DJとししのウギブギぶろぐ -7ページ目
<< 前のページへ最新 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7

桃園の誓い 〜小さな町の小さな物語3〜

連絡ぶろぐ小説

前回までのあらすじ

真太は友達からの連絡を待っていた。好きな人が友達の知りあいで、友達からの連絡がきたら会うことになっていた。しかし、連絡がきたのは友達ではなく友達の母親であった。その内容は友達が事故で亡くなったという最悪の内容であった。葬式に出席する真太。その葬式で好きな人と最悪の形で再会してしまう。二人は葬式が終わった後会う約束をした。再会した二人の間には静寂というなの風が激しく吹き荒れていたのだった。

第3話「優しい風」

無言というなの空間が二人を包む。お互いに話かけようとしたのかもしれない。しかし言葉が見つからない。長い時間重い空気が流れている中で彼女は口を開いた。


「真ちゃん…大丈夫?」

大丈夫なはずがない。しかし、彼女なりに気をつかったのだろう。「大丈夫だよ。大丈夫……。」
今の真太にはそれが精一杯だった。

また無言というな空間が二人を包む。

その時だった。
「チャララララ~ン」携帯が鳴った。どうやらメールのようだ。携帯を開いてみる。雅彦からだ。内容を見てみると、

「真太、大丈夫か?こんな事言っても気休めにはならんかもしれんけど、時間が忘れさせてくれるよ。まあとりあえず落ち着いたら連絡くれ。 by雅彦、翔、としし、柳」

気が付いたら涙がこぼれていた。皆の優しさが嬉しかったのだ。
その姿を見た彼女は、見ていられなかったのだろう。
「真ちゃん。これ私の連絡先。困ったらいつでもいいから連絡してね。私もう行くね…」
彼女から渡されたメモを握り潰しポケットの中に入れようとしたのだが、ポケット中に違和感がある。ポケットを探ってみると小さな飴玉が入っていた。あいつの大好きだった飴だった。おもむろに取りだし口に入れた。いつもは甘い筈なのに少ししょっぱく感じた。ふと時計に目をやると、夜中の12時を回っていた。帰ろうと思い立ち上がりふと空を見ると、雲一つなく無数の星たちが輝いていた。



翌日、一睡もできず時間だけが過ぎていった。もうすぐ時刻は7時になろうとしていた。どうしても仕事に行く気にならなかった。その日、真太は仕事を初めて休んだ。

1人でぼーっとする時間が過ぎていった。あいつの事をずっと考えていた。


俺はあいつに何かしてやれたのかな?いつも迷惑ばかり、何かをしてもらってるばかりで何もしてやれなかったな。
悔やむ真太。その時、彼女から渡されたメモを思い出した。そのメモを見る真太。あいつの事を考えると、自分が彼女に会いたいせいであいつが死んだんじゃないのか?自分が早く連絡してゆっくり来ればいいことを伝えてやればよかったんじゃないのか?そんな考えが心の中を駆け巡っていた。真太はその場でそのメモを破り捨てた。そうしないとやりきれなかったのだ。



2週間後、真太はいつもの仲間の雅彦、翔、としし、柳といつもの場所で会っていた。
「真太、もう大丈夫なのか?」柳が心配そうに言った。
「まだ辛いけど、大丈夫だよ。ありがとう。」真太はそれに答えた。それを聞いた皆はまたいつものように下らない話をし、馬鹿騒ぎをしていた。

すると急に翔が小声で真太に
「あの子の事、どうするん?」と聞いてきた。「あの子には、もう会えない。というか会わない。あいつの事を考えると、自分だけそんなこと…できないよ。」真太は答えた。


「本当にそれでいいのかよ?」雅彦だった。「ああ。いいんだ…そんなことより今度旅行に行かない?行こうぜ!」
皆には無理をしているように見えた。しかし、皆は真太がそう決めたのなら仕方ないと思い、そっとしておく事にした。



1ヶ月後。真太は友人の墓参りに来ていた。友人の大好きだったタバコを供えた。

優しい風吹いている。雲の切れ間から太陽が覗いていた。今日は少し暑くなりそうだ。



ちょうどその頃、友人の墓参り向かう1人の女性がいたのだった。

     ~続く~

桃園の誓い 〜小さな町の小さな物語2〜

連絡ぶろぐ小説

前回のまでのあらすじ
永犬丸という町の小さな公園に集まる雅彦、翔、としし、柳、そして主人公の真太。仲のいい仲間達は真太に好きな人が出来た事を知る。しかし、真太は何回か会っているのに、連絡先を聞けないでいた。それを聞いた皆は真太に無理矢理誓約書を書かせる。その次の日、真太は急遽好きな人に会うことになったのだった。


