こんにちは

奥川です。

 

さて、比較的新しい運動指導者向けの「姿勢評価」に専門書籍「姿勢アセスメント」の中では

立位姿勢でのつま先の向きは「やや外向き」と記述されています。

 

   

 

 

「パラレルスタンス」をニュートラルポジションとする団体もあるので、このブログをご覧になっている方でも疑問に思う人もいると存じますが、解剖学的には通常は「やや外向き」になります。

 

これは通常は脛の骨が膝から足首に掛けて外捻じれになっているからです。(脛骨捻転角)

 

なので、膝が前を向く通常の股関節の人ならつま先は「やや外向き」が正しい解剖学的なニュートラルポジションになると考えています。

 

しかし、厳密にはつま先の向きは「股関節前捻角」と「脛骨捻転角」の差によって決まりますから、その両方を評価する事が必要になってきます。

 

つまり「脛骨捻転角」が正常でも「股関節前捻角」にイレギュラーがあれば、つま先の向きも変わります。

 

<股関節前捻角とは?>

復習しますと、股関節前捻角とは股関節の付け根の捻じれ角の事です。

  

 

つまり…

股関節前捻角が大きい人は「前捻股」「内股」と言い、脛骨捻転角が正常なら膝は立位で内側を向きます。

股関節前捻角が小さい人は「後捻股」「外股」と言い、脛骨捻転角が正常なら膝は立位で外側を向きます。

  

内股ではつま先は正面や内側を向き、外股ではつま先はかなり外側を向きます。(チャーリー・チャップリンに例えられる事もあります)

 

このように股関節の前捻角は個人差が大きい事や、アライメントにも影響が大きいために、最近では股関節前捻角を評価してから姿勢チェックや運動指導を行う人が増えてきました。

 

youtubeで「股関節前捻角」と入れるとたくさんヒットするようになってきました。

  

これはTarzanなどによく執筆なさっている、ファンクショナルローラーピラティス協会の会長でもある理学療法士の中村尚人先生など、著名な先生方がその必要性をセミナーやメディア媒体などで情報発信してくださっているお陰だと思っています。

    

 

中村尚人先生の股関節前捻角に合わせたヨガの記事

 

私自身も10年以上前から前捻角に合わせた運動指導の重要性をSNSなどで発信してきたのですが、情報発信力の乏しい私が発信したところで広まる気配も無かったので、現状は非常に有難く思っています。

 

私自身が前捻角を考慮した運動指導の必要性を感じたのは、あるプロゴルファーのクライアントを見た事が最初でした…

 

股関節周囲の痛みが酷く、整形外科に通ったが特に原因が見つからずに困っていると言う方でした。

 

歩行時や股関節を内に捻じると痛いと言う事だったので、初診時の検査で股関節前捻角のテストである「クレイグテスト」を実施すると前捻角が0度にも満たない「後捻股」でした。

 

<クレイグテストとは?>

 

 

つまり、骨格の形状的に股関節内旋に制限がある方だと分かったのです。

 

詳しく話を聞くとレッスンの時にお客様にスウィングフォームの見本を見せる際にどうしても「股が開いてしまう」のをお客様に笑われた事があったらしい。

 

それがきっかけで股関節の内旋ストレッチや内旋筋のトレーニングを集中的に行ったようです。

 

そういう話をしている内にその方自身が「そう言えば、その頃から痛くなりだした」と仰ってくださいました。

 

そうなると話は分かりやすくて、先ほど行ったクレイグテストの結果を伝えて

 

「私は医者ではないから診断は出来ないが、検査したところ○○さんの股関節は骨の構造上内旋しにくい骨格のようなので、無理にストレッチやトレーニングした事で負担が係ったのが原因かも知れません」

 

と説明して、その日は緊張している筋肉や筋膜を緩めて症状を抑え、しばらくはレッスン以外では股関節内旋を控えて頂くようお願いしました。

 

