大量の顧客データを収集 | カード会社の淘汰・再編
伊勢丹では、情報を内部に蓄積するために外部のカード会社との提携を拒み、ハウスカードにこだわり続けることで成果を上げてきた。

完全なハウスカードとして運営を続けてきたために、コンピュータに大量の顧客データを収集することができた。

その情報が改装では徹底的に使われた。

カードの割引率は年間実績で異なる仕組みで、5%、7%、10%の3段階。

リニューアルによって会員数を絞り込んだため口座数はそれほど増えていないが、稼働率は7割を超え、全体の売上に占めるカード売上は4割近くと驚異的だ。

会員の分布は、5%割引が全会員の70%、7%が27%、10%は3%となっている。

年間還元額は平均6%として106億円ほど。

伊勢丹の97年3月期決算では売上高4556億円、経常利益126億円とそれぞれ伸ばしている。

伊勢丹のように顧客情報をきちんと整理しているところはまだ少ない。