● ファスト教養、ファスト認知科学に基づく気功、ファストコーチング、ファストビジネスから距離を取れ?
どうも、中田です。
8月のなかだ塾マスタークラス第5回のテーマは「クリティカルシンカー養成講座」の予定でした。
しかし、最近のなかだ塾継続コースのセッションで「これからの教育や子育て」について聞かれた流れもあるので、クリティカルシンカー養成講座を1つ抽象度を上げて、「これからの教養」として開催するか迷っています。
クリティカルシンキングは、戸田山先生も書いている通り、教養の1つの技術ですから。
とはいえ、教養全般についてやると、構成的に、具体的なクリティカルシンキングの技術までいけなくなる可能性があるんですよねー。
というと、やっぱり2回に分けて開催ですかねー。
あと、「新しいなかだ塾メルマガ」を作るために、しばらく引きこもるかもです。
ブログの更新が止まったら、なかだアカデミーやなかだ塾で伝えてきた引きこもってのディープワークをしているんだなと思ってくれれば。
例えば、ハリーポーターの作者JKローリングは子供たちいると集中できないからと子供たちから一度離れてホテルに籠って執筆していたようなものです。これがディープワークですね。
さて、教養といえば、2020年にベストセラーになった「ファスト教養」は押さえておかねばならないでしょう。
ファスト教養って何でしょうか?
ファストフードのように若干馬鹿にした雰囲気が漂う言葉に感じます。忙しかったり、成果を出さなければならないと焦燥感にかられていたり、不安なビジネスマンはファストフードは身体に悪いといいつつタイパとコスパのために食べなければならないファストフードの教養版というか。
ファスト教養って何でしょうか?
ファスト教養とは、「ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち」著者レジーさんの造語です。
ビジネスシーンでうまく立ち回りたい、言い換えればよりお金を稼ぎたいという動機があった上で、そのために「教養」と呼ばれるようなものを手っ取り早くおおざっぱに仕入れていくことを「ファスト教養」と呼んでいます。「ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち」著者レジー
・「10分で答えが欲しい人たち」っていうのがファスト教養感が出ていていいですね^^
著書を読むと、「ファスト教養」のファストには、ファストフードのような栄養バランスを多少損ねるのと引き換えに摂取しやすい形になった(=大雑把に全体を把握するために表面的な説明になることもいとわない)コンテンツとしての意図と、
心理学者のダニエルカーネマンのファスト&スローから「ファスト=直観的で速い思考(システム1)」と「スロー=論理的で遅い思考(システム2)」で、お金を稼ぐのにつながるならばよいことに違いないと熟慮することなく行動する態度にシステム1と繋がる部分があると解釈してファストという言葉を冠したと書かれていました。
どんな人がファスト教養を支持し、否定いているでしょうか。
一般のビジネスパーソンの世界ではファスト教養が相応の支持を集めており、いわゆる文化系の領域ではファスト教養系インフルエンサーに対する嫌悪感が渦巻いています。
文化系はファスト教養の「浅さ」や「不完全さ」を否定する一方で、日々の仕事に追われるビジネスパーソンの焦燥感を理解していないからこそ否定できてしまいます。
逆に、ファスト教養のビジネスパーソンが音楽も映画も読書もすべて「コスパ」と「ビジネスで役に立つのか」で判断するような態度を取っているのを見ると、文化はコスパや役に立つか否かで判断できるものではないと違和感を通り越して義憤になかられることもあります。
具体的に言うと、「ひろゆき」さんなどに対する支持する層と嫌悪感を抱く層の二項対立みたいな感じです。あ、漫画の異世界ひろゆき面白かったです。笑
以前の僕自身の身を振り返ってどちら側なのかというと、ファスト教養の「浅さ」や「不完全さ」を否定することがあるので、どちらかというと文化系に属していたのかなと思う一方、コスパもビジネスで役に立つのかもよく考えていました。
え?両方?
