ったんです。この息子はほんまもんのワルなんですがね。最近村で起こっている空き巣もどうやらこいつの仕業らしい。医師が経営する診療所の待合室で、そんな噂をする老人たち。そんな時、近隣で女子中学生が家出人捜索願を出されたという話も回ってくる。この女子中学生はもともと素行が悪く、行方が分からなくなってからだいぶ日数が経っての捜索願だったようです。

 

この女の子をかどわかしたのもあいつじゃね?と噂する村の老人たち。息子のダメさ加減に辟易していた医師の「老友」は息子を殺し、医師に「警察署まで送ってくれ」と言います。警察にうその証言までして不肖の息子を守ろうとしてくれた医師へ筋を通した格好ですが、さて、どうして医師は警察にうその証言をしなければならなかったのか、そしていなくなった女子中学生はいったいどこにいるのか……。

 

うー、これはもう「さすが!」の一言しかなかったです。なんて面白い話を書く人なんでしょう曽根圭介さん。このシリーズ読み続けてみて、そりゃどの話もそれなりに面白いしどれもこれも完成度は劇的に高いんですが、曽根圭介さんは私の琴線にびんびん触れるんだよなあ。なんか人間を神聖視してない感じ、とでもいいましょうか。「いい人間ばっかだと思ったら大間違いですよ」みたいなのを鮮やかに描きだしてくれるんだ。好きだわー。好き。曽根圭介好き好き。面白かったです。

 

 

 

あとはやっぱり安定の道尾秀介さんかな。「夏の光」です。「月と蟹」を彷彿とさせる少年が主人公の青春ミステリー。夏と花火と貧しい少年と郷愁。トリックなんて大げさなものがあるわけではないのですが、小さな謎でこれだけの読ませる短編が書けるのはさすがです。その昔カメラ屋で写真プリントしてた私には懐かしいお話でした。謎を解くカギが「ISO」とかなのよ。まあ全然からくりは分かんなかったんだけど笑

 

 

そんなわけでまた次もこのシリーズ。だって短編書いてるんだもん。もう楽しくて楽しくてしょうがない。読むのもだけど、書くのが。私意外にミステリー書くの好きなのかもしれない。思ったよりいい具合に進んでます。まだ序盤戦ですが。100枚に収まりそうな目途も見えてきた。

 

というわけでイエモン聴きながら読んで書きますよ。ではまたー!

うんうん、お勉強させていただきました。

 

こんばんは、渋谷です。

 

 

 

まだこのシリーズ読んでるよ。だって楽しいのだもの。その上5冊またこのシリーズ借りてきた。当分ミステリーの短編で生きていくことになりそうです。

 

今回も面白かったミステリー傑作選。今回は「Question 謎解きの最高峰」です。収録作家さんが、

 

三上延

石持浅海

高井忍

大門剛明

深水黎一郎

近藤史恵

長江俊和

 

となっております。

 

 

 

三上延さんといえば「ビブリア古書堂の事件手帖」だそうで。

 

剛力ちゃんですね。私は本もドラマも見てません。なかなかキャラの立った栞子さんという美人店主が営む「ビブリア古書堂」に持ち込まれる本にまつわる日常ミステリー、という感じの作品のようです。栞子さんというキャラは面白いなあと思いました。真面目で本一筋でちょっと頑なな感じのする人ですね。足が悪いようで杖をついています。なんともドラマを生みだしそうなキャラだ。これは人気が出るのもわかります。

 

でも、私は初「栞子さん」だったので、ちょっとまどろっこしさがあった。これがすごく勉強になった部分なんだけど。


短編って、つかみでぐっと読者の目を引き付けないとかなり退屈な展開になるのね。つかみって言うか、「変な設定」を目の前にばーん!と叩きつけないとインパクトがないんだ。この栞子さんの短編は、既存の読者に向けて書かれているからか、のんびりしたオープニングでした。もちろんこの作品はそれでいいんでしょうが。


新参者の私にはあまり引き付けられるものがなかった。一発勝負で短編を読ませようと思ったらこうじゃいかんのだろうな。原稿用紙なら5枚以内ぐらいで引っ掛かりを作らないと盛り上がらない。


私なんかは「絶対ここに載ってる短編は全部面白いはずだから読み飛ばさない」と決めて読んでるから最後まで読むけど、「買ったけど2ページでつまらんと思ったからこの本捨てる」なんて言い出すうちの夫なら間違いなく読まない。


その点でものすごく引っかかったのは長江俊和さんの「原罪SHOW」。こっれっは面白かった!




