便秘でお悩みの方は非常に多いと思います。日本人の中で一番多い便秘は、腸の動きが悪くなる事で起こる弛緩性便秘と言われている便秘です。

適度な運動と、ある程度食事の管理で改善するケースが多いです。

ただ食物繊維を多く摂取すれば良いと思われている方も多いようですが、食物繊維も種類によって効果が違いますので、注意が必要です。

運動を勧められても、身体が悪いとかえって運動すると、調子が悪くなってしまう場合もあります。

弛緩性便秘の簡単な解説と、食事のポイントを簡単にまとめました。

弛緩性便秘の方は、大腰筋と腸骨筋が悪いケースが多いので、その治療の一部をご紹介します。

 

 

弛緩性便秘
・日本人の便秘の中で一番多い
・大腸の蠕動運動が低下し、大腸内の糞便の通過時間が長くなる
・水分が多く吸収され、便が硬くなる
・便意、残便感はなし

弛緩性便秘の原因
・加齢や運動不足で筋力の低下
・内臓下垂
・腸内環境の悪化
・水分、食物繊維の不足

弛緩性便秘の食事の注意点
・消化に時間がかかるものは控える
・刺激物、あつすぎ、冷たすぎの食事は控える
・不溶性食物繊維の取り過ぎに注意(水溶性を多めにとる)
・理想は水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2

食物繊維とは?
・「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」
・水に溶ける水溶性食物繊維と、溶けない不溶性食物繊維に大別
・第六の栄養素ともいわれる
・多糖類だが消化されないためエネルギー現にはならない
・1日の摂取基準量は成人男性で20g以上、成人女性は一日に18g以上

 

水溶性食物繊維
・水に溶けるとゼリ―状になる
・食後の血糖値の上昇の抑制、コレステロール値の低下
・ナトリウムを排出して、高血圧の予防

不溶性食物繊維
・水分を吸収して便の容量を増やし、大腸の蠕動運動を促進
・有害物質を吸着させ便と共に排出
・大腸内の細菌で発酵、分解され腸内環境が改善

 

水溶性食物繊維を多く含む食品
・ペクチン(柑橘類、芋類、ニンジン)
・アルギン酸(昆布、ワカメなどの海藻類)
・ガム質(大豆、麦類)
・グルコマンナン(コンニャク芋、市販のコンニャクは不溶性)

 

 

 

 

当院には自律神経失調症でお悩みの方が多く来られています。しかし自律神経失調症の事をよく理解していない人が多くいらっしゃいます。

病院の診断も一貫性がなく、必要でない薬を服用し続けて、ますます症状が悪化している方もいます。またうつ病と自律神経失調症の違いもあまりよく理解できていない方も多いので、今日は自律神経失調症についてお話します。

 

①自律神経失調症とは?
・自律神経のバランスが崩れる事により心身に不調が出る状態
・医学的に認められている正式な疾患名ではない
・明確な診断基準はない。診断する検査もない。

 

②神経系の分類
・中枢神経(脳、脊髄)末梢からの刺激を受け、これに対し興奮を起こす中心部
・末梢神経(自律神経、体性神経)刺激や興奮を中枢と身体各部との間で伝導する連絡路

③自律神経とは?
・自律神経系は種々の生理学的プロセスを調節している。
・その調節は意識的な制御なしで,自律的に起こる。
・交感神経、副交感神経にわかれる
・脳の視床下部でコントロールされている

④自律神経の役割
・自律神経系は全身に分布。血管、胃、腸管、肝臓、腎臓、膀胱etc
・自律神経系は生理的な恒常性を保つ
・循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、代謝のような機能を調節

⑤自律神経失調症の症状
・身体的症状
だるさ、めまい、動悸、ほてり、不眠、便秘、下痢、偏頭痛、耳鳴り、手足のしびれ、口やのどの不快感、頻尿、残尿感etc
・精神的な症状
不安感、疎外感、やる気が出ない、感情の起伏が激しい

⑥自律神経失調症の原因
・過度のストレス(仕事、人間関係、性格)
・生活習慣(勤務時間、カフェイン、アルコール、タバコ)
・ホルモンバランス(加齢、女性ホルモン、甲状腺ホルモン)

⑦ページ目
うつ病との違い
・自律神経失調症は、ストレスなどが原因で、自律神経の乱れよって起こる症状。
・うつ病はストレスが原因で、脳内の神経伝達物質の分泌異常によってあらわれる脳の疾患
・うつ病は精神障害。自律神経失調症は、身体と精神面にあらわれる不定主訴
・自律神経失調症からうつ病に移行する場合もある

 

自律神経失調症は身体を治療すれば改善する場合が多いです。このような症状でお悩みの方は是非ご相談ください。

 

私が経営するトーエ治療院

 

 

自律神経失調症によく使う頸長筋の

刺鍼

 

 

 

 

便秘 
①便秘症とは?
「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出出来ない状態」

 

②便秘の種類
・器質的便秘
大腸に物理的な異常がある。(大腸癌、クローン病 etc)
・機能的便秘
大腸の機能的な異常による起こる(弛緩性、直腸性、痙攣性)
・本来出すべき便が十分に出ない。または快適に出ないために
腹痛・便が出しづらい(排便困難感)
・便が出切らない感覚がある(残便感)
・このような排便のトラブルが長く続く疾患

 

③便の生成
・小腸から大腸に送られてきた内容物は水分が多い
・蠕動運動で上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸(蠕動運動)
・この移動の間に水分が吸収されS状結腸では固形の便になる

④排便の仕組み
・横行結腸~S状結腸に大きな蠕動(大蠕動)が1日1~2回起こる
・S状結腸の便が直腸に押し出される
・便が直腸内に到達して直腸が広がると、直腸肛門反射がおき排便。

⑤機能性便秘の分類
・弛緩性便秘(大腸の運動が低下する)
・痙攣性便秘(大腸が過緊張する)
・直腸性便秘(肛門近くに便は正常に運ばれてくるが
直腸・肛門に問題があるためおこる)

 

⑥便秘と骨盤の関連性
・骨盤底筋で骨盤臓器を支えるのが正常
・骨盤の角度が変わると、骨盤臓器を支える部位が変わる
・体の本来の状態でないと、機能に問題が起こる。