そして、次回ご来院の際に症状を伺うと信じられないくらいに楽になったと言うのです。

この経験がきっかけで以降は、ほぼ全ての人に対して初診検査時に「股関節前捻角」を見るようになりました。

 

そうすると想像以上に多くの慢性腰痛や股関節痛、膝痛と言う不定愁訴を持つ人に股関節前捻角に合わない身体の使い方をしている人がいる事に気付いたのです。

 

それから股関節前捻角を評価する重要性を伝えようと思いSNSを中心に必要性を説いた情報発信したり、股関節前捻角の評価も含めたオリジナルのO脚矯正プログラムの「健美脚」というメッソドを専門家向けセミナー

DVD,Bru-ray教材で一般販売したりしてきました。

 

色々と微力ながら頑張ってきたのですが、やはり情報発信力がある人間が行わないとなかなか社会には浸透しない事を、今ようやく中村先生等の発信のお陰で浸透してきたからこそ改めて考えさせらています。

 

《股関節前捻角に合わない姿勢、運動指導の問題点》

 

私が考える股関節前捻角に合わない姿勢、運動指導の主な問題点は

 

①間違った筋収縮パターンを使ってしまう

②正常な運動連鎖が起こらない

③股関節運動時にインピンジメントが起きやすい

 

の3つです。

 

①間違った筋収縮パターンを使ってしまう

 

股関節前捻角を一般の方に説明して勘違いされやすいのは、例えば前捻角が強い人は立位で膝が内を向く「内股」になる訳ですが、それを「矯正」する必要があると思ってしまう事です。

 

しかし、この内股は構造上のものなのでいわば「個性」です。

逆にいうと矯正出来ないし、する必要が無い物なんです。

 

なぜなら、股関節の適合性はもちろんの事、筋長などもその肢位がその人にとっては最適だからです。

 

姿勢においても、運動においても、そのような方を無理に標準的な形に矯正してしまう事は間違った筋収縮のパターンを使わせてしまう事になりかねません。

 

②正常な運動連鎖が行らない

 

下肢には下肢回旋運動連鎖という、筋収縮が関与しない構造による運動連鎖があります。

    

股関節前捻角と異なる肢位では正常な運動連鎖が行らない可能性が高いと考えられます。

 

一例を挙げると…

股関節前捻角が小さい後捻股(外股)の人が膝とつま先を正面に向けるパラレルスタンスを取るなら、平均的な前捻角を持つ人の「内旋位」と同じになるので下肢回旋運動連鎖を考えるなら「股関節内旋⇒骨盤前傾」となるので骨盤前傾位になると思われます。

 

その状態でトレー二ングなどを実施すると、エクササイズ中に正常な下肢の運動連鎖が起こりにくい、または股関節だけでなく膝、腰、足首、など各関節に加わるストレスが増加する事が考えられます。

 

下の動画はTC研究会のメルマガでもシェアした、股関節前捻角を考慮した新しいヨガ「繋がる太陽礼拝®」を考案した「こだまよし子」先生と私の対談動画です。

こだま先生も前捻角に合わない運動をしていて「膝関節半月板損傷」という大けがをしたのがきっかけで「繋がる太陽礼拝®」を考案するに至ってます。

 

 

③股関節屈曲時にインピンジメントが起こりやすい

大腿骨と寛骨臼が衝突して軟骨損傷、関節唇損傷を起こす「大腿寛骨臼インピンジメント」には「ピンサー型」「カム型」の運動療法では改善困難な構造依存型と、運動療法の適応となる可動域制限が関係するインピンジメントがあります。

 

この可動域制限の因子は「骨盤後傾可動域低下」「股関節後方支持組織の柔軟性低下」の2つに大別されます。

 

また、大腿直筋などの軟部組織が股関節屈曲時に大腿骨との間で挟まれる事によって疼痛を感じる事があります。

 

股関節屈曲時に大腿骨が軟部組織を圧迫開始するのが屈曲70度以降である事から、ほとんどの健康な人は股関節屈曲90度程度でも鼠径部に痛みは感じないので、痛みを感じるか否か?は挟まれる筋に十分な柔軟性があるかどうか?と考えれています。