まず長江俊和さんという方は元テレビマンなんだそうです。だからこそのテーマでそこが良かったっていうのもあるんだけど、プロローグから引き付けられた。


どうやら報道ディレクターらしき女性が、「最高のスクープ」を手にしたらしいのです。それが車内灯を消されたマイクロバスから覗き見ている光景らしい。描写からおぞましい光景なのだと分かります。しかも主人公はそれを盗撮している。あああ、なんだそれ!ビビるオープニングです。


読み進めるとそれが「人の死を見ることのできるツアー」の一幕なのだと分かる。なんやの!なんやのその扇情的なツアーは!


ここでもう目を離すことは出来なくなってしまいます。ほんとにそのツアーに参加しちゃう主人公。そして目の前で殺人が起こる。金属バットでぶん殴られて、半死半生でガソリンかけられて焼かれてしまう被害者。焼かれながら仁王立ちで、なぜか主人公を見据えながら死んでいきます。


この惨状を目にして、主人公にはどんなサスペンスが降りかかるんだろう、と思いますよね?でも主人公は無事に帰宅し、隠し撮りした映像をテレビ局の上司に見せます。昨夜の惨状も現実に起こったことで、きちんと事件として報道されていました。


そこで言われるのが、「どうして人が死ぬタイミングを、事前に知ることが出来るのか調べろ。そしてこのツアーの主催者の、もっと詳細な情報を手に入れろ。でないとトップニュースとして扱うことはできない」


よっしゃ分かったとばかりに、主催者に取材の申込みをする主人公。ハラハラドキドキ。ここで章が切り替わります。目線は主催者のもとに向かう「何者か」。上手いのはここなのよ。この「何者か」が、主人公ではないのではないかというヒントがいくつかばらまかれているのね。例えば「客引きに声をかけられた」とか。


主人公は女性ですから、客引きに声をかけられるはずがありません。そして主催者の事務所で単独取材を敢行する「何者か」。彼は核心をつきすぎ金属バットでぶん殴られ意識を失います。そして気付けば軽トラの荷台から引き摺り下ろされ、また殴打されガソリンをかけられている。


「何者か」は、主人公である女性ディレクターのライバルとも言える他局の男性ディレクターでした。火をつけられ苦しんでいるところに目に入ったのはマイクロバスの中の主人公。どんな気持ちでライバルを見据えながら死んでいったのか。ここで読者は時間を巻き戻され、主人公と共に見た、あのエグい殺人現場を再び見せつけられることになるのです。


結局、このツアーの主催者は「死んだものとしてこの世から消されたい人」を合法的に殺す手伝いをしていたのですね。借金から逃れたいとか。指名手配犯なんかにも良さそうですねえ。


別の人を殺し炭化させて周囲に持ち物をばらまく。それで人がひとり死んだことになり、見世物として大金をせしめることもできる。それが「殺人ショー」の真相だったのです。


にしても、後半の描写はすごかった。読者に目くらましをかけつつ、置いてきぼりにもしない。後出しジャンケンの不快感ゼロ。上手な方ですねえ。楽しいエンディングじゃありませんでしたが、膝を打ったラストでした。


面白かった。「引っ掛かりはすぐに。回収は丁寧に」だね。学びました。脳みそのシワが1本増えた気がする。




というわけで、次もこのシリーズ。ミステリーの短編研究。もちろん娯楽でもある。楽しい。わくわくします。


ではまたー!

