だいぶ過ごしやすい季節になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?日中は暖かくても朝、晩は冷え込んだり、日時によって極端に気温差があるのも身体に負担がかかる原因にもなりやすいと思います。

 

今は季節の変わり目ですが、

このような時期は体調を崩しやすいので注意が必要です。


①季節の変わり目と体調
・季節の変わり目は3月~4月、6月~7月、9月~11月
・この時期には「なんかだるい」「疲れがとれない」などなんとなく調子が悪い状態がダラダラ続く場合位も多い。

②季節の変わり目の不調の原因
・気圧の変化、急激な気温差に対応するために、エネルギーを消費
・気圧の変化を内耳が感知し交感神経が優位になる
・その他急激な環境の変化に対応するため自律神経が乱れる

③季節の変わり目で起こる不調
・身体的な不調(倦怠感、めまい、頭痛、不眠
 肩こり、吐き気etc)
・精神的な不調(イライラして怒りっぽくなる、ゆううつ
 気分の落ち込みetc)
・アレルギー症状(アトピー、花粉症etc)

④神経系の分類
・中枢神経(脳、脊髄)末梢からの刺激を受け、これに対し興奮を起こす中心部
・末梢神経(自律神経、体性神経)刺激や興奮を中枢と身体各部との間で伝導する連絡路

⑤自律神経とは?
・自律神経系は種々の生理学的プロセスを調節している。
・その調節は意識的な制御なしで,自律的に起こる。
・交感神経、副交感神経にわかれる
・脳の視床下部でコントロールされている

 

⑥自律神経の役割
・自律神経系は全身に分布。血管、胃、腸管、肝臓、腎臓、膀胱etc
・自律神経系は生理的な恒常性を保つ
・循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、代謝のような機能を調節

 

⑦交感神経、副交感神経
・脊髄の外側から出る→、腹側に回って、脊髄の横にある交感神経幹に入る
 →その後は、各臓器など全身に分布し、情報を伝える
副交感神経
・中脳、延髄、脊髄の下部から出る→、身体の中に入り情報を伝える

 

 

 

皆さんあけましておめでとうございます!

今年も健康に役立つ情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。

年末年始で飲みすぎ、食べ過ぎで、お腹の調子を崩していませんか?

今回は胃の健康と生活習慣に関するお話をしてみたいと思います。

 

①胃の健康と生活習慣
・食べてすぐ寝るのは良いのか?
・アルコール、喫煙、薬の服用
・過度のストレス、加齢、運動不足

②胃液と胃粘膜
・胃液は強酸性だが、胃を守るために胃粘膜が胃壁を保護している
・胃の粘膜の胃小窩の胃腺で胃液を分泌
・胃液と同時に大量の粘液が粘液細胞から分泌され胃壁を胃液から守る

③食べてすぐ寝るのは良いのか?
・食後30分~1時間程度身体を休めるのは良い事
・食後すぐに眠ってしまうと消化不良になりやすい

④ストレスと胃の健康
・ストレスが増える→交感神経が働く→胃の血流の低下→胃の蠕動運動
、胃酸、胃粘液の分泌減少→副交感神経も強く働く→胃酸の分泌が増える→胃酸が胃粘膜の保護を超える→胃の不調

⑤アルコール摂取による胃の影響
・食前の少量のお酒は胃酸の分泌を促し、食欲が出る
・大量のお酒は胃酸と胃粘膜のバランスが崩れ、胃の蠕動運動も低下する
・アルコールの分子は、胃粘液のバリアよ小さいため、通過して胃の粘膜を刺激する

⑥薬服用による胃の影響
・痛み止め(NSAIDs)の服用により胃に負担がかかる
・プロスタグランジンを抑制して、痛みをけいげんさせる
・プロスタグランジンの役割
(血小板凝集作用、胃粘膜保護、血管拡張、腎血流量の増加)

⑦喫煙による胃の影響
・喫煙により胃の血管が収縮して、胃液の分泌が低下
・喫煙は胃に存在する、プロスタグランジンを減らす

⑧加齢や運動不足による胃の影響
・体幹のインナーマッスルが衰える→脊柱が後湾する→胃下垂→胃の蠕動運動が低下

⑨胃と体幹の相関関係
・胃は胃底部で横隔膜に付着し、横隔膜とともに動く
・横隔膜と大腰筋は胸椎12番に付着するため、一緒に機能する
・横隔膜と腹横筋は肋骨の裏で連結している。

 

 

 

 

こむら返りの「こむら」は、平安時代以降からみられる言葉で 「ふくらはぎ」の事です。 平安末期の漢和辞書『類聚名義抄』に「転筋 コムラガヘリ」と記載されているようです。