つまり、僕の中では、すでにテーゼとジンテーゼがアウヘーベンされていたのかも。
それもそのはずで、ファスト教養と向き合い方を考えたり、ファスト教養を解毒するためには、「もっと勉強すればいい」わけです。深く学べ、と。
新自由主義的な流れを全肯定せず、一方で、お金につながらない勉強こそ大切だという言葉を安易にふりかざさないことがファスト教養以降に必要な在り方のようでした。
ファスト教養の防衛策では、新しいものだけでなく、繰り返しの重要性が説かれており、こんな文章も引用されていました。
あなたはくりかえして読む本を何冊ぐらい持っているだろうか。それはどんな本だろうか。それがわかれば、あなたがどんな人かよくわかる。しかしあなたの古典がないならば、あなたはいくら本を広く、多く読んでも私は読書家とは考えたくない。渡部昇一「知的生活の方法」
ここでの古典とは、本だけには限らない文脈で引用されていました。つまり、音楽などなども含むということです。
ここで思い出すのは、4年近く前のなかだアカデミーからなかだ塾まで続く「はじめに」の「なかだアカデミーからなかだ塾は古典を目指している」です。
忙しい、不安、成果を出さなければという焦燥感にかられているビジネスパーソンほどお金と時間をファスト教養に注ぐのではなく、なかだ塾に注いだ方が良いのでは?と心から思いました。
すぐに役に立つ(人間)はすぐ役に立たなくなるのです。
もちろん、ファスト教養するのも、自由なのですが、ファスト教養では力がつきずらいのでますます焦って不安になると思いますよ。ファストフードと同じです。
ここで思ったのは、教養にファスト教養があるのならば、気功にもファストがあって、コーチングにもファストがあって、ビジネスにもファストがあるのではないかということです。
つまり、ファスト認知科学に基づく気功、ファストコーチング、ファストビジネスってことです。
もしかしたら、ファスト苫米地理論なんてものもあるかもしれません。
それが常に気功技術を伝授して欲しいし、10分で理解させろと言う人たちかも。
ファスト教養の世界に通底する「ビジネスの役に立つ」「コスパ」「自己責任」といった考え方は、徹底して「無駄を省く」方向に人々の行動を誘う。しかし、自分の狭い基準で「無駄か無駄ではないか」を勝手に判断してしまう人に、本当の意味でのビジネスの成功がもたらされるだろうか。ファスト教養を説く人々が大好きな言葉なイノベーションは、むしろそういった出来合いの基準から自由になった人こそ生み出せるのではないだろうか。同書
この終わりに、は痛烈です。
きもちえええくらいですね。
ファスト教養時代に持つべき考え方は、「お金儲けの役に立たない情報は無駄」というスタンスからひたすら距離を取ることです。
とはいえ、色々な物事の「浅さ」に嫌気が指していたのと同時に、日々の仕事に追われるビジネスパーソンの焦燥感もわかるなーって感じです。
残業で勉強したくても、勉強時間がほとんど取れないのも知っていますから。それでも何とか付いていくためのチャンスがファスト教養、ファスト認知科学に基づく気功、ファストコーチング、ファストビジネス、ファスト苫米地理論になってしまう、と。
なので、ファスト教養、ファスト認知科学に基づく気功、ファストコーチング、ファストビジネス、ファスト苫米地理論もほどほどにということで。
今後は、「え?それはファスト認知科学に基づく気功じゃないの?」とか、言おうと思います。笑
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●中田真広実績 はじめまして、中田真広と申します。 2012年から開催しているセミナーには、 台湾、東京、大阪、広島、福岡、北海道から沖縄まで、全国からお越しいただいております。 ヒーラー養成講座では、気功がはじめてわかった方や、サラリーマンを辞めて、独立起業し、サラリーマンの年収を超えた方や、ガンが改善した方や腰痛が改善された方やひきこもりが家を出た方や小顔になった方など多数。 コーチングやコンサルでは、現状の外側のゴールを設定されて、会社を設立された方や起業された方や有料セッションでお客様がいらした方やブログ記事を2年以上書き続けられている方やピアノのコンクールで久しぶりに1位を取り県知事賞賞金50万円を貰った方などが多数。 パーソナルトレーニングでは、はじめて腹筋下部が分かったり、三角筋などの筋肉が意識できた方が多数。2019年ラスベガスでミスターオリンピア観覧。2019年ベニスのゴールドジム1号店に行く。 お客様の感想600件を突破。 バーチャル講座100本突破。 ブログ記事3000記事突破。 起業して3年目で会社を設立と同時に年商1000万円を突破。2000万円も!(現8年目) 書籍5冊出版、全巻Amazon起業、成功哲学、美容、ダイエットランキング1位を獲得。 認知科学に基づく気功、コーチング。ビジネス、筋トレの著者であり、プロコーチ、経営コンサル、ヒーラー、トレーナー、セミナー講師をしています。 株式会社なかだ 代表取締役 中田真広