「四畳半ハウスを建てる」と意気込む前に、調べたキーワードが、
・ プレハブ小屋
・ コンテナハウス
・ 組立キット
でした。
いわゆる建設現場の仮設事務所に使われるスーパーハウスで約40-50万円、12ftの中古コンテナリユースで約30万円、ちょっとお洒落な木製ハーフビルドだと80-100万円でいずれにもさらに加算して運搬費設置費10万円以上かかるのです。
こうなれば自分好みで自作するしかありません。
材料費のおおよその予算を算出しましたが、失敗しない限りかなり格安で制作できそうな気がします。
Web検索していると、小屋とはいえないような大掛かりな建築DIYをされている方が多くいらっしゃるようですが、それでも大半の方が建築確認不要、固定資産税が掛からない10m2以下で作られているようでした。そして、2×4材を使用されているようです。
今回私が一番こだわりたい点が、鉄筋コンクリート造つまりRC造で自作されている方がほとんどいらっしゃらないことで、DIY魂がふつふつと湧きあがってきたのです。
果たして、建築知識経験がまったくない素人がセルフビルドで四畳半ハウスを制作できるのか?当人も疑心暗鬼ですが、制作記録として備忘録を残しておきたいと思います。
【第1章】ブロック基礎
建築法では、ブロック基礎は基礎と認めないとされていますので、ブロック基礎で良いのか調べました。
3坪以下程度の小屋であれば建築確認も必要とせず、ブロック基礎と小屋の躯体が固定できれば問題ないであろうとされていました。グレーゾーンですが。
従来の住宅の基礎は、逆T字状の断面を持つ「布基礎」と地盤すべてに生コンを打つ「ベタ基礎」が一般的です。
さらに高層の建造物となると、地層にボーリングして杭を打つ、「杭基礎」が必要だそうです。
私としては、四畳半(2.11坪)程度なので、コンクリートブロックに捨てコンと鉄筋杭を打ち、さらに躯体フレームに使う予定の角パイプをブロック基礎とアンカーボルト留めしようと考えました。
よくプレハブ小屋だと、コンクリートブロック横置きに乗っけてるだけなのを目にしますが、さすがに地震大国日本で、乗せるだけは怖すぎですものね。
我が家のダイニングキッチンより直接入室でき、自宅玄関からは外壁沿い犬走りを通り入室できるように、四畳半ハウスにも玄関土間を設ける予定をしています。
DIYなので、都度気分次第で、”作る” ”作らない”を決めながら考えます(笑)
(1)溝堀
和室とダイニングキッチンがL型に交わる隅の庭土を掘って、捨てコンを流し込みコンクリートブロックを並べます。
もちろん90度垂直レベルが出ている場所なので、前後左右のレベルを出す必要はなく高さのみ気をつけて土砂を掘っていきました。
コンクリートブロックのサイズは、基本長辺390×高さ190となり、厚みは100mm~最大190mmまであります。
近所のホムセンでは、100mm、120mm、150mmの3種類の厚みで販売されていました。
※画像は、よねざわ工業さんのHPより引用
そして、3種類の形状があり、左より「基本型」「横筋型」「横筋隅型」と呼ばれています。
なんとなく「基本型」以外に色々あることは知っていましたが、改めて調べると建築知識が増えていきます。
DIYの面白さって、単に工作をして作品を完成させるだけではなく、その工程や材料の基礎知識も知ることで雑学を取得できることだと思っています。
(2)砕石・捨てコン・コンクリートブロック基礎
コンクリート?セメント?モルタル?