第ニ話「静寂というなの風」

鼓動という名の胸の高鳴りが真太の中で響く。いつもと変わらぬ風景、いつもと変わらぬ日常の筈なのにいつもと違う自分がそこにいた。

夕方になるのが待ち遠しい。しかし時が早くたってほしいときこそ時間は過ぎるのは遅い。真太の好きな人は地元の友達の知りあいなのである。だから、真太の地元の友達から電話がかかってくると好きな人と会うことになっていた。電話を見る真太。かかってきそうな雰囲気はない。ふーっとため息をつく真太。

「ピリリリリッ」
真太の携帯が鳴った。鼓動が高鳴りつつ、ゆっくりと携帯を手にとり電話に出た…



「もしもし、真太?もう好きな人と会いよる?」とししだった。どうやらどうなったか気になって電話してきたみたいだ。
「まだ会ってねえよ。」真太はがっかりそうに言った。
「今日聞かんかったら、罰ゲームやけ!忘れんでよ!!」雅彦、翔、柳は声を揃えるように言った。
「わかっとるちゃ!今のままのテンションなら言える気がするけ!とりあえず終わったら連絡するけ待っとって!」そう言って電話を切った。
ふと、時計を見ると午後7時を回っていた。おかしい。友達は遅くとも6時には集まると言っていたのに。しかし、友達は時間にルーズな奴なので遅くなってるんだろうと気にせずにいた。


午後8時25分。さすがに遅い。真太は友達に連絡してみた。
電話には出なかった。あれ?どうしたんだろうと思っていたその時だった。

「ピリリリリッ」
携帯が鳴った。やっとかかってきたと思い、携帯の画面を見ると、公衆電話からだった。おもむろに出てみた。「はい、もしもし」
「あっ、もしもし真太くん?」友達の母親だった。何だろうと思っていた。不安がよぎる。
「実はね…」




鼓動という名の胸の高鳴りが真太の中で響く。いつもと変わらぬ風景、いつもと変わらぬ日常の筈なのにいつもと違う自分がそこにいた。

今日という日が来なければよかったのに…




真太の友達が亡くなった。

今日はその友達の葬式の日。

あの日、時間に間に合わず急いでいた彼は、車でスピードを出しすぎて、事故を起こし還らぬ人になってしまった。

悲嘆や絶望な気持ちで伏せている真太。いつもの仲間達も声をかけれずにいた。その時である。

「真ちゃん…」
彼女であった。
神というものは残酷なものだ。友達の葬式という形で二人は再会してしまった。

「真ちゃん、後で会えない?」



葬式が終わった後、二人は公園に来ていた。
静寂というなの風が、二人の間に激しく吹き荒れていた。

     ~続く~

桃園の誓い 〜小さな町の小さな物語〜

連絡ぶろぐ小説

プロローグ この公園に集まるのが大好きだったんだ。この仲間が大好きだったんだ…そう言いながら少し曇りがかった夜空を見上げた…

なぜこんなことになったのかな…

第一話「始まりの場所」


「やっぱりここだったか!」大親友の雅彦、翔、とししだった。
「お前らも来てたのか!」真太は言った。この物語の主人公である。
「あっれ~?やっぱり皆ここにおったんや!」と次に柳がやってきた。この次々に集まる場所。そこは永犬丸という町にある小さな公園。皆社会人になったにも関わらず必ずと言っていいほどその場所に集まっていた。何か特別にするわけではない。ただ集まっては馬鹿な話をしたりしているだけだった。
ここで登場人物のスペック。
雅彦はこのグループの兄貴的存在、云わば長兄である。お笑い好きで、盛り上げ役である。
翔は雅彦の弟。兄貴と似て笑いのセンスは一緒。一時期はマダム軍団から人気でファンクラブがあったほどのイケメン。唯一の彼女持ち。
柳は皆から天才と言われる程笑いのセンスは抜群。見た目はヤンキーたが友達思いのいいやつ。
とししはこのグループのツッコミ担当。いつまにかこのグループの相談相手によくされている。
そして、最後に主人公の真太。彼は腰が重く、尚且つシャイで口下手。でも純粋で憎めない存在。よくとししに恋の相談をしていた。

「どーした真太?なんか悩みでもあるん?」不意にとししが言った。どうやら真太には好きな人が出来たようでその子と何回会っているのだが連絡先を聞けないでいるらしい。
その事を聞いた皆は、「誓約書書こうや!」と一斉に言った。そして、そのままの流れで書くことになった。
次に会った時連絡先を聞かないと罰ゲームという誓約書を無理矢理作成した。ある意味詐欺行為である。しかし、それで真太は逆に開き直り必ず聞く事を決意した。なんと次の日、急遽好きな人に会うことになったのだった。

     ~続く~
<< 前のページへ最新 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7