カーボン噛みの極み | バイク日和

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走行中アクセルオフにした時にエンジンストールを起こし、それからエンジン始動ができなくなった車両の修理をしました。

 

車種はAA04 スーパーカブ50

 

4スト単気筒エンジンはカーボン噛みと言う現象でエンジンストールを起こすことがあり、このカブもその現象で止まってしまったようです。

コツがありますが無理やり再始動させる方法があり、それを試してみたは始動する様子はなし

 

AA04カブでバルブシートに噛んだカーボンが歯石のように固まり、それで圧縮抜けになっていた車両が過去に3台ほどあったので、これもそこまで進行していると推測、シリンダーヘッドを分解することにしました。

 

燃焼室に蓄積し上げたカーボン

排気バルブは高熱で真っ白に焼けています。

 

エキスパートバルブのバルブシート部分には、熱と圧で踏み固められたカーボンで凸ができています。

石ように固くバルブと一体化しているので、ここまで酷いと素直に交換した方がよさそうです。

AF68DIOでこういう状態になっていた車両は過去1台ほどありましたが、AA04カブばかり起きている印象なので、どうやらこの型のカブの弱点なのかもしれません。

 

分解したついでに、表面に堆積したカーボンもキレイに落とします。

こちらは吸気側ですが、排気バルブ側は表面に堆積したカーボンが熱源となり、デトネーションを起こし、リミッターがかかったように失速をする現象が起きることがあります。

ある一定の条件である操作をすると必ず起きる現象だったので、当時はスロットルボディやECUなどの電装系の不調だったと思っていましたが、こういうアナログ的な部分から起きるエラーもあります。

故障と原因の関係が分かると、苦労する修理も意外に楽しかったりもします。