狩人のフンドシで,わらしべ長者になる方法。
北海道に鹿狩りに行ったきりさっぱり帰ってこない狩人のKさんから,また根曲がり竹が大量に送られてきた。今度は目方にして7~8キロはあろう。本数にすれば優に500本はある。
送られてきた大量の根曲がり竹
保冷剤を取り出して体重計で計ったら8キロもあった。
パンダでもあるまいし,こんなにどうするのかと,人は思うだろうが大丈夫だ。まず,御世話になった人に送ったり,近所の人にあげたりする。残りは同級生のやまちゃんの日本料理店桜坂に持っていけばよい。
先学へのお礼に,神奈川方面に発送
先学から嵐山博物館の図録をいただいた。嵐山博物館は閉館した
ので,この図録は超貴重品だ。古本屋に出てくれば2万円近くする。
だが,なかなか出てこない。欲しくても買えない本の一つなのである。
やまちゃんは感動して,なにか返礼しなければと大騒ぎするに決まっている。そうしたら私はおもむろにこう言うのだ。
「今はエンドウ豆が旬だ。豆ご飯を炊いたら喜ばれるぞ!」
すると,やまちゃんは,根が単純だから,いそいそと豆ご飯を大量に炊くに違いない。やまちゃんが炊いた豆ご飯を鱈腹食ったら,余った残りを狩人のKさんに宅急便で送ればよい。Kさんは,山奥の別荘に独りで暮らしているから,豆ご飯に大喜びして舌鼓を打つはずだ。そして彼も義理堅い男だから…,フフフフフ…あとは言うまい。
これぞ狩人のフンドシで,わらしべ長者になる秘伝の業である。秘伝の業だから誰にも教えられないのである。
これを聞いたら,やまちゃんは,豆ご飯を炊きたくなるであろう。