最近、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のツイッターアカウントがあることに気づいて(アカウント自体は2015年に開設されていますので、単に僕が気づいていなかっただけです)、フォローしています。
GPIFと言えば、言わずと知れた世界最大級の機関投資家ですね。
「資本市場のクジラ」とも呼ばれ、巨額の資金を運用している世界最大の年金基金ですね。
機関投資家ですから、個人投資家とは全く次元の異なる投資を行っているかと思いきや、(金額は当然天と地ほどの差がありますが)意外に個人投資家の投資戦略にも参考になるところがあったりもします。
#GPIF は、長期的な観点から国際分散投資を実施しています。主要4資産の代表的な指数のリターンの推移をご覧ください。毎年値上がりの大きい資産クラスを当て続けることは困難ですが、過去データでは #分散投資 をすることで、長期的には安定した収益を得られています。 pic.twitter.com/0p7UWalQLq
— GPIF (@gpiftweets) March 18, 2024
長期・分散投資という個人投資家においても一般的な戦略に基づいて投資を実施していますが、その資産クラスごとn年ごとのリターンの推移です。
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_302.jpg)
これを見ると、外国株式がリターンが高い年が多いものの4位もしくは5位といった下位に沈んでいる年もそれなりにあったことがわかります。
一方で、全体として見て冴えない年の多かった国内債券や国内株式が1位という年もあったりしますね。
注目すべきは「4資産分散」がほとんどの年で2位もしくは3位に位置していることですね。
平均点的なところを確実にキープできる配分と言っても良いのではないかと思います。
長期的な運用においては短期的な市場の動向により資産構成割合を変更するよりも、基本となる資産構成割合を決めて長期間維持していく方が、効率的で良い結果をもたらすとされています。#GPIF では基本ポートフォリオに従って運用を行い、分散投資を実践しています。https://t.co/o46OQAMzp9 pic.twitter.com/T5iivh4Juf
— GPIF (@gpiftweets) March 13, 2024
GPIFの4資産分散というと、現時点での基本ポートフォリオですよね。
外国株式、国内株式、外国債券、国内債券、それぞれに25%づつ割り振ったシンプルなもの。
効率から言えば外国株式に全振りするのがベストだと思いますが、どの年も安定的にリターンを得るには資産クラスも適切に分散させるという戦略が有効ということがわかります。
個人投資家がこのポートフォリオで運用しようとすれば、バランス型の投資信託を購入するのが簡単で良いですよね。
例えばニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)だと
その投資割合はこんな感じ。
GPIFの外国株式・外国債券には新興国が含まれていますので、まったくそのままではないですが、外国株式のうち新興国の比率は1割強、外国債券のうちの新興国は1%程度のようですから、構成比率的には近似はしているかと思います。
新興国の比率については、こちらのブログを参考にさせてもらいました ⇒ https://shintaro-money.com/gpif-em/
新興国を除くことで、リスクはより小さくなっている感じになるんじゃないでしょうか。
当然、自分でETFや投資信託を組み合わせて近似のポートフォリオを作ることも可能だと思いますが、構成比率の変動を一定の範囲に収めるためにはリバランスも必要になりますし、NISA口座でそれをやろうとすると投資枠の利用効率は落ちてしまいますので(売却すれば回復するけれど回復するのはあくまで簿価のみ)、こういったポートフォリオが良いと思えるなら、シンプルにバランス型投信で購入していくのが良いのかなと思います。
ニッセイのこの投資信託の場合、信託報酬0.154%(税込)でリバランスまで任せておけるのも楽ですしね。
僕自身がこのGPIFのポートフォリオを参考にするかどうかという話ですが……
この前、もしトラの話の中でも少し書きましたが、iDeCoについては投資期間が残り5年くらいになったらこのGPIFの現状のポートフォリオに近い形にしていこうかなと思っています。
投資期間終了=リタイア後も、NISAや特定口座については取り崩しつつ運用も継続していくつもりです。
時々の相場の状況で上がったり下がったりは当然あるけれど(死ぬまでこの先何年残っているかはわかりませんが)それなりの期間となるであろう運用期間中については、平均的には基準価額は上がっていくものと考えていますので、NISAや特定口座については多少リスクを取ってでも運用の効率を求める方針です。(主たる投資対象はオルカンで、老後も取り崩しつつ継続保有予定)
ただ、iDeCoに関しては一時金で受け取った方が税金面で有利になると思われ、そうなると退職金と合わせての受取りということで受け取るタイミングが自分でコントロールできず、下落した中で受け取ることになってしまう可能性がある。
それを避けるためには、ある程度残り期間が少なくなった段階でリスクよりも安定的な運用=大きく減らないようなポートフォリオにした方が良いかなというのが今の時点での考え方になります。で、そうなると現時点でのGPIFのポーロフォリオは大いに参考になるのではないかなと思います。
まあ、また気が変わるかもしれませんが……(;^_^A
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