  

大腿直筋自体の筋緊張が高くなる事や、大腿直筋と筋膜連結している隣接の股関節屈曲筋である縫工筋、大腿筋膜筋、小殿筋の筋緊張が高くなる事が股関節深屈曲位での鼠径部の「つまり感」や「痛み」と関係していると言われています。

 

<骨盤後傾の制限>

股関節前捻角に合わない運動指導では、前述したように正常な運動連鎖が行ない事が考えられます。

 

例えば、正常な運動連鎖なら股関節屈曲の約10度から「骨盤の後傾」が見られるのですが、それが生じない場合には骨盤前傾位は股関節の屈曲に制限が出やすいのでインピンジメントを起こしやすくなります。

 

<後方支持組織の柔軟性低下、前方軟部組織の筋緊張>

股関節後方支持組織には「股関節外旋筋群」があるが、股関節前捻角が大きい内股の人が膝を正面に向けようとするなら、その股関節は絶えず「外旋位」になる為に股関節後方支持組織が短縮し柔軟性も低下してしまう事は十分に考えられます。

  

逆に股関節前捻角が小さい外股の人が膝を正面に向けようとするなら、その股関節は絶えず「内旋位」になる為に大腿筋膜筋、小殿筋、などが過剰に緊張する事は十分に考えられるために、どちらもインピンジメントを起こしやすくなると考えています。

  

以上です。

 

参考文献:股関節拘縮の評価と運動療法

 

 

 

解剖学的な視点は別として、精神的な面で考えても自分の身体に合わせて運動する事が「自然」で「健康的」だと私は考えています。

 

メタ的な視点で見ても、現在の運動科学やスポーツ科学の方向性はより「有機的」な運動指導を目指しているように思われます。

 

従来の運動指導と異なり「正しいフォーム」を教えるのではなく「環境適応」や「自己組織化」を促すアプローチ、エコロジカルアプローチなどが最たる例です。

 

勿論ケースバイケースで従来の「正しいフォーム」を教える指導法が必要な事は私も重々承知ですが、そもそも論でいうなら全く同じ骨格の人間は存在しない訳なので。

その骨格特性が余りに平均と異なるなら、いわゆる正しいフォームより骨格特性を優先すべきに思います。

 

例えると分かりやすいと思います…

 

例えばトラックと軽自動車で同じような運転をする人はいないと思います。

 

車を運転した事ある人なら分かると思いますが、大きな車になる程に「内輪差」と言うのがあるので、同じように運転をしたら簡単に事故に繋がるのは自明の理です。

 

そう考えたら、前捻角が全く他と異なる人がいるのならば、それに合わせた運動指導を行う事は当然の事なんじゃないか?と私は思っています。

 

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今回のセミナーおすすめポイント!

 
 
 

「ウィメンズヘルス」の全体像がしっかり理解出来ます!

最近よく耳にする「ウィメンズヘルス」ですが、耳にはしていても具体的にはよく分からないという人が多いのではないでしょうか?

女性のライフサイクル全般で起きうる女性特有の健康面でのトラブルが、広義のウィメンズヘルスにはなりますが、その中身は非常に多岐にわたります。

具体的には「骨盤の痛み」「不育症」「出産前ケア」「ホルモン療法」「膣乾燥」「性交時痛」「小児婦人科」「受胎能力」「骨盤臓器脱」「更年期障害」などになります。

今回のオンラインセミナーでは、多岐にわたるウィメンズヘルスの中から骨盤底トラブルをメインの講義となります。

 
 
 

講師は医療施設で骨盤底筋トレーニング外来の立ち上げ経験を持つベテラン看護師

今回講師をお願いしました「骨盤底筋トレーニングサロンYUI」代表の北條裕紀恵先生は、日本に骨盤底筋トレーニングが紹介されて間もない2011年から、クリニックでの骨盤底筋トレーニング外来の立ち上げに携わるなど非常に経験豊富な先生になります。
また、2018年からは神楽坂にて自身の骨盤底筋トレー二ングサロンも経営されています。
まさに骨盤底筋トレーニングのスペシャリストと言っても過言ではありません。

そんな北條先生に前述致しましたウィメンズヘルスの全体像の解説をベースに、専門の「女性骨盤底トラブル」について詳しく説明していただきます。

 
 
 

骨盤底筋トレーニングの理論背景と簡単な解剖学、そして実践の基礎が学べます!

