台湾にゆかりのある映画 2題+α | malaviyaのためいき

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徒然なるままに由なしことを書き綴るあやしく物狂おしい?ブログです。ガスぬき・・・かな・・・

先日「青春18×2 君へと続く道」を見てきた。全編通して瑞々しくて、久しぶりに爽やかでかつ切ないような気持ちになった。

主演は台湾のスターであるシュー・グァンハンと、演技力には定評のある清原果耶。

監督は様々な良作を生み出している藤井道人。多分「新聞記者」あたりで気になり始めた監督さんだと思う。(一時原田眞人監督と混同していた💦)「余命10年」も藤井監督の作品。

本作を見ていて、余命10年と通じるものを感じた。後で読んだ記事では、藤井監督は台湾にルーツをもつとのこと。

 

 

 

台南に住むジミー(シュー)は18歳、大学の入学試験に受かって、夏休みの間バイトで日本人が経営するカラオケボックスに勤め始めた。(入学が多分9月なのだろう)そこにバックパッカーのアミ(清原)が、旅行中お財布を無くしたので雇ってほしいとやってきた。可愛くてしかも垣根のないアミに、社長はじめ従業員たちみんなが快く迎え入れ、一緒に楽しく働いた。ジミーは日本語が少しできるので、アミの面倒をみる係になる。なぜ日本語を勉強したかというと、「スラムダンク」の影響だ。本当に、今、日本の漫画文化は日本を救っているなあ。(^▽^)

アミはジミーより4歳年上なので、彼を弟のように友達のように扱っているが、ジミーはアミが好きになった。でもなんだかアミには秘密があるよう。ジミーが勇気を出してアミを誘った劇場映画は、岩井俊二監督の名作「Love  letter」。それが今から18年前だとしても、ちょっと封切り年より大分時間が経っているが、名画座的なところなのかな。これは函館を舞台にした、若き日の中山美穂とトヨエツ(豊川悦司)の、ちょっとファンタジックで瑞々しくてキュンとする素晴らしい映画だった。数年前にはそのアンサーソングならぬ後日談として、「ラストレター」が公開された。同じく岩井監督で、松たか子と福山雅治の主演(若い時を演じた広瀬すずと神木隆之介がまた良かった)。脇を固める人たちがさらに良くて、ミポリンとトヨエツも少し出ていて感激したっけ。

それはおいといて(^^;)、ジミーはアミに恋心をうちあけようとするのだが、アミは急に日本に帰ることになった。帰る直前、ジミーはアミをランタンフェスに連れていく。願い事を書いた紙風船(気球)を空高く上げるお祭りだ。(日本にも似たようなのがあちこちにあるけど。わが県でも冬に雪まつりの一環として行っている町がある。) ポスター写真の電車の中で二人で聞いているのはミスチルだ。ジミーの告白はアミに聞こえたのかな?アミはジミーに、夢を見つけたら教えてね、と言って帰国する。ジミーは大学で出会った友人と、ゲーム制作を始め、それは世界的に有名な会社に発展したが、映画冒頭で社長を解任(?)された。アミと出会ってから18年が経っていた。

台北から台南の家に帰ったジミーは、お父さんに背中を押され(すごくいいお父さん!(´ω`))日本へ出張に行ったついでに一人旅に出る。最終目的地はアミの生まれた町だ。その途中、ロードムービーの様相になり、大学生(道枝駿佑)や、台湾から来た居酒屋の主人や、ネットカフェの店員(黒木華)らと触れ合う。そして辿りついたアミの家で、全ての謎が解ける。・・・といっても、なんとなく私が予想したとおりになってたなあ。(;´Д`)

この映画では、私が今まで知らなかったシュー・グァンフアンを知れたことが収穫だった。彼は、18歳のジミーは18歳らしく、36歳のジミーは36歳らしく、そのままに演じきっていて、何の違和感もなかった。そして、特別なハンサムではないけど、とても魅力的だったのだ。 (^▽^)以下に場面写真を少し載せることにする。

まず、18歳のジミー。

 

 

 

そして現在のジミー。PC画面を撮ったもので映りが悪くてすみませんね。真っ先にスラムダンクの聖地に行ったジミーだった。向こうは鎌倉の海。

 

 

各駅列車で雪の信州北部にむかったジミー。出会った大学生(ミッチー)と。

 

 

 

もう一つは、来月公開される映画。日本の映画だけど、このフライヤーと題名を見て、すぐわかった。昔見た台湾の有名俳優ジェイ・チョウの映画「言えない秘密」(secret)のリメイクだ。

 

 

どの程度、原作に寄せているのかは、見て見ないとわからないけど。調べたら「原作」漫画というのもあるみたい。
 

 

原作は、ジェイ・チョウが主演・脚本・音楽・監督(初)にかかわっていた、30年くらい前の作品。見た目はまるで「井ノっち」みたいな感じのジェイ・チョウ。つまり、イケメン過ぎない親しみやすい感じなのだが、才気あふれると言う言葉がぴったりな人だ。音楽もできて、音楽学校の生徒でピアニストの役だが自分でピアノを弾いていて、それが凄くうまいのだ。ピアノの演奏対決のシーンなんて圧巻だった。京本君もピアノ上手なのかしら?古川琴音ちゃんが演技上手なのはもう皆さんご存じ。ピアノもうまいのかな?下は、何度も出てくる自転車に二人乗りするシーン。花咲く垣根がとても印象的で好きだった。

 

 

彼はなんだか心に葛藤をかかえているようなのだが、ある日学校で心に触れるピアノをひく見知らぬ女学生に出会った。美しく魅力的なその彼女は、当時の中華圏で人気の女優、日本で言えば波瑠や入山法子に似た感じのグイ・ルンメイ。
 
 

彼女には秘密があって、二人は何度もあっていくうちに両想いになるけれど、あるときから彼の前に姿を現さなくなる。その秘密とは?

 

海辺の淡江の街が、クラシカルでとても美しく、まるでヨーロッパの古い街のようで素敵だった。彼らの家も音楽学校の建物も、今どきの日本の鉄筋コンクリート建造物とは違った風情があって。新しい日本の映画の舞台は、どんな街なんだろう。

 

 

 

 

 

 

配信かレンタルでまた見たくなったわ。新しい日本版「言えない秘密」も、後でまた見返したくなる作品になるといいわね。
(あ、ブログ表題の+αは、岩井監督の映画のことでした。ラストレターもまた見たい。)