一見同じような建築材料に思えますが、すべて別のものです。
『セメント』
石灰石や粘土などを混ぜて焼いた「クリンカ」に石膏を加え、粉末状にしたもの。
いわば建築用接着剤の基礎で、このまま使用しても強度が得られません。
「ポルトランドセメント」という名称で販売されています。
ちなみに、「ポルトランド/Portland」はイギリスポルトランド島で採れる「ポルトランド石」に似ていることが由来だそう。
『モルタル』
セメントと砂を重量比にして、1:2~1:3の割合で混合させ、そこに水0.5くらいを混ぜたペースト状のもの。ホムセンでは、「インスタントセメント」という名ですでに調合されて販売されています。
主にブロック塀はモルタルで施工をします。
『コンクリート』
モルタルに砂利を加えたもの。一般的にはセメント:砂:砂利=1:3:6の割合で混合させ、住宅の基礎材、道路、防波堤などさまざまな用途で使用されている。
『ノロ』
セメントに水だけを混ぜたもの。用途は薄いタイル貼りで砂や砂利の厚みが邪魔をしない施工であるが、接着強度が弱く割れやすい。
モルタル配合されたインスタントセメント20kg@657円を購入しました。
我が家の息子たちが新生児の頃に沐浴で使っていたベビーバスをトロ舟にしてモルタルを練り練り。
フック型のピンペグを差込んだインパクトドライバーで混ぜれば、10kgくらいであれば1分程度で練れます。
前もって拾っておいた砕石を敷き詰めた上にモルタルを流し込み、1段目のコンクリートブロックを配置し、金槌の柄でコツンコツンと叩いて高低差を水平にします。
通常コンクリートブロック2列並列に並べることはしないと思うのですが、のちに別用途に汎用するためです。
水平器を前後左右と位置を変えてしっかり水平を計測。
(3)鉄筋基礎
RC造(鉄筋コンクリート造)で制作するので、角パイプをボルトナット留めする為の全ネジアンカーをモルタルが固まる前に地層まで打ち込んでおきます。
そして、地層にも10φ異形鉄筋棒を杭打ちします。
周りをぐるっとブロック基礎を組もうかと悩みましたが、腰は痛いわ暑いわで「田」の字の外側のみ組むことに妥協しました。この妥協が仇とならなければ良いが・・・
自宅壁に沿っての基礎部分は水糸を使わず、軽天材の端材に主要な寸法をマーキングして大きな定規として計測しました。軽天材は軽いから便利ですからね。
(4)水糸張り
和室とダイニングキッチンがL型に交わる場所の基礎は、既存の住宅基礎に沿わせたのでさほど寸法取りも大変ではなかったのですが、この先はフリースペースに基礎ブロックを組んでいかないといけなく、水糸を使い高さ、角度の精度を出さないといけません。
最後の直線であるキッチンの勝手口付近までのブロック基礎を終えて、水糸を撤去しました。
いや~、モルタルを練るのはさほど労力はかからなかったのですが、コンクリートブロックの水平レベルを出すのがなかなか大変でした。砕石である程度高さを決めて捨てコン流し込みましたが、微妙に沈んでしまい高さ調整するのを何度か繰り返しました。
後々になって、下記の写真のように高さが低くなってしまった箇所が発見され、コンクリート枠を木枠で作りさらに上からモルタルを入れて固めたり、高すぎると金ブラシで削ったりと微調整しました。
左官作業は何度かしたことがありますが、精密な寸法を出すのはなかなか難しい。。。
【第1章】基礎構造で掛かった費用
・ コンクリートブロック10cm @120×4個
・ コンクリートブロック12cm @150×10個
・ コンクリートブロック15cm @200×8個
・ インスタントモルタル25kg @657×3袋
・ 砕石 庭より拾い集めた
・ 砂利 庭より摂取
・ 鉄筋10φ×4m @548×1本
・ M10寸切ボルト 廃材利用
・ 水糸(実際はタコ糸) 裁縫在庫
小計:6,099円
作業時間:約10時間
真夏の日曜大工なので、不定期でアップしていきます。
タブーな作業をしていることも多々あるかと思いますが、
”DIY魂”
失敗を繰り返し学習していきたいと思っています。
【第2章】躯体工事に続く・・・