今回は前述いたしました「ウィメンズヘルス」の全体像の把握だけでなく、骨盤底トレーニングの「理論背景」や「簡単な解剖学」そして実技の基礎もご指導してくださいます!

きっと今回のセミナーを受講した後には「自分が今すぐ出来る事と出来ない事」が明確になると思います。

そうなる事でウィメンズヘルスの悩みを持つクライアントがいらっしゃった時に、的確なアドバイスが出来るようになり、また必要な場合は他の医療従事者とのリレーションシップも築けるでしょう。
そして、それが時にはクライアント様との今まで以上に強い信頼関係を築くきっかけになるかも知れません!

<最後に>
私たちトータルコンディショニング研究会としては、今回のセミナーを通じて治療家、トレーナーの先生方のウィメンズヘルスについての理解度を深める事で、女性が悩みを相談出来る場所が増えてより良い社会を築く事に繋がるのでは?と考えて今回のセミナーを企画致しました!

皆さま是非お誘い合わせの上で奮ってご参加下さい!

講師紹介

東京都立広尾看護専門学校卒
栃木県公立病院内科病棟勤務
豊島病院にてNICU(新生児集中治療室)一般外科病棟勤務
2009年より四谷メディカルキューブで女性専門外来勤務にて女性泌尿器科外来
2011年には、現昭和大学横浜市北部病院骨盤底センターのセンター長である嘉村 康邦先生の指示の元で「骨盤底筋トレーニング外来」の立ち上げを行う。
2018年には東京神楽坂にて「骨盤底筋トレーニングサロンYUI」をスタート。
2020年ユイワ株式会社を設立し現在に至る

セミナー詳細

セミナー内容

ウィメンズヘルスの基本の「き」

開催日

令和6年 5月25日(土)

開始時間

8:00~9:30(受付開始7:45)

具体的内容

〇女性の身体の変化について
・女性の身体の変化で知っておきたい3つのこと
・受診領域について
〇尿漏れ(尿失禁)
・尿漏れの種類と治療について
・腹圧性尿失禁
・切迫性尿失禁、過活動膀胱
・混合性尿失禁
・溢流性尿失禁、機能性尿失禁
・その他の尿漏れ
〇骨盤臓器脱について
・子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤
・膣脱、小腸瘤
・骨盤臓器脱のステージ
・骨盤臓器脱の治療(手術療法、保存療法)
〇GMSについて
・GMSの三大症状
・GMS治療
〇基礎的な骨盤底筋トレーニングの実践
〇臨床事例、質疑応答など

参加費用

【一般】3,500円

定員

定員30名

お申込み締め切り

令和6年 5月24日(金)21時まで

注意事項

本セミナー、アーカイブ配信の録画、二次利用の一切を禁止します。

特典

特典

受講後1週間セミナー録画動画が
アーカイブ配信で見放題!

今回のセミナー受講生は受講後1週間は録画動画をアーカイブ配信でご覧いただけます!
当日はスケジュールが合わずに参加出来ない方でも、アーカイブの録画動画を繰り返しご覧になれますので、お気軽にお申込み下さい!

