中村登監督特集 『わが闘争』 | 第27回東京学生映画祭 オフィシャルブログ

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皆様こんにちは、進行部の千葉です。


いよいよ本日、東京フィルメックスが始まります!!


『中村登監督 生誕100年記念特集上映』は既に始まっており、
先日、委員が紹介しました『古都』が、本日上映されました。
ご覧になった方もいらっしゃると思います。
皆様の感想もぜひ、お聞きかせください…!



さて、本日は3本目『わが闘争』をご紹介いたします!

1968年に公開されたこの作品は、堤玲子の自伝的小説(同名)が原作です。
祖父がたった一度だけ売春婦を買ったために、濁った血の遺伝をもつ、貧困家系で育った四女一男の次女、堤怜子(佐久間良子)。彼女の姉妹や愛した男、そして結婚相手・・・。彼女を取り巻く人間たちとそこに立ちはだかる困難、苦悩と闘い生きる怜子の半生をみることができる映画です。

幼少期、不良少女時代から一転して良き妻へとリズミカルに進むこの作品。
暗い中にも、所々にユーモラスがちりばめられています。


この作品のなんと、女性の美しいこと…!!
佐久間良子さんを始め、姉役の岩本多代さん、妹役の香山美子さん、加賀まりこさん…
(今では考えられないほど豪華なキャストですね…!)
決して上品とは言えないセリフや行動であっても、作中で生きる姿が活き活きとしていて、更に美しくみえるのです。


今作、個人的に怜子が最も活き活きとしていた場面、
頑なに守っていた処女を喪失し、悪遺伝をも手放すことにした怜子が、ずっとやりたかったことがある、と思い出して旅館を飛び出すあのシーン。
あの怜子の、佐久間良子さんの笑顔を是非みていただきたいです。
とても素敵です、とても可愛いです。


比べて、男性たちがなんと愚劣なこと。
一概に男性だけが悪いとは言えず、女性側も隙だらけであったり、誘惑しているのも悪いのですが、それにしても愚かな性行動…。


しかし、そこが昔も今も変わらないと感じさせてくれた部分でありました。
性欲、愛、嫉妬。
風景や人々の姿違えど、現代の世の中にも変わらず存在しています。
1968年の映画なんて古い話じゃん!
と敬遠せず、是非とも同世代、下の世代の方にも観ていただきたいです!


さて今回紹介した『わが闘争』は、

2013年11月25日(月) 10:20~ @ヒューマントラストシネマ有楽町
2013年12月 1日(日)  21:00~(レイトショー) @ヒューマントラストシネマ有楽町


2回のみの上映です!
どうぞお見逃しなく…!

詳しくは東京フィルメックスのHP
(http://filmex.net/2013/)
をご覧ください!



共感するところ、新しく学ぶところ、沢山あります。
『わが闘争』だけでなく、中村登監督作品の数々、是非この機会に観ていただきたいです!


ここまでお付き合いありがとうございました!
共に映画漬けの日々に浸りましょう・・!


千葉