こんにちは!進行部の新谷です。
『中村登監督 生誕100年記念特集上映』は東京フィルメックスにて好評開催中です。
何本かご覧になった方もいらっしゃるでしょうか?
今回は4本目となる『河口』についてのブログです。
これまでのブログで紹介したように中村登監督は文芸作品を手がけることを得意としています。
今回の『河口』は井上靖原作の女性映画です。
若く美しい女画商、李枝を主人公に彼女を取り巻く男たちと彼女の恋愛遍歴を描いています。
やはり中村監督の映画に登場する女性は強く、美しく、なにより魅力的に映っていると思います。
今作の李枝を演じる岡田茉莉子も美しい。大きな瞳と強気な横顔、時折みせる不安そうな表情、愛する男への一途な思い、見ているうちに僕も彼女にどんどん魅せられていきました。
それに比べ男たちはおもしろくて馬鹿な人ばかりです。特に画商の館林はおもしろい。一見すると絵を売るしか興味のない仕事一筋の人物ですが、李枝が他の男と関係を持ったり恋愛関係になると突然感情的になってしまいます。なんだか可愛らしいです。
画商が主人公でたくさんの絵画が登場するだけあって画面の彩も印象的です。カメラワークも素晴らしく、李枝が奈良や京都を男と歩くシーンは後ろの壁がいい味をだしています。
一番印象に残ったシーンはというと、やはりラストシーンです。様々な男を愛し喪った李枝。彼女は最後に何を想い、何を見るのか?この映画のタイトルと一緒に考えるといいかもしれません。
さて、今回紹介した『河口』は、
◎2013年11月26日(火) 10:20~ @ヒューマントラストシネマ有楽町
◎2013年12月 2日(月) 21:00~(レイトショー) @ヒューマントラストシネマ有楽町
にて上映いたします!
詳しくは東京フィルメックスのHP
(http://filmex.net/2013/
)
をご覧ください!
多くの方にこの映画を観ていただきたいです。恋愛をしたことのある人ならきっと共感する場面があるはずです。
新谷