こんばんは、渋谷です。
週末が終わった。疲れた。週末は真人間みたいな顔をしなければいけないので疲れます。真人間って言い方は変ですが、社交の場が増えるっていうね。人に合わす機会が増えるので疲れる。みんなですかねー。逆か。お勤めに出られてる方は平日にこういう風に疲れるんでしょうか。
疲れた結果、アイロンで手を焼くわ家の中でひじだのひざだのぶつけてアザをつくるわ。朝焼いた手がまだ痛い。明日には痛みがひいてればいいなー。この手じゃパソコンが打てません。
なんかうだうだしながら村山由佳さんの「ワンダフル・ワールド」を読みました。……ちょっと、うだうだな自分が切なくなってきちゃったりして……。
この「ワンダフル・ワールド」は短編連作で、収録作が
アンビバレンス
オー・ヴェルト
バタフライ
サンサーラ
TSUNAMI
となっております。
一番最初の「アンビバレンス」は、しんのすけという名前のインコを飼っているみちるちゃんという女の子が主人公。比嘉さんという歳の離れたカメラマンと不倫をしてます。別れなきゃなーとは思ってるけど、なんか別れられない。そんな時、イケメンと出会っちゃう。
調香師をしてる、安藤くんという男の子。ふたりはあっという間に身体の関係になるんですが、安藤くんはなんか人間として無神経なんですね。みちるちゃんが比嘉さんと別れて安藤くんに乗り換えようかって段になって、みちるちゃんの大事なしんのすけをむんずと掴んでぱっくんちょと頭から食べる真似をしちゃう。冗談なんですが、しんのすけを心から愛しているみちるちゃんにはもうどうやったって許すことができません。
安藤くんとは身体の相性ぴったりなんですがね。一旦「キモっ」と思っちゃうとどうしようもないね。みちるちゃんは比嘉さんと元さやに。
結局、長年の馴染んだ男との関係に戻っていくみちるちゃん。こんなのも悪くないなと思っている。以後、みちるちゃんや安藤くんがちらりちらりと出てくる恋の短編が続いていきます。
「バタフライ」は安藤くんの友達の裕人くんが主人公。中古車販売業をしてる裕人くんが、お金持ちの実業家のおばさんとビジネスライクにセックスしてるうちに本気になってきちゃう。
裕人くんは仕事があまりうまく回っておらず、おばさん本人よりその人脈等が目的だったはずなのに。生臭そうなおばさんとの関係が、村上さんの手にかかるとなんともみずみずしい。水泳を趣味にする裕人くんは30代後半にして美しい身体をしています。そこに惚れ込んだおばさんですが、ふたりの間にはいつの間にか純愛が生まれていたんですね。
ふいに訪れる別れ。……切なかった。「サンサーラ」では毒親に冒された女性の自立、「TSUNAMI」では、震災とともにやってきた17年連れ添った猫の死を乗り越える女性。みんな、真面目に生きてるんです。自分の本心とか、自分の人生とか、誠実であるようにとか後悔しないようにとか、すごく色々考えて生きてるの。やべえ……私、なんも考えてない。
自分の気持ちすら直視してないかも知れない。事なかれ主義だから。今さら直視したら大事件が起きる可能性があるぞ。事件があるから小説は面白い、とは言え、実生活でそうそう事件起こすのもなあ……。
なーんて考えて、ちょっと切なくなりましたよ。大好きな秋月りすさんの「OL進化論」という4コマ漫画の中に、「中年になって人生を振り返ると、時として命とりになる場合がある」という名言があります。課長、深いなあ。ホントそう思うよ。
とりあえず、前だけ見て生きていきましょうかね。明日から平日!フリータイムがやってくる!
という訳で、明日からまた小説書こう!ではでは、また!