病気とは? 病気って何? 病気の定義は? (患者や一般人から見て) | 本質の目 / 東京-関西間格安移動・高速バスの旅

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世の中で誤解されていることを明快に説明します。また、高速バスを中心に、なるべく費用をかけずに長距離移動する体験談を書きます。

今日は、病気の定義とは? というお話をさせてください。

なんのためにそんなことを言いたいのかは、後ろのほうに書いてあります。

 

ただし、私は医者ではないので、お医者様方が、どのように定義されているのかは知りません。

また医学部の学生が大学でどのように教わっているのか知りません。

ただ、わかっていることは、現在、病気を適格にとらえた定義が存在していない、ということです。

 

さらに言えば、我々素人、要は医者から診察を受ける側は、医者の定義とはまた別の定義を持っていてもよいはずです。

世の中に定義は1つしかないと決める必要はありません。

立場が違えば、定義も変わるかもしれません。

医者には医者の定義があるかもしれません、患者にはそれが適切な定義であるとも限りません。

患者には、患者にとってわかりやすく使いやすい定義があってしかるべきです。

それを考えてみようというのが、今回の目的です。

 

ちなみに、Wikipediaを参考にします。

 ※ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%97%85%E6%B0%97

この中にも、いくつかの定義があって、代表的なものをいくつか要約すると、以下になります。

1.辞書的には、「人間や動物の心や体に不調または不都合が生じた状態」

2.定性的な定義では「本人あるいは周囲が心身に不都合を感じ、改善を望むような状態」

3.医療から見て「心身に不調あるいは不都合がある状態のことであって、いわゆる医療による改善が望まれるもの」

また、これ以外に、病気を、異常と正常の線引きとして、統計的に判断しようという定義もあります。たとえば

4.全体の5%以下しかない状態を異常と判断して病気とする。

 

自分として一番わかりやすいのは、3番目です。

しかしこれも、自分にとって、十分な説明とは思えません。

しかも、Wikipediaの中でも、この定義に対して、

 

>医療とは病気を治すものであるから、病気の定義に「医療」を用いるのは一種の循環論法となりうる。

>また、病気には医療を必要とせず治癒するものも多いので、その意味でもかなり問題のある定義である

 

という説明があり、この定義にも疑問を呈しています。

 

お医者さんの定義はともかく、医者でない一般人にとって、どのような状況が病気でしょうか。

自分は、以下のように考えます。

 

病気とは、

1) 心身に関することに問題があり

2) 自分または周囲が困っていて、もしくは、このまま放置すると将来困ったことになると予想され

3) 自力では解決できない状態

 

この定義の特徴は、以下の3点です。

・困っているのは、自分自身の場合もあるし、そうででなく、周囲が困っている場合もある。

 もちろん、両方の場合もある。

 (これは、上記のWikipediaの定義にも記載はありますが、大事なことなので、ここに掲げました)

・現在困っているだけではなく、将来困るだろうと予想されるケースも含む。

・「自力で解決できない」という項目が含まれている。これが重要な要件となる。

 

実際、自力で解決できない場合、医療の力を借りるのが普通なので、

この定義も、Wikipediaの定義である「医療による改善が望まれる」と大差ないのですが、

この表現であれば、すくなくとも、循環論法にはなっていません。

また、風邪のように、病気であっても、時間がたてば自然に治ってしまうものは、

一見、この定義に当てはまらないとはなりますが、

風邪を引いた時点で、いろいろな症状に苦しんで、困っているということ自体は該当しますし、

・医療にかからないと、正確には将来困るかどうかも判断できない。

・将来こじらせて治らなくなり、困る場合もある。

・現時点ですぐに治すことはできない。

 

という状況から、自力では(すぐに)解決できない、とこじつけることにします。

そして、原則、「自力で解決できない」から、医療の力を借りるしかない、となります。

また、自然に治ってしまうような軽いケースは、あまり深く考えなくてもよいとも思います。

 

ところで、なんで「病気とは?」などという定義をしようとしたのか。

いまさらですが、ここで説明します。

目的は、我々が日常で、自分は病気なのかどうか、と悩むケースがあります。

そのとき、どう考えればいいのかというのを、明確にすることが目的です。

 

・たとえば、「鬱は病気? それとも甘え?」という議論をよく耳にします。

 これに対して、今回の定義を使えば、明確な回答ができます。

 

・たとえば、障害を持っている人が、「これは障害(病気)? それとも個性?」

 という疑問を抱いて悩むことがあります。自分は病気(障害)ではないんだ、と主張したい場合があります。

 そういったときの考え方も、上記定義で明確になります。

 

・医者にかかることを拒否したいケースもあります。いったい、医者に行くとなにがいいのか?

 なんのために医者に行くのか。医者は自分に何をしてくれるというのか。

 特に、心の病気の場合、そのような疑問がわきます。それに対しての回答も、上記定義でわかります。

 

・たとえば、「医者に行くと、病人というレッテルを貼られるだけで何も得るものがない。」と言う人がいます。

 勝手に診断名をつけて迷惑だ、と思われている方もいるでしょう。

 そう主張する人の悩みや勘違いを論理的に説明することもできます。

 

・よく、「病気を言い訳にしてさぼる」という非難を聞きます。また、「病気だから仕方ない」という風潮もあります。

 これらがどういうことなのかも、今回の定義を使えば、明確になります。

 

こういった問題に対して、実際にどのような説明ができるのかは、また次回以降でお話いたします。