カードからカードへの資金移動 | カード会社の淘汰・再編
オリジネーターはメンバーとなる複数の市中銀行を募集し、メンバー銀行はオリジネーターからモンデックスを現金で購入し、利用者に利用してもらいます。

利用者は、あらかじめメンバー銀行のATMからモンデックスカードへ自分の資金を電子化して移し、商品購入などに使用できます。

また、ウォレット(電子財布)を利用することでカードからカードへの資金移動が可能です。

さらに電話で、電話回線を介した銀行口座への電子マネーの預け入れ、引きおろし、遠隔地への送金が可能です。

モンデックスがほかのカードシステムと違う点は、他のシステムがカードを利用した電子決済であるのに対して、電子バリューそのものが利用者間を転々とすることです。

ですから、使用の記録が残らず、現金と同じように個人を特定しない匿名性が保持され、より現金に近い電子マネーといえます。

ナットウエスト銀行 などは、モンデックスを世界に普及させるために「モンデックスインターナショナル」という国際推進組織をつくり、EUやアメリカ、カナダ、アジアなどの金融機関に参加をよびかけ、モンデックスを電子マネーの世界標準にしようとしています。

アジアでは、香港上海銀行がフランチャイズ契約を結び、日本を除くアジア11ヶ国でモンデックスを販売する権利を得ています。

なお、フランチャイズ契約銀行だけがオリジネーター会社を設立する権利を持ちます。

日本の電子マネー化の動きは遅れをとっていますが、ハード機器の生産に、日立製作所、沖電気、大日本印刷などが参加しています。

また、MXIは1996年11月にアメリカのマスターカード・インターナショナルの傘下に入り、世界中のマスターカード加盟店網を利用して標準化を進めています。