開眼です。

 

こんにちは、渋谷です。

 

 

 

だいぶ前に羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」を読んで、感化された私は筋トレを始めたのですね。なんか最近増量気味だったので。体重が、と言うか太もも周りが。

 

年をとるととかく腹周りに肉が付きやすいなんて言いますが、私の場合は腹にももちろんつきますが、それ以上に太ももにつくんです。何だか知らないけど太ももが「ぱーんっ」と張っている。横にも前にも。ウエストでへこんだラインがヒップで膨らんでS字を描くのが本来の体のラインだと思うんですが、私の場合正面から見るとヒップより太ももの方があからさまに太いのです。なんだ。なんなんだこの競輪選手みたいなシルエットは。

 

子供を自転車に乗せて走り回っていたせいもあるのかも知れません。22キロなのですよ奴は。子供載せ(正式名称は分からず)には「耐荷重20キロまで」と書いてありますがそんなことを言われても困ります。ペーパードライバーは自転車に子供を乗せて移動するしかないのです。身長も高い我が子は重い。近隣には緩い坂。それでこの太ももは出来上がってしまったのだろうか。やだやだやだ。私は一計を案じます。一か所の筋肉ばっかり使っているからバランスが悪いのではないか。なら、全身を鍛えよう。

 

というわけで、自己流の筋トレを1か月続けてみました。しかし目立った変化はなし。そこでアプリの力を借りてみた。「30日間メニューを組むから、その通りにやると30日後にはいい具合になってますよ」というアプリ。

 

これが始めてもう2週間近くになるんだけど、めちゃめちゃきつーい!自己流なんて全然意味がなかったんだと思い知っています。「限界の向こう側」みたいなのが毎度毎度見えるんだよ。プランクなんか20秒から始めて今は46秒まで出来るようになった。それでも筋肉痛が来ないから、最初の自己流の1か月も意味がなかったわけではないんだろうけど。

 

でも最初の1か月は「めんどいなー」と思いながらやっていた筋トレが、なんだか楽しくなってきているのです。死ぬほどしんどいしきついけど、ちょっとずつ出来るようになっていってるのが実感できる。まだ体には表れてないんだけど(効果が出るのは3か月後だそうです)、精神的にはもうなんかアスリートみたいな気分になってきてます。筋トレは脳内麻薬出すって、あれホントだわ。

 

変な高揚感がある。筋トレにハマる人ってちょっと変わり者って印象があったけど、私ってもしかしたらそっちの人なのかもなあと思った。楽しい。面白い。変化が表れてきたらもっと楽しくなってくるんだろうなあ。「もう小説家はやめた!ボディビルダーになる!」とか言い出したらどうしましょう。

 

まあそこまでなるのはよほど才能がある人なんでしょうが。気持ちだけは分かってしまった。今日はアプリに休めと言われている日。筋肉を休ませる休息日が必要なんだってさ。あー筋トレしたい脳内麻薬分泌したい。薬中の更生に筋トレが有効なのも納得。

 

そんなわけで小説を書きながら筋トレをしていますよ、という日常の話でした。前置き長い。本題です。シリーズ化しているミステリーの短編集ですが、今日は「ミステリー傑作選 Guilty 殺意の連鎖」。

 

収録作家さんが

 

辻村深月

有栖川有栖

鳥飼否宇

早見江堂

平山瑞穂

米澤穂信

 

となっております。

 

 

 

米澤穂信さんは以前にも読んだ「満願」が掲載されていました。なので面白かったのですが割愛。有栖川有栖さんは懐かしの火村さんに会えて嬉しかった。昔よく読んだなあ。辻村深月さんは……残念ながら今回は私の好みではなかった。「芹葉大学の夢と殺人」という、直木賞を受賞した短編集の中の1編ですが。辻村さんが描くキャラってちょっと受け入れにくい時があるんです。そんなにたくさん著作を読んでるわけじゃないんですが。

 