セミナーのお申し込みはこちら

《科学的根拠(エビデンス)との上手な付き合い方を考えてみた》

健康産業でも医療と同じく「科学的な根拠」
いわゆる「エビデンス」が重視されるようになってきたのは周知の事実だが、一方で科学的な根拠では解決出来ない問題が依然として多い事も現実である。

例えば、腰痛に関しても「日本整形外科学会」のガイドラインが2019年に改編されたが、以前までの「非特異性腰痛」いわゆる「原因が分からない腰痛」「慢性腰痛」が外来患者の85%を占めると言うガイドラインから、画像診断技術などの発展に伴い約80%は診断可能となったと改変されている。

内訳は添付画像を参考にして欲しい*または日本整形外科学会のガイドラインをお読みください。

 

 


しかしながら、私自身の肌感覚としては依然として慢性腰痛で悩んでいる人は多い。

また、残念ながら整形外科に行ったが電気だけ当てられて終わったという人も多いと感じる。

なので、慢性腰痛などの不定愁訴に対応する民間療法であったり、トレーナーなどの運動指導者にとってはエビデンスに関しては100%信頼を置いていては仕事にならないというケースも実際には多いと思う。

それに科学での定説はあくまで「定説」でしかなく、科学の発展は「定説」を覆す新事実の発見の側面もある。

後に示すが現在の運動科学やロボティクスで重要視されている「生態心理学」などは、それまでの定説と全く異なっていた為に、発表当初は学術界で半ばオカルトのような存在だった。

 

 

<科学的なエビデンスも盲信するならオカルト>

私個人の感覚としては科学的なエビデンスと言えど、盲信するなら時に「オカルト」となってしまう事もある。

腰痛リハビリでは過去の理論である「腹腔内圧理論」「後部靭帯系理論」などから生まれた「上体起こし」「上体反らし」を未だに実施しているなら、周囲の専門家にオカルトと言われかねないと思う。

 

 

少しホットなトピックだと「生態心理学」が最近のトレーナーの間で注目されているが、これは「直接知覚」という思考に登らない知覚が人間の無意識下の認知や行動を規定しているという1940年代に活躍したジェームス・ギブソンという心理学者が提唱した学説で、早くにこの世をさったジェームスの学説を妻のエレノアや弟子たちが立証していって、現在では「ロボティクス」や「人間の運動学」を考える上では切っても切れない学説になっている。

 

 

2020年頃から欧州の方では「エコロジカルアプローチ」という名称で、生態心理学的なアプローチをトレーニング指導にも活用しだしてポジティブな研究結果も多数出ている様だ。

 

 

この生態心理学が1940年代の頃には従来の定説と余りに異なるために、異端児扱いされていたが、妻のエレノアが旦那の研究を引き継ぎポジティブな結果を多く出す事で世間から認められるに至り、今の科学の発展に大きく貢献している。

定説と大きく異なるからとアカデミックな人たちが生態心理学の研究結果に排他的であったなら、もしかすると世に出てこないで科学の進歩も今より遅れていたかもしれないと思うと、私は科学的なエビデンスや定説に余りに盲信してしまう事の危険性も感じる。

更には定説の盲信は「センメルヴェイス反射」と言う悲劇を過去に引き起こした事も忘れてはいけない。

これは、出産の際に産婦人科医の手指消毒が一般的で無い頃に、多くの産婦人科医が「手指を消毒して無いから新生児の産褥熱の発生による死亡率が高い」という主張をしたセンメルヴェイス医師は同業者の産婦人科医に社会的にも物理的にも袋叩きに合って死んでいる。
https://ja.wikipedia.org/.../%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%A1...

このようにそれまでの定説と余りに異なる事に加えて、それまでの定説が覆ると自分たちの権威が失墜したり、立場が不安定になる場合には、それが正しい事実であっても既得権力側に徹底的に叩き潰される事もあり得なくもない。

そのような危険性を回避するためにも、私は科学は絶対ではないという視点は誰しもが持つべきに思っている。

<一般意味論の地図と現地の説明から考える>

では、本題である科学的なエビデンスとの付き合い方はどうすれば良いか?だが

私自身は以前にTC研究会のセミナー講師をしていただいていいた理学療法士の宮井健太郎先生に教えてもらった「一般意味論」の教育的規範に用いられる「地図と現地」の例えがとても分かりやすいし、多くの人に腑に落ちる説明だと思っている。
https://www.otani.ac.jp/yomu.../kotoba/nab3mq0000088qqd.html

