麺庵 ちとせ
新宿区(曙橋)
【メニュー】出汁醤油+ローストポーク2枚
【価格】820円+200円
[訪問時期] 2018年5月下旬(平日) 昼
[注文方法] 券売機にて
[注文方法] 券売機にて
調理の様子を拝見すると、通常の半分ほどの専用レードルで、塩ダレと醤油ダレを同量ずつ投入。
スープも麺も、通常の清湯用と同じものを使っているようだ。
ほどなく、淡い醤油色の一杯が登場する。
ああ、やはり当店らしい芳醇濃口系の醤油が支配しているようだ。
と思った次の瞬間、湧き立つような魚介感と、それを支える動物出汁の分厚い旨味がやってくる。
香り高い醤油の旨味と微かな酸味、塩の甘みとキレの良さ。
タレとしては醤油が断然前に出ているものの、互いの特長が絡み合い、その穏やかな主張を掻い潜るようにビンビン迫る出汁感。
いやあ凄い。
温度が徐々に下がるにつれて、醤油の風味も出汁感も更に高まるのだから、完飲を抑えることなど出来ない。
自家製、全粒粉入りのやや細めなストレート。
記憶の中の麺より幾分密度の高さを感じ、硬め食感と歯切れの良さが特徴的。
一方で、しなやかにスープと馴染みながら放つ風味も素晴らしい。
麺も絶えず進化している感がある。
ローストポーク、メンマ、葱、ご厚意の味玉。
肉厚の肩ロースにワイルドにむしゃぶりつく感じで、肉感と旨味を満喫。
熱の入り具合を微妙に変えて3枚。
次回はこれで一杯いただこうっと。
自分の中では、今まで醤油と塩のフュージョンと言えば、「八雲」の「ミックス」と「蒼AOI」の「しおゆ」が双璧だった。
この一杯は、間違いなくその一角に食い込むレベル。
のみならず、濃口醤油ベースとしては紛れもなく王者だ。
芳醇な醤油の美味しさそのままに、複層的な出汁感をも楽しみたい方にはお薦めしたい。
ご馳走様でした。