読書感想文29 宮部みゆき レベル7 | 恥辱とカタルシス

恥辱とカタルシス

作家志望、渋谷東子と申します。
よろしくお願いします。

あー、面白かった!

こんばんは、渋谷です。



なんかこの3連休、夫と子供が前にやってたFF15をまたやり始めて、あーだこーだ言ってる横で読書をしてました。FF15、私的には微妙だったのよねえ。

ドラクエもFFもかれこれやってきましたが、15はいかん。召喚獣が任意のタイミングで呼べんてなんやねん。私はレベル5で投げ出しました。夫はクリアしたようですが、久々につけてみると新しいミッションが増えてたらしい。ふたりであれこれ言いながらやってました。

ドラクエは去年のやつ、クリアしたんですけどね。PS4のやつ。11か。面白かった。FFもライトニングさんのやつなんかめちゃ面白かった。あとやっぱり10やね。なんか水球みたいなやつすごい一生懸命やったよなあ。ヴァンのも良かった。でも今回のはがっかりね。

レベル5で置き去りのセーブデータを眺めながら、宮部みゆきさんの「レベル7」を読む私。こう言っちゃなんですが、FF15よりよっぽど、よっぽど面白かった……!




この本はオススメ頂いた本で、予備知識ゼロで読み始めました。でもほんっと序盤から引き込まれる展開で、止まらなかった。ねじってねじって工夫を凝らされた展開。冒頭の「フランケンシュタインちゃん」がまさか終盤そこにつながるとは。いやあ、ほんと、手に汗を握りっぱなしでした。

 

始まりは真っ白い部屋で目覚めた、記憶喪失の青年の描写から始まります。これ、よくあるオープニングですよね。青年の隣には女性が寝ていました。ふたり揃って記憶喪失。お互い、どういう関係性なのかも分かりません。

 

たまたま顔を合わせた隣室の住人が、ふたりの素性を明らかにする手助けをしてくれるといいます。ふたりがいた部屋には5000万の金と拳銃と血のついたタオル。さあ、事態はどう動くのか……!

 

こちらの話とは全く別の軸で、もうひとつの謎も提起されていきます。お悩み相談ダイヤルでオペレーターをしていた女性と仲良くなった女子高生が、失踪します。電話だけの関係を超え、自宅に招きプライベートな関係になっていた女性と女子高生。女子高生は心に大きな傷を抱えています。さあ彼女はどこに行ったのか。女性の必死の捜索が始まります……!

 

 

 

さてさて、ふたつの話はそれぞれに進展していき、やがてひとつの結末に合流していきます。これね、もう複雑すぎて書き表すことができません。善人だと思ってた人が悪人になり、いややっぱりいい人?あれ悪い人?を何度も繰り返す。確実に悪人だった諸悪の根源は勧善懲悪的にしっかりと淘汰されますが、そこに至る登場人物の白黒が全く読めない。予測の斜め上を超えるってこういうことなんだ。

 

複雑すぎて、途中何度もコーヒー煎れにキッチン行って休憩しました。普段紅茶党の私ですが、コーヒーで頭起こさなきゃついていけなかった。

 

この感じ、文中にもありましたがシドニイ・シェルダンを彷彿とさせます。あとスティーブン・キングね。ぶあっつい本なのに止まらない。寝るのも忘れる。でも頭がボーっとしてきちゃうからコーヒー淹れる。読み終わらず明日を迎えるなんてそんなの絶対無理!あ、「ガラスの仮面」もそうだね笑

 

うーん、面白かった。ちょっとそれこそ、レベルが違った。おススメ下さった方(サイトが違うので、お名前は控えさせていただきますね)、ありがとうございます!高木彬光さんの「破戒裁判」と同じく、結末は書かないでおきます。こんなすごい本、私なんかがぺらっと明かしちゃそりゃもう冒涜でしかない。

 

 

 

 

よろしければこれを読んでいるそこのあなた、人生で一番面白かった本、教えていただけませんか?読みたいのです。読んで読書感想文を書きたいのです。私いま、なんぼでも本が読める乾いたスポンジみたいなものなんです。

 

面白い本が読みたい。まああなたの感性と私の感性がぴったり合致するかどうかは分かりませんが。よろしければ教えてください。いろんな感性の本が読みたいのです。

 

小説を書きながらですから、すぐにというわけにはいかないかも知れません。でも色んな感性を見てみたいと思います。まあひねくれもんだから作者の意図通りに納得しなかったりもするんだけどね。でもそんな私をもねじ伏せてしまう宮部みゆきさん、すごいなあ。

 

個人的に、東野圭吾さんより全然ストーリーテラーだと思う。ほかの本もたくさん読みたい。読もう読もう。うん、そうしよう。

 

 

 

 

とりあえず図書館で借りてきた本が山積みになってるんだよね。又吉先生の「火花」も借りてみた。桜庭一樹さんのこないだ単行本化された「傷跡」も。ファンなら買えよって話なんですが、ほら、私専業主婦だから。

 

本好きの夫は買いなよって言ってくれたんですがねえ。月末になんぼ残すかが勝負の主婦は、買うより借りるを選択しちゃった。ミニマリストを自称してるとこもあって、モノを増やしたくないって側面もある。

 

でも私は作家志望。図書館の本を読んだんじゃ、作者にお金が入らない。自分がそこに行きたいくせになんたる傲慢。今年目標の200冊読破ですが、せめて50冊ぐらいは買わなくちゃね。

 

そんなわけでよろしければ、お好きな作家さん、おススメの本を教えていただければ嬉しいです。できれば買います。できれば……できれば。直木賞受賞作の「宝島」も読みたかったけどお値段にびっくりして買えなかった。いや買えるけど、ちょっと私ひとりの一時の娯楽に出せる金額じゃない。

 

ふう、図書館万歳。公共福祉よありがとう。じゃあとりあえず、次は「火花」を読んでみよっかな。

 

というわけで、また次回!