こむら返りは、ふくらはぎに多く起こりますが、足の裏や指、太もも、胸など、体のどこにでも起こります。

運動中や就寝中に発症することが多く、妊娠中や加齢によっても起きやすくなります。

また季節にも関係していて、冬になると、身体が冷えて血行が悪くなり、身体に自然と力が入りやすくなるためにこむら返りが起こりやすくなるようです。
こむらがえりを起こすと、強い痛みを伴いますが、ほとんどの場合は数分間でおさまります。


①こむら返りとは?
・ふくらはぎなどの筋肉が急につり、強い痛みが起こる事
・高齢者、女性が就寝時に起こりやすい(運動中や運動後は、若い人も起きやすい)
・原因は完全に解明されていない

②こむら返り(運動時)
・運動の疲労→γ運動ニューロンの興奮→筋肉の緊張が増す→疲労により
ゴルジ腱器官の機能の低下→筋肉が弛緩しない→筋肉がつる

③こむら返り(運動時以外)
・下肢の筋肉への運動ニューロンの減退、消失
・運動不足で筋肉やその周辺の軟部組織の硬化
・薬の服用ニューロンの活動が低下
・肝硬変、糖尿病、腎不全etcなどの病気

④芍薬甘草湯について
・芍薬の主成分は、ペオニフロリン。甘草の主成分は、グリチルリチン。
・ペオニフロリンはカルシウムイオンの細胞内流入を抑制
・グリチルリチンはカリウムイオンの細胞外流出促進させ、アセチルコリン受容体を抑制

⑤筋収縮のメカニズム
・大脳から指令→アセチルコリンが出る→筋細胞膜が受ける
→筋小胞体に伝える→カルシウムイオンが出る→トロポニンを解除
→筋収縮

 

⑥トロポニン(troponin)
・横紋筋の収縮を制御するたんぱく質の複合体。トロポミオシンと
結合してアクチンフィラメント上に存在し、カルシウムイオンを
結合・解離することで筋肉の収縮・弛緩を調節する。

⑦こむら返りの予防
・適度な歩行
・ストレッチ
・マグネシウムを含む食品を多めに摂取する

 

 

 

 

世界では毎年およそ17億人が下痢性疾患に罹っています。

下痢により毎年525,000人の5歳未満の子どもが死亡しており、下痢性疾患は5歳未満の子どもの死因の第2位です。

下痢は、5歳未満の子どもにとって栄養不良を引き起こす最大の原因です。
下痢にもいろいろ種類があり、命にかかわる下痢ばかりではないのですが、下痢が栄養不良を引き起こし、様々な不調の原因になりますし、前回お話した過敏性腸症候群のように、日寿生活において急に下痢をしてしまいますと、著しくに日常生活に支障をきたしてしまい、学校や会社に行けなくなってしまった方もいます。

 

下痢の定義
・大便中の水分が増加した状態
・健康な便は水分量は60~70%、80~90%で軟便
・90%以上で水様便

 

大腸と水分
・消化液として約7ℓ分泌、約2ℓ食物から摂取
・約7ℓの水分が小腸で吸収、約2ℓの水分が大腸で吸収
・約100mlの水分が糞便中に含まれる

下痢の種類
・浸透圧性下痢・腸管運動性下痢
・分泌性下痢・滲出性下痢

 

浸透圧性下痢
・腸内の浸透圧が上昇する下痢
・消化しにくい物を食べる、食べ過ぎ、飲みすぎで起こる
・人工甘味料の摂取、乳糖不耐症の人が乳糖を摂取
 

腸管運動性下痢
・自律神経が関与(副交感神経の亢進)
・腸管運動が亢進
・腸管運動が低下

 

分泌性下痢
・腸管に入った細菌、毒素、ホルモンなどの影響で
 腸液の分泌が増える

 

滲出性下痢
・感染性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病などによりおこる
・腸管粘膜に炎症が起こり滲出液が増加、腸の水分吸収力の低下
・細菌やウイルスの感染で炎症が起こり下痢になる

 

下痢気味の方はまず自分の下痢の原因を見極める必要があります。

浸透圧性下痢でしたら、食事や飲み物に注意すれば防げます。

分泌性下痢や滲出性下痢の可能性があれば、すぐに病院を受診する必要があります。

厄介なのは、腸管運動性下痢の場合で、過度のストレスや生活習慣から引き起こされるので、改善が困難だと思われます。

しかし同じ環境でもお腹の調子が悪くなる人と何ともない人がいるのも事実です。日々の体調管理が重要だと思われます。

当院にも原因がはっきりしない下痢でお悩みの方が来られています。

 

