2016 CJ1富士見パノラマ レースレポート | 自転車乗るなら土の上

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BMCサポートライダー 國井敏夫
2012シーズンから本格的にレース活動を開始
MTB→FS01 29とTE01 29
CX→CX-01とGF-02Disc
ROAD→SLR01

CJ1富士見パノラマ
2016.5.29開催
天候:快晴
カテゴリ:エリート男子
リザルト:第20位完走
タイム:1h29m56s

王滝から1週間。自転車に乗る時間は確保できず、心と身体がうまくリンクしない状態が続いて、直前までキャンセルしようか悩んだ。でも、来て良かった、走って良かった、心からそう思えたレースだった。

前日は昼に現地入り。当日のスタート時刻に合わせて14時からの2時間、ノンストップでコースを楽しんだ。これまでのテクニカルな印象の富士見から一転して、前後の動きが少なく左右の動きが多いイージーなコース。ポイントはコースに点在する下りからの登り返し。このところ登りにいまいちキレのない自分にとって、この登り返しをいかにロスなく、スピードをつなげていけるかが、ラップタイム、ひいては身体の疲労度低減に大きく関わってくる要素だと感じた。どこのセクションに何速で進入するか、どのタイミングで変速するか。タイヤをどのラインに乗せるか。ブレーキをどこでリリースするか。本番をシミュレートしながら緻密な作業を続けていると、不思議と気持ちがほぐれて、心から楽しくなってきた。バイクを操ることに、こんなにワクワクするなんて。来て良かった。

レース当日。朝から日差しが強い。日中は30度近くまで上がるだろう。スタートは14時と遅いので、2時間前まで食事をしっかり摂りながら、のんびりと落ち着いた時間を過ごす。

自分にとっては今シーズンの初戦となるため、スタート位置は最後尾の1つ前、70番。9列目?10列目?まあ89番スタートの去年よりは少し前かな。真後ろにはCXで国内トップクラスの実力を持つ小坂光選手が初参戦ということで最後尾に並ぶ。この位置からのスタートだと、どうやっても出だしは詰まってしまうことが明白。冷静に、隙を狙って突っ込んでいく。右の芝生際は漕ぎが重いせいか、ぽっかりと空白が生まれた。ここぞとばかりにバイクをねじ込んでいくと、左前方で落車発生。幸い右端のラインは影響を受けず、一気にジャンプアップ。30人くらいは抜いたか?小坂選手はさらに自分の外から一気に上がっていったけど、さすがとしか言いようがなかった。

ロックセクションから丸太は案の定の大渋滞。ボトムまではシングルトラックなので抜きどころがなく、しっかり呼吸を整えながら登りに備える。この時点では30位台くらいか?登りから一気にペースを上げて、一瞬の隙を狙ってオーバーテイク。登りも下りもコーナーリング中も関係なく、どこでもラインを変えられる自由度が、自分のバイクにはある。たとえバンクの中でも、全く躊躇する必要がない。

1周目を終えて25位。身体が動き出してきた。ここにきて1周目にオーバーペースで突っ込んだ選手が行く手を阻む。ストレスなく進路を譲ってくれる選手がいる一方で、明らかにブロックしていく選手がいる。こんなタイミングでブロックして、何の意味があるのだろうか。そんな余裕があるなら、一緒に前を追えばいいのに。まあこんな位置にいる自分が悪いんだけど。なんて思いながら、前のパックに追いつくべく少しずつペースアップ。

ロックセクションとシングルトラックを組み合わせた今回のコースは、鋭い岩によるサイドカットのリスクが高く、実際にパンクするライダーを多く見かけた。原因は様々だろうけど、自分は少しでもそのリスクを回避するために、ミブロマラソンを選択。登りでは漕ぎが軽く、コーナーリングではサイドノブがしっかり食いついてくれるので、この日のコンディションにはパーフェクトな選択だった。

大きなミスなく駒を進めることができ、順位も少しずつではあるが、確実に上がっていく。25→24→23→21→20→20と、ライバルとの抜きつ抜かれつの争いは、他では得られないワクワクドキドキ感。自分はやっぱりレースが好きなんだなあと、あらためて実感。

フィードなしで、どこまでがんばれるかなあという心配もあったけど、ボトルに仕込んだスペシャルドリンクと毎周回オフィシャルフィードでの掛け水があったから、暑さにも問題なく対応することができた。先週の王滝で暑さに慣れたというのも大きいのかもしれないが。

最終周は若干疲れが出てしまったけど、現状出し切れる全ては表現することができたのかなとも思う。7月の全日本に向けて、登りのキレを出していければ、本来のパフォーマンスを表現できるのではないかな。

使用機材
・バイク BMC TE01 29(Sサイズ)
・MTT ミディアム
・Fフォーク FOX F32(空気圧65psi)
・メインコンポ SHIMANO XTR
・ホイール MAVIC CROSSMAX SL29
・タイヤ IRC MIBRO MARATHON TUBELESS READY(空気圧1.5Bar)
・ハンドルバー FSA K-FORCE FLAT(685mm)
・ボトルケージ オージーケーカブト RC-12R
・グリップ Lizard Skins DSP Grip
・バイクメンテナンス MilePost Pro Cycling Shop
・ヘルメット オージーケーカブト WG-1
・グローブ オージーケーカブト PRG-3
・サングラス bolle 6thSense
・シューズ Giro エンパイアVR90
・インソール LEGNA カスタムインソール(シダス ウィンタープラス)

機材、メンテナンス、応援、写真撮影など、みなさまの支えがあるからこそ、この活動を続けてくることができています。いつもたくさんのサポートに、心からありがとうございます。

MilePost BMC Racing 國井敏夫