私たちはいろんな感情、気持ちを抱いて

それを表現しようとします。

でもそれを


そうしていいんだよ!

それがあなたらしさだよ!

素晴らしいね!


というように

誰かに思いっきり肯定してもらう体験は

みんな、あまりしていないかもしれません。


むしろ育つ過程で、否定されたことのほうが

多いかもしれません。






先日、久しぶりに、MAMAHOUSEのイベントがありました。

 

大親友の森田夏実の絵画個展と、個展初日のパーティーです。

 

 

スペシャルゲストとしてご登壇くださったのは、汐見稔幸(しおみとしゆき)先生です。

汐見先生は、日本の保育・教育学の第一人者。

白梅学園大学学長で、東大名誉教授、日本保育学会会長を務めておられます。

奥様の汐見和恵先生もとってもステキです!

 

 

汐見先生のお話、素晴らしい内容でしたので、

以下に、エッセンスをご紹介させていただきますね。

 

~~~~~~~

人間には「生物脳」と「社会脳」がある。

 

「生物脳」は生き物としての脳。

自然の中に行くと体がホッとしているのを感じる。

命を輝かせる脳。

自然の中で思いっきり遊ぶ体験は、生物脳を活性化させる。

 

「社会脳」は社会の中で生きていくための脳。

人は人とともに生きている。だから「人間」。

間柄が豊かであれば、人は幸せ。

 

親は子どものためを思って、社会脳を育てるための「しつけ」をする。

それが時として子どもの「感じ方」や生物脳の欲求をおさえつける。

そこに葛藤が生じる。

社会脳に偏りすぎると、個性をつぶしてしまう。

苦しくなる。

 

生物脳が求めているものを、

社会の中で発揮していくことで、

その人らしい社会性を発揮できる。

 

どんな色が好き? 

どんな遊び方が好き? 

私たちは生物脳の求めるものを、

社会の中で認められるような表現にすることができる。

自分のほんとうの気持ちを裏切らない表現にすることができる。

そこには美など、新しい価値観も生まれる可能性もある。

 

100万人いれば、100万通りの違う遺伝子。

100万通りの個性が生まれつき備わっている。

 

「個性的でありなさい」というプレッシャーが強すぎるのも普遍的とはいえないと思うが、

日本は「同じでありなさい」というプレッシャーが強い国。

 

親は子どもに、社会が求めていることを先回りしてやらせすぎないことが大事。

 

自分の子どものいいところを10個あげてみてください。

自分の子どもの弱点を10個あげてみてください。

そういわれた時、どちらを10個あげやすいですか?

 

社会に合わせようとするあまりに、

子どもの弱点ばかり見過ぎていることが多い。

 

自分の子どものすごくいいところを20個書いてみてください」とお母さんに勧めている。

 

「やさしい」といった抽象的なことではなく、

その子ならではの行動の特性を長所としてとらえてあげる。

 

たとえば、「昨日叱られてしょんぼりしていたけど、

今朝はもうケロッとしている。立ち直りが早い」というように。

 

書き出したらきれいに清書して、台所にはっておく。

それを一年間はって、一年たったらまた新しいものに変える。

 

実践したお母さんが報告してくれた。

「子どもにやさしくなれた」。

 

それはお母さんご自身が成長したということ。

その子の生物脳の求めているものに形を与えてあげられた。

その子のよさが出てくると同時に、

「関係性の中でしかそういうものは作ることができない」とお母さんも気が付いた。

 

自分自身も、

自分がほんとうにしたいことはなんだろうと、

じーっと考えている。

それに形を与えることは、意外とむずかしい。

けれどもそれをやっていく。

ずっとそれは続いていく。

「こころの欲するところにしたがえども、のりをこえず」となるように。

(以上、汐見先生・談)

 

 

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上記は西田の速記メモなので、要素のみです。

実際の汐見先生のお話は味があってエピソードも満載でした。


 

汐見先生には、素晴らしいご著書がたくさんありますのでぜひご一読ください。

 

 

 

クレヨンしんちゃん親子学、、、(笑) 読みやすいです!

 

こちらの本もすごく↓すてきな本です。

 

こんなことが書かれています。

 

「感じ方や感情はその人そのもの」

「自分の感情に言葉を与えることが表現」

「感情にどのような言葉を与えるかが個性」

「表現することは自分らしく生きることそのもの」

「人間は表現することで生きていく」