 

 


 

電車で急にお腹が痛くなる、仕事中急にトイレに行きたくなる・・・・

ひどくなると外に出るのも怖い、仕事も休職せざる得ない。そのような悩みを抱えている人も多いと思う。

病院へ行ってもどこも異常がない。

下痢止めや、向精神薬を処方されても根本的な解決にならない。

誰にも相談出来ない。解決策がない。

過敏性腸症候群の原因は明確にはわかっていない。よく言われているのは過度のストレスや睡眠不足の長期化。運動不足、生活習慣の悪さetcだがセロトニンの過剰分泌が原因ではないか?という説もある。

セロトニンとは?
・脳と腸に存在する、神経伝達物質(消化管機能、情動を制御)
・ドパミン・アドレナリン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをする。

では何故セロトニンの過剰分泌が過敏性腸症候群の原因であるのかといえば。

※セロトニンの過剰分泌の影響
交感神経興奮→アドレナリン、ノルアドレナリン分泌→セロトニンが過剰に分泌(血管が収縮)→セロトニン代謝(血管が拡張)→大腸の運動が亢進
といふうに推測できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹の調子が悪くて、お悩みの方は多いと思われます。

便秘がちの方もいれば、すぐにお腹を壊してしまう人もいます。

皆様の中にこのような方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 日によって便秘だったり、急に下痢をしてしまったり・・・・ご本人は大変悩み、病院でいろいろ検査(検便や大腸カメラ)をやってみても特に異常なし。

このような場合は過敏性腸症候群と診断される場合が多いようです。

 過敏性腸症候群の羅漢の割合としては、女性の方が1.8倍も多いようです。年齢別の比率としては

30 歳未満,30~39,40~49,50~59,60 以上の年齢で有病(%)はそれぞれ11.0,11.0,9.6,7.8,7.3(40代以降で有病率低下)

※主な症状としては

・ストレスや緊張状態などかきっかけで起こる
・便秘、下痢、おなかが鳴る、お腹のはり、ガスがたまる
・命にかかわる病気ではないが、日常生活に支障をきたすこともある

 

※過敏性腸症候群の特徴
・ストレスや疲労がたまると症状が悪化、就寝時や休日などは症状が軽減
・下痢型は通勤時などのトイレに行けない状況で発症しやすい
・混合型は便秘と下痢が交互に繰り返される

 

※過敏性腸症候群の種類
日本消化器学会
・下痢型、便秘型、混合型、分類不能型
厚生労働省eーヘルスネット
・慢性下痢型、不安定型、分泌型

 

当院にもこのような症状でお悩みの方は来られています。

 

 

 

 

 

今日も便秘についてお話ししたいと思います。

便秘で意外に知られていない便秘の種類に、排便困難型便秘というのがあります。

どういうものかといえば、腸のリズムは正常で、直腸まで便が降りてきているのに、うまく排便出来ない。

便秘でお悩み鵜の方の2~3割にも

及ぶらしい。

こういう方は、便秘だからと言って腸内環境を整えるために食事に気をつけたり、適度な運動をして腸の動きを活性化させても、効果が薄いようだ。

 

排便困難型便秘の原因
・排便時に恥骨直腸筋が緩まない
・息むときに肛門を締めてしまう(アニスムス)

排便は肛門括約筋で肛門の出口をコントロールする以外に、直腸角度をつけて(直腸肛門角)便にを感じてからトイレに行くまでに便が出ないようにコントロールしている。

排便時には恥骨直腸筋が緩んで、排便する。

左 通常時 右 排便時

 

恥骨直腸筋とは?
・肛門挙筋の一つ
・自分の意志でコントロールできる横紋筋
・直腸肛門角を調整して排便をコントロール

 

排便困難型便秘の方は便意を感じてトイレに行っても、恥骨直腸筋が緩まないので排便出来ないという事になる。

 

その理由としては

・外肛門括約筋、肛門挙筋が硬い
・外肛門括約筋、肛門挙筋支配する陰部神経の機能の低下
・普段の姿勢や運動不足が関与

 

当院では恥骨直腸筋の刺鍼を行ってこのような方に大きな効果をあげています。
 

 

便意を催しても、トイレに行きにくい事は、よくある事だと思います。しばらく便意を我慢していると、そのうち便意がなくなってしまった経験をされた方は割と多いのではないでしょうか?その後トイレに行っても便は出ず。お腹の張りが残ってしまう事も多いのではないでしょうか?

