るろうに剣心 明治剣客浪漫譚(映画関連書籍) | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

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ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。

るろうに剣心 明治剣客浪漫譚

文庫版 全14巻(映画関連書籍)


作者  和月伸宏

出版社 集英社

価格  各686円(税別)


昔、若い頃はコミックが好きだったのですが、最近はあまり読まなくなっています。映画の影響で「鬼滅の刃」を娘から借りて、美術展の影響で「あしたのジョー」の文庫版を全冊購入して読み直したくらい。本当に〝これは!〟と思うものしか手を出さなくてなりました。持っていた色んなコミックも、場所を取るのでいつだったか某古本屋チェーン店へ二束三文で売ってしまいました。もう一度読みたいと思っても後の祭りですね。



《感想です》


「るろうに剣心」、映画が公開中かそろそろ公開終了になるのじゃないかと思うのですが、これって子供たちが小さい頃にアニメーションで放送されているのを見てたのを覚えてます。〝斎藤一〟という名前が出てきて、〝マンガに新撰組の斎藤一が出てくるんだ〟と意外に感じたのですよね。その時、どんな話?と聞いたのですが、ママさんも娘たちも皆んな邪魔くさがって教えてくれなかったのですよ。寂しいものです、笑。


さて映画シリーズの感想は既に書いておりますが、荒唐無稽で疾風怒濤のチャンバラアクションに、ちょっと歴史ものの雰囲気を入れ込んで、なかなか面白かったです。キャスティングもお楽しみのひとつで、どなたもハマってましたねー。でもアクションに比べてドラマのほうがイマイチで、実質最終話の「最終章/The Final」も、もっと胸に迫るものがあっても良かったのではないかと感じました。「The Beginning」も同様ですが。


で、原作はどうなんだろうな?と思いまして、最初の2冊を読んだら、これが面白くて次々に購入するはめに。映画のほうは剣心以外のキャラがかなり単純化されているのですね。また、マンガっぽくならないようにか、映像化するのが困難だからか、この原作のなかで割とページを割いて描かれている奇々怪界の面白い敵たちがバッサリ切られていることも知りました。でも、そういうところこそ映像で観たかったかも、です。


映画だと私には読み取れなかったのですが、コミックだとずっと剣心と薫の話が描かれ続けていて、この軸がブレないんですね。大切なひとを守るために戦うという。剣心の復活の場面とかグッときましたね。それと、弥彦の扱いもしっかりしていて、活躍がめざましいのですね。さらに彼を通して剣心という人間が客観的に理解できるようになっていて、こういうのを読んでしまうと、映画はダイジェストと感じてしまうかもです。


しかし、コミックだと読み流せるような人間が繰り出せるとは思えない必殺技など、映像で全部を説得力を持たせて描くのは困難。大友啓史監督は、そういったところのバランスをうまく取ったとも言えるかもしれないですね。実際、映画のチャンバラシーンは凄かったですし、その点において原作コミックのファンの期待を裏切っていないと思いました。長編コミックを映画化するって易しいようで、なかなか難しいのでしょうね。


さて、全14冊の文庫本サイズのコミック、ママさんに叱られる前にどこかへ納めなければ、でこざる。オロ、汗!



この項、終わり。