その2 宇気比(うけい)
神風連の志士の精神は師林桜園によって教えられた敬神を第一主義としている。
「世の中はただ何ごともうちすてて神をいのるぞまことなりける」と桜園はいい
また、「神事は本也、人事は末也」といったが、神風連の志士はその教えのままに敬神を第一とした。
神を敬うことは皇上を敬うことであった。
神風連が尊皇というのは他の多くの志士に見る討幕の反語のそれではなく
信念の上に確固とうちたてられた尊皇であった。
攘夷もまた敬神の具体的な現れであった。
■起きて祈りし伏してぞ思う一筋は神ぞ知るらむ我が国の為 太田黒伴雄
■八百万神にぞいのる一筋は世にこそかかれ身をば忘れて 加屋霽堅
神風連は、開国を国是として推し進めた明治新政府と鋭く対立した。
開国によって欧米の思想制度文物が奔流のごとく流れ込み
古来の思想伝統文化制度は片端から破壊されていく
破壊の果ては国体に及び国民道徳のの根幹にも及ぼうとする
ここにおいてか神風連は国体擁護、古道護持のため
彼らがとってもって信仰する宇気比にかけて事をあげるに至ったのである。
(荒木精之著「神風連実記」序より)
桜山神社(熊本市黒髪5丁目7)
林 桜園および宮部鼎蔵・太田黒伴雄ら肥後勤王党、神風連一党を祀ってある。
【今日の短歌】
■一筋の敬神心抱決起するこの身捨てるも国を守らん
男は信ずることのため一命を捨てても決起する覚悟をもたねばならない。
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