 

①直腸性便秘とは?
・直腸内に便が到達しても、排便反射が弱く便意を
伴わないことによる便秘

 

②直腸性便秘の症状
・排便に時間がかかるため、肛門に負担がかかる
・排便後も残便感が残る
・便意があるのに排便出来ないため、腹にガスが溜まる

 

③直腸性便秘の原因?
・便意を我慢する(仕事、痔や肛門付近の問題)
・下剤や浣腸の乱用

④便意を我慢すると便秘になるのは何故?
・便意を感じる→何らかの原因で我慢→内肛門括約筋が緊張→
便意が遠のく→これを繰り返す→直腸が拡張し緊張が低下→便意を感じなくなる

一度悪い状態になってしますとなかなか自力で回復できない場合も多いようです。

 

直腸性便秘の実際の治療の一部を紹介しています

 

 

私が経営しているトーエ治療院

 

 

 

さっきトイレに行ったばかりなのに、またすぐに行きたくなる・・・

トイレに行くと兎の糞のようなコロコロした便が少しだけ出る。すっきりしない・・・・・

こんな経験がある方は多いと思います。頻繁にトイレに行きたくなるから下痢だと思い、下痢止めを飲んだら、お腹が張って仕方ない。

このようなケースは実は便秘である場合が多いのです。

腸の動きが悪くて起こる弛緩性便秘とは異なり、腸が動き過ぎてしまう事によって起こる便秘なのです。


①痙攣性便秘
・大腸の蠕動運動が過剰に起こり分節運動が亢進
・大腸の一部が痙攣して、その部位が捻じれたり、細くなる
・そのため便が詰まりやすくなる
・便秘だけでなく下痢になることもある

②痙攣性便秘の原因
・過度の精神的ストレス
・自律神経の乱れ
・食物繊維、便秘薬や下剤の常用

③痙攣性便秘の特徴
・排便しても、残便感が残る
・ウサギの糞のような小さく硬い便や細い便になる
・腸が捻じれたような形になるのえ、腹痛が起こりやすい

④便秘症なのになぜ下痢をする?
・蠕動運動が活発になりすぎ便が水分を含んだまま排出
・自律神経が乱れ、副交感神経が亢進し、蠕動運動が過剰に起こる

⑤痙攣性便秘の注意点
・香辛料や酸味の強いもの、揚げ物、アルコール、カフェインは控える。
・不溶性食物繊維の過剰摂取に注意
・ストレスをためない

⑥ストレスと自律神経と便秘
・交感神経が優位な時は腸の蠕動運動は抑制され便秘になる
・副交感神経が優位な時は腸の蠕動運動は活発になりすぎ便秘になる

 

私が経営しているトーエ治療院

 

 

 

 

脚の裏側やふくらはぎの痛みや痺れに悩む方は非常に多い。

病院に行っていろいろ検査をすると、「腰椎の間が狭くなってるから、そこが神経を圧迫している」

とか「MRIでヘルニアが見つかったからそれが痺れの原因です」

そのような診断を受けて痛み止めや、ブロック注射を受けてもなかなか改善しない。もう手術しか手段はありません。と言われ当院に来られる方が、非常に多いです。

そういう方の多くが、当院の治療で改善しています。

本当に腰椎の神経圧迫が座骨神経痛の原因なのだろうか?

考察してみたいと思う。


①腰部神経根の圧迫での座骨神経痛
・腰部神経根症は一般的には線維輪の膨張や髄核脱出や変形性脊椎症の骨棘
による神経圧迫と言われている
・しかし画像診断で神経圧迫を起こしていても痛くない人もいる?

②神経伝導路
・神経細胞から神経細胞への情報の通路を神経伝導路という
・神経伝導路
①筋に向かう下行性の経路(運動神経系)
②身体各所の感覚受容器から脳へ向かう上行性の経路(感覚神経系)がある

 

③腰部神経根の圧迫での身体の影響
・腰部神経根で座骨神経の知覚成分を圧迫しても下肢に痛みやしびれはでないはず(感覚神経は上行性のため)
・重度の神経根の圧迫では運動神経の成分により筋力低下や麻痺がおこる

 

㊶何故座骨神経痛が起こるのか?
・軽度の神経根の圧迫では運動神経が過剰に興奮して支配神経が緊張
・運動神経が興奮して支配筋を緊張させる
・緊張した筋肉は、発痛物質を出して痛みを感じる

⑤その他の座骨神経痛の原因
・痛みや痺れの出ている場所の筋肉の過緊張
・過緊張の原因はその筋肉の付着部の筋と腱の癒着による

 

私が経営しているトーエ治療院