日本橋 らぁ麺 めだか堂
千代田区(神田、新日本橋、三越前)
【メニュー】醤油つけそば
【価格】1200円
[訪問時期] 2023年7月上旬(平日) 昼
[注文方法] 券売機にて
[つけ汁] 鶏+魚貝/醤油+もろみ、酒粕、塩麹
[麺] 中太麺(180g位)
[トッピング] (麺)チャーシュー、穂先メンマ、海苔、ネギ、(汁)なし
[卓上] なし
予定していた店が臨休だったので此方へ。
塩の登場を待つつもりだったが、個性派醤油みたいだから試してみようか。
開店直後で混雑してるのかと思ったら先客1名、後客もパラパラだったのは意外だった。
タッチパネル式券売機を見ると、基本メニューはやはり醤油らぁ麺と醤油つけそばのみ。
暑くて汁そばが食べられるモードではなく、つけそばをいただくことにした。
真新しく気持ちよいカウンター席には、木盆に箸とレンゲをプリセット。
スタッフは厨房内に3名、ホールに1名。
厨房内では店主さん?が麺上げを、女性助手がスープと盛り付けを担当されている。
卓上には「厳選素材」を紹介したうんちく書き。
着席から7分ほどで、つけそばセットと味変用だという仏手柑果汁が登場した。
■ 麺と昆布水
麺はフスマの斑点が入る中太ストレート。
北海道美瑛産の小麦を使った、おそらく支那そばや製なのだろう。
敢えて個性を出さず、ツルシコモッチリのオーソドックスな多加水食感にまとめているが、麺の味わい深さはさすがに格別。
麺は200gまではない感じだった。
麺を浸す昆布水は粘度さほどでもなく、ドロッと絡むタイプではない。
それは構わないとして、この日は下ブレなのか、昆布の風味も弱めだったのがイマイチ残念。
■ つけ汁
トロンとしたつけ汁は出会ったことのない味わい。
生醤油系主体にもろみ、酒粕、塩麹を加え、熟成感と甘味を前面に出している。
味噌のような雰囲気も感じるね。
案内によれば、出汁は熊野地鶏と山水地鶏で、カエシには帆立、蛤、宗田鰹、羅臼昆布、香味油にも牡蠣や山水地鶏、金華豚脂を使っているとのこと。
何とも豪華な面子だが、それが下支え役に徹しているのを贅沢と取るか、勿体ないと取るかは食べ手次第(笑)
個人的には後者かな。
全体のコクと厚みは申し分ないし、まあ個性的なのは良いことだ。
甘味がちょっとくどくなり始めた頃合いで、添えられた仏手柑果汁を加えてみる。
甘味と酸味の融合でどこか冷やし中華の醤油ダレを想起させる味わいなのだが、この仏手柑の爽やかさがクセになって、何度か加えて酸味強めで楽しんだ。
卓上に一味でもあると、更に目先が変えられそう。
■ トッピング、スープ割りなど
トッピングは全て麺の上。
チャーシューは三元豚肩ロースの低温調理。
大きく厚みもそこそこあるのだが、しっとり食感に旨味が詰まって美味しかった。
サクコリ食感の穂先メンマ、パリッと上質そうな海苔。
九条ネギは風味が強く、甘めなつけ汁のカウンターになっていた。
ラストは定石通りに昆布水で割って、仏手柑を加えてさっぱりと締める。
これはこれで良かったけど、後から見たら「羅臼昆布とめだか堂鶏出汁の追いだし」という、拘りっぽいスープ割りがあったようだ。
卓上メニューにも記載されているし、券売機右下には「追い出汁0円」ボタンも用意されていた。
でもひと言「追い出汁ありますよー」ぐらい声かけしてくれても良いのになあ。
ちょっと不親切感。
■ 感想など
もろみの甘味と熟成感が主張する、正にオンリーワンな昆布水つけそば。
この冒険ともいえる振り切ったメニューを、良くぞ「支那そばや」さんがプロデュースしたものです。
好みは分かれそうですが、まあ金太郎飴的な一杯より面白いでしょう。
但しつけ汁にコストがかかっているのか、麺量やトッピング量など目に見える部分がやや寂しく、最近には珍しくちょっとお高値に感じました。
ご馳走様でした。
オープンおめでとうございました㊗️