つまり「地図は現地そのものではない」と言う事である。

これを私はお客様などに説明する時には分かりやすく「Googleマップ」を例に出す。

「Googleマップは毎年精度が高まって、今やどこに行くにも活用しない人はいませんよね?」

「でも、時々Googleマップに目的地の建物が無かったり、GPSが少し狂って別の場所に出る事がありますが、だからと言ってGoogleマップをいつまでも妄信しないで、そういう時には周りの人に聞いて見たり、交番に行ってお巡りさんに道を聞きますよね?」

「そんな感じでネットの情報はいくら権威的な人が言ってる事でも参考程度にした方が良いですよ」

という感じで説明する。

しかし、不思議な事に私たちは身体の事になると「科学的なエビデンス」を妄信してしまうケースが結構見受けられるのではなかろうか?

例えば…

✅腰痛の権威が考えたリハビリを実施して一向に腰痛は改善されないが、盲信していつまでも実施する…結果として却って腰痛が悪化する。
✅最新のトレーニングメソッドを実施するが却ってパフォーマンスが落ちてしまった、しかし気にせず実施を継続する


こういう事は一般の方はもちろんだけど、私たちのような専門家にも結構見られる事だと思っている。

Googleマップなら目的地が見つからない場合はすぐに違う方法を検討するが、不思議に身体の事となると「科学的なエビデンス」を妄信してしまうケースが多い。

こうなってしまうと最早オカルト信仰と変わらなくなってしまうのではなかろうか?

実際に私の整体院のお客様でも「youtubeで腰痛改善体操の動画があったのでやってみたら、腰がドンドン痛くなってきた」という方が結構お越しになる。

「なんで途中で止めず痛みが出るまでやったのですか?」と伺うと

「有名なyoutuberだったから」「有名な大学の先生だったから」「専門家だったから」

という回答が大抵の場合は帰ってくる。

これは私たちのような専門家も由々しき事態だと真剣に考えるべき問題と思う。

第一そもそも論だが、私たちの身体は「個人差」が非常に大きいので、科学的エビデンスでグレードが高いものであっても、個人差の為に当てはまらない事は大いにあり得る可能性は考慮に入れなくてはいけない。

しかし、私たちのような専門家の中にも科学的なエビデンスを余りに過信し過ぎて、クライアント「個人」を見てない施術家、トレーナーが多いのは現実ではなかろうか?

そのような施術家、トレーナーが見ているクライアントは自分自身の感覚に自信を持てるようになるだろうか?
きっと、自分自身の感覚より権威者の情報を信じる思考になることだろう。

それこそ、Googleマップに表示されているから、科学の最先端であるGoogleマップが正しいに決まっていると目的地を探し続ける人のように滑稽な事になりかねない。

と言う事で、私は「自分の身体の事に関しては、科学は参考程度にして下さい」とクライアントに説明している。

その理由のもう一つは残念ながら、今のネット社会での情報は「玉石混交」である事や「悪貨良貨を駆逐する」状況でもあるからだ

一見科学的に見える情報も商売の為に歪曲して説明されているケースは多々ある。

<まとめ>

私たち職業として健康産業に関わる人間は「Googleマップを妄信しないで、参考にして目的地にたどり着く」ように、クライアントには「科学的な知識を参考にしながらも、最後は自分の身体の感覚を頼りに健康に辿り着く」事を指導すべきに思う。

そして、Googleマップが常に精度を高める努力や技術的なイノベーション、工夫を怠らないように
運動科学や医療もより知識、技術の精度を高める努力を怠らず、現場では研究から生まれたイノベーションを活用してサービスの革新に務め、社会における真に健康な人の人口を増やしていければと思っている。

以上です。

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最後までご覧いただきまして、誠にありがとうございました。