あなただからこそ、もう一度お願いしたい | けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

茨城県を犬殺処分ワーストから脱却させるために立ち上げた基金です

保護犬を迎えてくださるご家族の候補として「これまであまり注目されなかった方々」がいることに気づいています。

しかも、もしご家族になってくださるとしたら、その適性は相当に高い方々です。


…というところまで書いたまま、その次が書けずに時間が経ってしまいました。すみません。

環境省のデータにもある通り、「返還・譲渡数」には、年々減少傾向が出ています。

不妊去勢手術による、数そのものの適正化はもちろん必要ですが、併せて、犬を迎えてくださるご家族を増やす必要も強く感じています。

しかし、安易な譲渡に走らないようにしなければなりません。

すでに犬を飼ってらっしゃるご家庭に、無理に多頭飼育をお願いするのではなく

犬との暮らしが未経験なご家庭に、犬との暮らしに対する覚悟が十分に無いまま、譲渡を急いでしまったりするようなこともなく


皆さん!
皆さんのお近くにも、こんな方はいませんか?

「私も犬は大好きなんですけどね。何年か前に死なれましてね。毎日毎日、悲しくて悲しくて…。こんなに辛い思いをするなら、もう二度と犬は飼うまいと心に決めました」

二度と犬は飼うまいと心に決めた人に、こういうことを言ったら「聞こえねぇのか?」と怒られそうですが

僕はそんな方々にこそ、もう一度お願いしたいんです。

僕は言いたい。

愛されたかのように見えたのは一時的で、放置され、あるいはいじめられ、しまいに簡単に捨てられたワンコが沢山います。

そんな血も涙もない人間がいる一方で

あなたのように
愛犬との別れが辛すぎて、毎日毎日、目を泣き腫らしたような方がいます。

あなたの愛したあの子は幸せでしたよ。

あなたに素敵な名前をつけてもらって
最後まであなたにその名前を呼んでもらいました。

今でも時々
その名前を呼んでくれてますよね。

そんなあなただからお願いしたいんです。
もう一度考えてくれませんか?

今、とても悲しい部屋で怯えている子たちがいます。その子たちには名前がありません。

確か名前をつけた者がいたはずですが
もう、名前を失いました。

そんな子に名前をつけてあげてください。

名前を呼んであげてください。

そうです。
二度と味わいたくなかった、あの辛さを
もう一度味わうことになります。

僕はそれをお願いしています。

名前のないその子たちは
最期の時に名前を呼んでくれる家族がいません。

再び犬との暮らしを始めれば
あなたは必ず、あの悲しみに苦しめられることになります。
それは逃れられません。

それでもお願いしたいです。

あなたが引き受けてくださる悲しみは
おそらく
その子たちが今1人で抱えている悲しみです。

その子たちの小さな身体には
その悲しみは大き過ぎます。 

その悲しみの一部を
あなたが引き受けて欲しいのです。

悲しみに、足し算や引き算が成り立つのかどうか、わかりませんが

あなたがその子の名前を呼ぶ時
その子が抱えていた大きな悲しみは
あたたかなものに包まれて、スッと消えていくのでしょう。

あなたが最後に苦しむ悲しみは
あなたが引き受けてくださったおかげで
その子が背負わずに済んだ悲しみの分のような気がします。

あなたがその子から取り除いてあげた分が
最後にあなたを苦しめることになるのかも知れません。

それを引き受けてくれませんか?

あなたほど、その子たちのご家族にふさわしい方はいません。

天国から、それを喜んでくれているあの子の声は聞こえませんか?

もう一度考えてみてください。
よろしくお願いいたします。