「自分の感情を大事にすることは自分を大切にすること」

「子どもが、自分って案外いいじゃない、と思えるように、

自尊感情が育つようにサポートする」

 

読んでいると、自分自身も、気持ちがかる~くなってきます。

 

 

 

MAMAHOUSEは、

私たちの内側にあるキラキラ輝くものを外側に表現すること、

人と人のハートのつながり、

自然との調和、

子どもの心が育つ場づくり、

そういったことをテーマに活動してきているのですが、

 

昨日、汐見先生の話を聞いていて、あらためて気がついたことがあります。

 

それは、自分の内側の世界、

つまり感情や感性の世界を、

外側に表現していこう、

そして、人と和の関係性を築いていこう、

そう本気で決意した人が

1人でもいると、

そこにはビッグバンのようなエネルギーが生まれて

そこから、幸せや健やかさが、

どばばばばば、、、、と

ドミノ倒しのように広がっていくのではないか、ということです。

 

私自身、

汐見先生とのご縁で、命拾いしたようなところがあります。

 

というのも、昨年

汐見先生が編集長の雑誌「エデュカーレ」読者の集い@八ヶ岳に、

森田に誘われて参加して

沖ヨガの佐藤松義先生と出会ったのですが、

そこから不思議な流れで、

2か月間、只見の佐藤先生の道場で

自然ヨガ生活を送ることになりました。

 

 

その結果、幸運にも、元気を取り戻すことができたのですが

それがなければ、手術を受ける決断はできなかったと思いますし、

今のように体調は回復しなかっただろうと感じるのです。

 

ちなみに、佐藤先生には

ゆほびかで何度もヨガの知恵をご紹介いただき

そのたびに大反響、、、

本にもなりました↓

 

 

 

 

ぐうたら村(八ヶ岳)の村長さんもつとめる汐見先生。

 

もし、汐見先生が「違う在り方」を選択していたら、どうだったでしょうか。

 

西田個人も、きっと、違う運命をたどったのだと思いますし

 

子どもたちの成長に大きくかかわる

日本の保育は、どのような状況になっていたでしょう。

 

だれにもわからないことではありますが。。。

 

 

一瞬の出会い、ご縁の尊さを感じるとともに

 

わたしたち人間一人一人には本来、

それだけの偉大な力が授けられていることを感じて

畏怖を覚えます。

 

自分の世界など大したことがないと思って

内側に押し込めるのではなく、

限りなくすばらしいものなんだと思い出してあげる。

感じてあげる。

そしてそれを外側に表現してあげる。

形にしてあげる。

 

どんな形になるかは人それぞれで

音楽だったり、絵だったり、文章だったりするかもしれないし、

ふだんの誰かとのかかわりの中に

ふだんの仕事の中に

エネルギーや気持ちをこめていくことなのかもしれません。

 

誰かがその道を選ぶことで

何かが広がっていき、

いつかどこかで誰かの命が、助かるのかもしれない。

 

人の命だけではなく

動物、緑の木々、花、虫、魚、

微生物といった地球の命たちにとって

より健やかな環境が作られるきっかけになるのかもしれない。

 

あきらめかけていた状況だって変わるかもしれず

はるか未来にわたって影響は続くかもしれないと思ったのです。

 

 

 

 

 

 

シンディ・ローパーの

「トゥルー・カラーズ」という曲が好きで

最近よく聴いています

 

 

こんな歌詞です。

 

「そんなに悲しい目をして

がっかりしないで

 

ああ  私にもよくわかる

勇気を持つのは大変なことだって

 

こんなにたくさんの人がいる世界では

見失ってしまうこともある

そして あなたの心の暗闇が

あなた自身をとても小さく感じさせるってことも

 

だけど  私にはあなたの本当の色が見える

内側から輝く

あなたの本当の色が

本当のあなたを  私は愛しているの

 

だから恐れないで  表現することを

あなたの本当の色を

 

それはとても美しい

まるで虹みたいに」



(トゥルーカラーズ

拙訳) 

~~~~~~~~~~~~~~~~~


先日、八ヶ岳の暗闇を一人で歩いたときに

この曲をかけて

歌いながら歩いたのですよ(^^)


 

 

 

 

会場は、国分寺のカフェスロー

野菜中心、からだにやさしい、おいしすぎる料理!

 

カフェスローのオーナー吉岡淳さんも

汐見先生のご縁です。

 

汐見先生、和恵先生、

吉岡さん、

スタッフのみなさん、

ご来場くださった皆様ほんとうにありがとうございました。

 

 

 

 

また

長文お読みくださった貴方様に感謝申し上げます。

楽しい夏をおすごしくださいね(^^)