■生で出会った中尾彬さん
今日、中尾彬さんの訃報を聞いた。
中尾彬さんは実際に出会ったことがある俳優さんだった。
1970年代半ばだと思いますが、日比谷の映画館でショーケン（萩原健一）主演の『雨のアムステルダム』だったと思いますが映画を観に行きました。
館内はガラガラでした。間もなく客電が落ちるところで一緒にいた彼女が中尾さんに気付きました。
「アレ、中尾彬じゃない？」
人を指して”アレ”呼ばわりは大変失礼ですが、振り返って見ると確かに中尾さんでした。ロック系の長髪で、右奥の席で足を組んでました。
70年代の中尾さんは今のように有名ではなかったですが、ドラマの悪役で知っていました。
中尾さんは薄暗い映画館の中でサングラスを掛け、カーキ色のアーミージャケットとパッチワークジーンズ（当時流行っていた）姿だったと記憶しています。私の人生で初めて見かけた芸能人だったので今でもその時の情景が浮かびます。
彼女と中尾さんのことをチラチラ見ながらしゃべっていると、中尾さんが我々に気付き、二本指を揃えて眉間の所でチッ前に出し、外国人の挨拶のような仕草をされました。そしてニヤッと笑って指を口元にあて「シー」の仕草をされました。
中尾さん、R.I.P.