「私は理論など必要としていない!私は感性タイプだから。」
ということを堂々と5月のオフ会に言われて度肝を抜かれたことを度々思い出します。
(この記事はジジェク風なので、辛辣注意ですw)
今でも思い出すのだから、相当頭にキタのだと思います。それはカント哲学以前の考え方というか16世紀以前の考え方であり、「感性タイプ」だからという考え方自体も理論なのですが、2000年前の陰陽五行説を会社の上司にドヤ顔で説教されたり、三方良しは数学で間違っているのが証明されているのにこれまたドヤ顔で言われた時くらいの衝撃でした。
もちろん、この上司(リーダー)は従業員に撃ち殺されるべきだと思いますし、納得出来なかった僕自身は会社を辞めるに至ってしまいましたが、自己責任であり、ただただ僕の目が悪かったのです。
哲学者ジジェク風に言えば「恥知らずな」ということなのですが、自分の主義やブリーフシステム(信念体系)、常識、隠れた古い理論、古いパラダイムを洗い出していくことは重要に思います。
タブララサ(白紙)ではないのですが、我々は理論に対して無自覚ですが、理論はすべて外からきたものですから学ぶことによって古い理論を捨てていきましょう。
分かりやすい例でいえば、「偉そうに口では無宗教だからといいつつ、儒教や国家神道が裏で走っている」などでしょうか?ちなみに、過去の僕がそうでした。笑
そんな中、今回のテーマは「自分(相手)の理論を知る」ということです。
僕自身は詳細に自分の理論や相手の理論やパラダイムを知ることに対して最近まで無自覚でした。(もちろん、どこまでいっても写像、写像、写像です。)理論、即ち、自我は評価関数であり、変るものということが大前提だっただからです。
アプリオリ(先見的総合判断、絶対)もないし、神に感謝する縁起ではなく双方向性である関係の中で立ち現れてくる縁起は大前提ですし、時間は未来から現在、過去に流れていることも大前提だったので。
例えば、先日のはじめての気功で話しましたが、約30年後の2045年の特異点に生まれた僕たちの孫の世代は生まれながらにしてもっと高度になったペッパー君達に触れ合っていて、孫が僕たちにこう語るんです。多分。
「魂や心があるってまだ考えているの?おじいちゃん(おばあちゃん)って馬鹿?wwwペッパー君も人間も同じじゃん!」
もしくは、ペッパー君に育てられているのでペッパー君を人間だと思っている世代なのだと思います(^^)だから、機械と人間の差がないし、分からないのです。そんな世界では医療は修理になっているかもしれません。
僕の先生はよく人間のことを外部メモリーと言っていますが、そんな風景です。

※ソフトバンクのペッパー君。ペッパー君に会いに行ってない方は会いにいくことを強くオススメしておきます。
裏では苫米地理論が走っていて、思想としては大乗仏教の中観思想なのだと思います。釈迦派の縁起の思想ということです。また、脳と心は記述可能であるとする認知科学における関数主義に、その先の超情報場仮説の立場からすべてを観ています。
大学教育や医療が崩れたラポールにより機能していないことから教育においてはエリート主義の立場です。教育にも様々な方法論がありますから、あなたのコンサルがエリート向けなのか、大衆向けなのかを知ることも重要でしょう。多分。
「私は理論など必要としていない!私は感性タイプだから。」
という古い理論に対する嫌悪やどうしても認めたくない気持ちにより、こういいたくなる気持ちも分からなくもないのですが、経済学者のケインズはこういうことを言っていました。
理論を嫌う経済学者、もしくは理論などなくともやっていると豪語する経済学者は、結局、古い理論に縛られているに過ぎないのだと、と。
最近の大学教育における実用主義や結果のみが重要とする結果主義にも似たようなものを感じます。
最後に、行動より思考をしろ!と言っている哲学者ジジェクから引用します。「暴力」的にも、考えずに前のめりになって行動する姿勢を戒めているのでしょう。ジジェクは大衆と学生が大嫌いなようで、でも、きっぱりと言う分ファンが多いです。
(引用開始)ジジェク インタビュー
そして、恥知らずな、このような人道主義的態度が大嫌いです。「アフリカの子どもたち!彼らは飢餓に苦しんでいる!誰も理論など必要としていない!」といったような態度です。そんなことはありません!われわれは今日、今まで以上に役に立たない理論を必要としています。
(引用終了)
恥知らずな、と情報空間で言ってやりましょう!(また、言われましょうw)
われわれは今日、今まで以上に役に立たない理論を必要としているのだから。
【参考書籍】
暴力 6つの斜めからの省察/青土社

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「騙す脳」を作る: 騙されないための唯一の防御法 (一般書)/徳間書店

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