なんか、リアルすぎて「こういうやつ嫌い」って思っちゃうのかな。今回の「芹葉大学の夢と殺人」は、夢を語るダメ男雄大が殺人を犯すまでの話が描かれているのですが、語り部である被害者(?)の未玖ちゃんもなんか私には気持ち悪かったなあ。ダメな男を切ることができない未玖ちゃんの闇みたいのが気持ち悪い。「決断できんあんたが悪いんやないん?それで被害者面するってどうなん?」みたいな……。そう読者に思わせるのも辻村さんの策略なのかもしれません。読後には、いやーな感覚が残りましたから。

 

圧倒的といえば圧倒的。圧倒的に嫌な読後感。これが辻村さんの力量なのでしょうね。でも読み返したくはないわー。

 

 

 

そんな中で特に面白かったのは、早見江堂さんの「死ぬのは誰だ」。

 

大学の研究室で毛嫌いされていた、修士課程2年の八代君が事故で死にます。バイク事故です。ストーカー気質の八代君の死に、研究室のみんなは若干嬉しそうです。八代君は嫌われ者だったんですね。

 

ですがとある問題が発覚して事態は急変。八代君がどうも研究室の劇薬を盗み、研究室の中の誰かに飲ませていたらしいんですね。珍しく八代君くんがコーヒーを入れてみんなに勧めたんです。その薬は時間をおいて肝臓を破壊するという劇薬。完全犯罪を犯すにはぴったりの薬です。解毒剤もありますが、その毒を飲んだ者以外にはこれまた劇薬になってしまう。しかも48時間内に飲まなきゃ効果がありません。

 

どうやら八代君は自殺らしいということも判明する。残された八代君のブログには「Aに劇薬を飲ませた」とある。さあAとは誰だ。みんながAについて推理をして意見を交換します。けれど死ぬことになってしまうのは意外な人物。誰よりも先に候補から外され、安堵していた人物が死ぬことになってしまうのです……。

 

被害者は八代君からも研究室のメンバーからも恨みを買っていた。「あなたはAではありえませんよ」、そう口にするだけで、被害者を恨む研究室のメンバーは被害者を殺すことに成功したのです。これってすごくない?結局のところ、被害者を殺したのは八代くんです。でも明確な殺意を持って、被害者を解毒剤から遠ざけた。それだけで助かる可能性があった被害者を殺すことに成功した。なんとまあ奇想天外なミステリーなのでしょう。こんなプロット思い付くって、どういう頭してるのかなあ。

 

 

 

というわけで、次も短編集よ。読むわよ。そして書いています。普通の人を書くはずがすっかりストーカー。主人公、「ストーカーの皮を被った一般人」のはずが、「見るからにストーカー」みたいになってきた。いかんいかん。軌道修正。

 

導入部だけでもう20枚使ってしまいました。100枚で収まるの?まあまずは書いてみましょう。それから推敲の上で削るということで。うんうん。

 

ではまたー!

こんばんはですー。

渋谷です。




突然ですがTwitterやめました。「渋谷東子」名義のアカウント削除しました。交流して下さった皆様、ありがとうございました。

Twitterの方でもお礼はツイートしたんですが、あれアカウント削除したらツイートも全部消えるんかなあ?だとしたらもうちょっと待ってから削除するべきだったかな。失礼がありましたら申し訳ありません。

交流を目的にアカウントを作成したのですが、なんせ全然使わなくて。

その割にメールが来たりなんだりするので煩わしくなってしまったんですね。プッシュ通知は来ないように設定したんですが、メールまで拒否したらDMが来たことにも気付かんかと思うとそこまでは出来なくて。

悩みましたが、もういっそのことアカウント消しちゃうことにしました。もう一つ、情報収集用のアカウントがあるのでそちらは使っていきますが、こちらは交流目的ではないので公表はしないつもりです。



もし何かご用がありましたら、アメブロのメッセージから頂ければと思います。

わがまま放題ですが、わがまま全開で我が道を行きたいと思います。めんどい女でごめんよっ。そんなわけで。

今後ともよろしくー!