アラ還からの提言⑴ | けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

茨城県を犬殺処分ワーストから脱却させるために立ち上げた基金です

(長いです。ものすごく長いです。でも途中でやめると正確に伝わりにくいので、一気に書きました。それでも⑴です。続きがあります。すみません。)


かつて成人の日には「青年の主張」なる番組があって、僕は毎年、とても楽しみにしていたものです。


僕にも「青年」なんていう時代が、確かあったよなぁ…なんて想いを馳せつつ


気がついたら、

僕はあと4ヶ月でもう58歳(°_°)


還暦がすぐそこかよ!

いつの間にだよ!

びっくりするわ、もう!



この歳になった今

少し皆さんに

聞いていただきたいことがあるのですが


「アラ暦の主張」なんて言うほど

立派なものではなく


「今僕は、こんなこと考えるに至ったのですが、みなさん、どう思われますか?

やっぱり、ちょっとおかしいでしょうか?

一緒に、白紙から対策を考え直してみませんか?」


と、低い姿勢を保持したまま、恐る恐る提案したいのです。


そこで

「アラ還の提言」

というタイトルにしました。


恐る恐る…と言いますのも


ちょっとこれは、すぐには皆さんに理解していただけない可能性が思いっきりあるよな…と思っているからで


いや、もっと言うと

瞬間に激怒されちゃう可能性すらあるぞと思ってるからです。


お話しする以上は

「なるほどね!一理あるかも!」

と思っていただけた方がうれしいに決まっているのですが


そうなるのは結構困難なことだと覚悟しながら、意を決してお話ししたいと思います。


提言なんてすれば、ましてや主張なんてすれば、絶対に反感も買うし、反撃も受けます。


黙ってりゃいいものを…という気持ちもないわけではありません。


しかも、これからする話は、仮にご理解いただけたとしても、おそらくそれがすぐ叶うことは無理です。動きが出るのは当分先になるでしょう。


でもだからこそ、今から皆さんにも一緒に考えていただきたいんです。


これからお話しする「理解されにくそうな話」は、大きく2つあって


まず、いくらかマシな方から先にお話ししたいと思います。


いくらかマシな方のお話…それは


このブログ内では、何度か話題にしてきたことなのですが、改めて書きます。


全国の、犬を収容する行政施設は、2〜3ヶ月齢までの子犬の収容を、むしろ積極的に受け入れる方向へ舵を切った方が、僕は良い方向に向かうと思っています。


というのが、1つ目の提言です。


僕は茨城県民です。

「全国の」と言ってしまえば

もちろん、茨城県動物指導センターも含むことになりますが


茨城県動物指導センターは、もう何年も、尋常じゃない過密収容状況が続いています。


職員さんたちのご苦労は、僕みたいな者が軽々しく語っていいレベルではありません。


まともな活動者であれば

「いかにセンターへの収容を減らすか」

に心血を注いでいるはずで


この時点で

「ダメだこいつは…」

の烙印が、四方八方からこちらに向かって来るのを感じます。


しかし実は僕だって

「いかにセンターへの収容を減らすか」

を大真面目に考えた結果、その問題の解決策の1つとして


2ヶ月齢前後の子犬の収容を、むしろ積極的に受け入れる方向へ舵を切った方が、良い結果に結びつくと思いませんか?


と提言したいのです。


そう

「そうする方が、結果的にはセンターへの収容は減っていくはずだ」

と考えているからこその提言です。


もちろん今すぐには難しいのはわかりますが、しかし、できれば一刻も早い方がいいとも思っています。


「こうした方が良さそうだ」の理由を上げて説明するよりも


「もしそうしなかったら…」という側面から切ってみたいと思います。


「もしそうしなかったら…」は、現実の「今」がまさにその状況ですから、全然「もしも」という仮定や想像の話ではなくて


「今」を直視しさえすれば、完全に正確な答えを見ることができます。


けいせつ基金では

「子犬が産まれて困ったら…」

を合言葉に活動していますが


まず、この「困っている人」に出会うのが、今は難しくなっています。


いくつかの市役所にも、またセンターにもお話を伺いましたが

「もうここ数年、飼い犬が産んだ子犬の持ち込みはもちろん、相談すらありません」

というのが、異口同音のお返事でした。


それを額面通りに捉えていいなら、本当にハッピーなことです。


しかし、そう信じていいでしょうか?


