じーさんがとうとう死んじゃいました。
こんにちは、渋谷です。
じじいこと我が家の黒猫が今朝とうとう死にました。朝6時ごろ起きて夫と子供が寝る部屋に向かったら、猫ベッドから自力で出て力尽きていた。夫が寝るベッドに入ろうとしていたのかな。まだ体は温かくて、ついいましがた絶命したという感じでした。私が起きるのを待ってくれてたようでした。
この子は夫に非常に懐いていて、長年触らせてくれない子だったにも拘らずこの3年ほどは夫に膝になら乗るようになっていました。私の膝には一切乗らなかったけどね。私は「自動えさ出し器」。夫は「大好きなパパ」。
なんせ声量がすごい子で、私にはものすごい声で怒るのよ。「っにゃああああああっ!にやあああああ!」つって。日本語に訳すと、「とっとと飯出さんかあああああ!トイレ、掃除しやがれえええええ!」
「こんの、クソババア―――――――!!」
……ちゃんとやってますよおじいさん。なんなんですかおじいさんとぶつぶつ言いつつめんどいお世話は、すべて私の仕事。かわいがるのは夫の仕事。晩年には怒る元気もなくなってましたけどね。代わりに私の後をついて回って、「ワシにだけウェットフード出せや」っつってせっつく。あんまりいっぺんに食べさせると嘔吐して、そこからがっくんと死んじゃう危険性もあったので少量を一日に何度にも分けてあげてました。
いやあ、とにかく激しい猫でしたね。このじーさんは若かりし頃病院を嫌がって本気で私の手をひっかきました。手の甲だったんだけど紫色の血が出て(要はなんか動脈的な太い血管が裂けた)、今だ私の右手にはその時の10センチ以上の傷跡が残っています。15年以上残ってんだからもう一生ものの傷です。若い娘に消えない傷をつけた黒猫。死んでしまった。やっぱりとっても、悲しいです。
明日火葬に連れていきます。彼のお母さんも眠っているお墓。彼はお母さんが死んだあとずーっとにゃあにゃあ言いながら部屋を探し回っていた。涙をぽろぽろ流していたのも見た。毛づくろいもやめてばっさばさになっちゃったから病院に連れていったら「ストレスです」だって。猫も泣くんだ、ストレスでやられるんだって初めて知った。
まあうちにはまだ3匹猫がいるんで、騒がしい日常は変わりません。外に出さないので家ん中でゲロ吐くんでね。相変わらずカーペット洗って床拭いて猫トイレ掃除してウェーブでたまる毛玉を退治して。どこを見ても猫の気配。猫のお世話は常にてんこ盛り。
でも残った3匹はとってもおとなしい気性で3匹が競うようにして私に甘えてくるんです。あの「クッソババア――――――!!!」を聞くことはもうないんだな。
苦しまず、静かに死んでくれた。それだけでも十二分に飼い主孝行だ。明日には大好きなお母さんに会えるよ。
ということで、ばいばいじーさん、というお話でした。