ポルターガイスト(BD) | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。

ポルターガイスト(BD)


1982年/アメリカ/114分
監督 トビー・フーパー
出演 クレイグ・T・ネルソン、ジョベス・ウィリアムズ

2021年8月13日(金)の午後、自宅で鑑賞しました。

超常現象にみまわれた平凡な一家の恐怖と混乱を描くホラー映画(以上、映画.comからの引用)、です。

夏休みと言えば〝納涼オバケ大会〟でしょうか。こちら1982年の夏休み映画で、私は大阪・難波の南街会館にありました南街スカラ座で鑑賞しております。こちらは監督はトビー・フーパーですが、製作がスティーブン・スピルバーグということで、ポスターにも〝スピルバーグが放つ〟とわざわざ銘打たれていますが、見終わって大満足して帰宅したことをよく覚えています。その後に見直してもいますが、今回は久しぶりの観賞となりました。




《感想です》

お化けに拉致され異次元の世界に連れて行かれた女の子を、家族の愛で救い出すドラマという感じでしょうか。この家族に災難が降りかかるのには理由がありまして、郊外の宅地開発のために、不動産屋が元々そこにあった墓地を高台に移動させたのですが、その時に墓石だけを移し、土葬されている遺骨はそのままにして住宅を建てたのですね。その怨念がいろいろと悪さをするのですが、それが観ていて愉快痛快・奇々怪界なんですね。

ドラマの最初の方は怪現象も可愛いもので、家族も手を叩いて喜んで楽しんでいる感じ。お化けの仕業かと思ったら、隣の家のリモコンの電波干渉だったり、そういう呼吸が心憎いです。ダイニングのイスが勝手に動いたり。また子供部屋のピエロの人形や子供部屋の窓から見える大木のシルエットとか、そういうなんとなく嫌だなあと感じるものが実に上手く使われています。そして、それがジワジワと段々と怖くなってくる。

下の小さい女の子が攫われてからは、心霊学者たちがやってくるのですが歯が立たない。そこで今度は霊媒師みたいな小さなお婆さんがやってきて、いよいよオバケ退治に乗り出します。ここからは、もう当時の流行りの特集効果(ルーカスのILMが担当してます)を使っての、見せ物ショーの始まりです。そのアイデアがやっぱりトビー・フーパーじゃなくスピルバーグっぽいんですよね。まあ原案・脚本がスピルバーグなんで。

スピルバーグはこの年のクリスマス映画「E.T.」(こちらも郊外のドラマ)の撮影で忙しく、監督をトビー・フーパーに依頼しつつ、実質的には現場は彼が仕切っていたそうです。心霊学者の男性が顔面崩壊する場面は、スピルバーグが嬉々として〝両腕を〟演じています。部屋の中を飛び回る玩具などの光学合成をあちこちで使いながら、母親が部屋の壁を一回転する姿や、ぐんぐん延びる廊下とかは、セットやキャメラの工夫によるもので、そっちの方が面白かったりします。

今なら全部CGでやってしまうようなところを当時はまだ創意工夫で乗り切るところもあって、決して何でも合成というわけでもなかったのですね。ちょっとマニアックな特撮の解説本「シネフェックス」で本作の特集がありまして、当時は私は高校生でしたが、そういうのを貪り読んでおりました。映画を観る楽しみ、観た後の楽しみというのを、そういうところに求めていたのですね。あの頃の夏をはっきり思い出しますねー。

ジェリー・ゴールドスミスの音楽も印象に残ります。久しぶりに観直した「ポルターガイスト」ですが、今見ても十分に楽しめましたよ。怖いというより、ディズニーの〝ホーンテッドマンション〟系のノリですかね、未見の方はぜひ!







トシのオススメ度:4

5 必見です!!
4 お薦めです!
3 良かったです
2 アレレ? もう一つでした
1 私はお薦めしません

この項、終わり。