「もうここ数年…」が仮に4年前からなら、今年4歳の犬の収容はどうなんでしょう?うんと減ってるんでしょうか?


今年も同様なら、令和6年生まれの犬の収容は、今後は少ないだろうと楽観していいのでしょうか?


いえ、実態は違うはずです。


どこに相談してもムダだと、長い年月をかけて学習してしまった飼い主が、どこかに相談するはずはありません。


子犬が産まれて困った飼い主は、次のわずかな選択肢の中から、行動を選ぶことになります。


①行政に相談する。

これは現状、ほぼ選ぶことができません。


そうなると

②目の開かないうちに亡き者にする。

③その辺に捨てる。


②も③もできなければ(できないのが当たり前ですが)

④多頭飼育崩壊の扉が開く。


①の選択肢が消されると

殺す・捨てる・多頭飼育崩壊

の3つのうちどれがいい?…って話になってきます。


「おい、けいせつ。お前、極端だよ。

『⑤誰かにあげる』っていう手もあるだろうよ」


いや、確かにそれがうまくいけば、②も③も④もないでしょう。


でも、それがうまく行かないことが多いから、②か③か④の悲劇が繰り返されるのです。


今回の7匹の子犬たちも、実は、生まれたのは8匹だったんです。


飼い主さんは、どうにか1匹、とても大切にしてくれる知人に譲渡できましたが、7匹は残りました。


飼い主さんの名誉のために言うと、正確には、野良犬を保護して名前をつけて係留してくれたところ、保護した後に子犬を産んでしまった…という形です。善意の保護主でした。


そして現実に7匹残りました。


⑤は試みたんです。でも全部は無理でした。


①はもう諦めてます。


相談が来た時はもう9週齢でしたから、②はできないでしょう。


車で遠くまで行って③する?

それとも④の運命を受け入れる?


そして

これはどうしても言いたいのですが

仮に⑤の形をなんとか整えたとしましょう。


めでたしめでたし?


いえ

それはそれで僕は大いに不安です。

必ずしも良いことばかりではないと思います。


なぜか?


昔ながらの、犬を「あげた・もらった」の場合、たいがい外飼いの番犬扱いです。


フィラリア対策なし

登録も狂犬病予防注射なし

そして、不妊手術もないまま屋外飼育されると


野良犬が外を歩くのと、ほぼ変わらない頻度で繁殖します。


つまり、雑な譲渡はかえって問題解決を遠ざけてしまうリスクが高いんです。


僕らが必死になっても、なかなか前に進まない「啓発活動」の逆風が強まるばかりです。


①の選択肢が消されると


②殺す

③捨てる

④多頭飼育崩壊

⑤雑な譲渡


どれも選びたくありませんが、高確率でそこから選ぶことになります。


①があれば

②から⑤の問題は、普通は起き得ません。


⑤は、つい数年前まで、大きめの公園なんかで

「誰かもらってって〜」

みたいなことをしてる人がいました。


でも最近は別な場所にいます。

僕は最近それをこの目で見て

「こんなとこにいたのかぁぁぁ!」

って、びっくりしました。


行政の職員さんが

「ここ数年、子犬の相談はありません」

とおっしゃるのも、なるほど…です。


「誰かもらってって〜」

は、◯モティーにたくさんいました。


むしろ逆に

「ここに来れば、手術が必要な母犬を、効率的に見つけられるかもしれない」

と、ちょっと希望を感じたほど。


子犬が産まれて困った人は、現実にいます。


そして他に方法がなく、⑤をやってます。


いやもちろん、全部雑な譲渡とは断定できませんが、そういう温床になりやすい懸念は、少なくとも感じました。



途中でやめると、正しく伝わらないので、ここまで一気に書きましたが、これでも、まだ全部書けていません。


次は

「子犬の収容は再開すべき。だけど、成犬の受け入れは、従来通りの対応で良いと思う」

という話から、書き始めようと思います。