1月13日は、庁舎等建設及び公共施設マネジメント推進調査特別委員会が開かれました（私は委員長なので質疑はできず）。10時からスタートし、1時間のお昼休憩を挟んで16時15分頃会議の後の協議等も含め終了。
現在、小金井市公共施設等総合管理計画の改定作業中です。2月にはパブリックコメントが実施されることが報告されています。…しかし公共施設マネジメントは計画策定ばかりでなかなか具体的に動かないなぁ、というのが率直な感想です。「小金井市施設白書」が作成されたのはH24年（2012年）3月。あれからもう10年ですね。
4年以上前から議会で指摘してきたことは、小金井市は公共施設マネジメントのための基金がないこと（当時から近隣市・多摩地域の類似市で小金井市だけその準備が遅れている件）です。今、中期財政計画（案）の基金残高不足問題でようやく議会全体で共通の問題意識となりました。今後、数年のうちに学校の長寿命化（部分的に建替え）もはじまりますが、これらも含めて基本的には一般財源（もしくはほぼ残高がない財政調整基金の取り崩し）とあとは地方債（借金）にて対応していくことになります。
…さて、公共施設等総合管理計画の改定ですが、まだ改定（案）はまとまっていません（間もなく議会にも共有されると思いますが）。しかし、途中経過報告を出してもらうようにお願いしていたところ、以下の資料が提出され、この日の委員会で報告がありました。「公共施設等総合管理計画改定における将来更新費用の推計結果（速報値）」です。
これによると、今ある施設を耐用年数（60年で設定）で単純に更新（建替え）した場合の費用の見込み（30年間分）では、総額1,606億円となり、1年あたり平均でみると53億円という計算になります。
今回の改定にあたり、長寿命化対策をした場合の試算もこの計画に記載することになっていて、そのケースでは30年間総額で1,373億円・年平均46億円となります。この日の特別委員会の担当課の答弁では、基本的には長寿命化をはかることが述べられています（当然、建物調査で長寿命化対応できないもの等もあります）。
また、この試算では、複合化や面積縮減等の効果は加味されていないので、MAXで想定する額ということになります。
ちなみに、H29年（2017年）3月に策定した最初の公共施設等総合管理計画では、35年間で総額1,497億円。年平均43億円となっています。建築物価の高騰をうけて総額がアップし、終了年次のお尻をあわせたので今回は30年間で割ると年平均が大幅にアップするという状況ですね。長寿命化対応をとった際に総額は5年前と比較して減るものの、年平均額は3億円アップすることになります。
（引用）小金井市HPより「公共施設総合管理計画・概要版」より抜粋
しかも、この試算には庁舎・（仮称）新福祉会館は含まれていません。
お金ばかりの話をしてしまいがちですが、では、小金井市の公共施設がそんなに充足しているのか？ということで考えると、とんでもない。多摩26市でみても、公共施設の市民1人あたりの延床面積は、小金井市は「1.46㎡」という数字で、多摩26市中2番目に少ない自治体なのです。適正がどの数字なのかというのはわかりませんが、そもそもが充足していない、ということがわかります。
個人的見解でいうと、これも何年も前から主張しているのですが、小金井市としてのエリアマネジメントとともに、施設（実際に重要なのは機能）の充足状況を整理・分析して、全体設計の絵を描かないと、個別の案件にフォーカスするだけの話になってしまいます。いつまで経っても行き当たりばったりな展開に辟易しつつも、担当課と話をしていこうと思います。
◯公共施設総合管理計画（H29年3月策定）はコチラからご覧ください。
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【白井亨（しらいとおる）Profile】
1975年生まれ／大阪府枚方市出身／関西大学社会学部卒業／民間企業にてコミュニケーション・プランニングや商品開発・企画・マーケティング業務（1999年〜2012年、2016年）／一新塾30期生／家族は1人の妻と2人の小学生／元高校球児（背番号17番の副キャプテン）／Mr.Children好き／得意料理はコロッケ、餃子／家事担当：毎日の朝ごはんと休日のご飯全部、洗い物全般、台所周りの掃除／富士山は3回登りました（2回目は途中まで）、最近は毎週日曜日早朝6kmランニングを続けています
小金井市議会議員（会派：小金井をおもしろくする会・2013年4月～2015年10月迄、2017年4月〜）
2007年に当時の勤め先の転勤で東京へ。吉祥寺や三鷹に住みたかったが家賃が高くて西へ流れ、小金井市に偶然住むことに。2010年まで政治に無関心市民。息子が産まれたため地域デビュー、小金井市政のごみ問題などがキッカケで市政・市議会に関心を抱き陳情書を提出したり、地方議会に関する勉強会に参加するなどして「地方議会がもっと機能すれば小金井市はいいまちになる」と確信。結局「自分でやったほうが早い」と思い立ち2013年3月、政党無所属、特定の組織・団体からも支援を受けず素人市民のみでチーム（政治団体）を作り、市議会議員選挙に臨み、ギリギリ当選（966票で24人定数／34人立候補／20番目当選）。
2015年12月13日の小金井市長選挙において、「他の人に任せておけない」と市議会議員を2年半で辞職。告示まで残り1ヶ月強の段階で急遽記者会見を開き無所属で出馬するも、2,408票差で惜敗。2017年3月市議選、3,709票を得てトップ当選（過去最多得票）し再び市政の最前線へ。2021年市議選では第2位当選（現在3期目）。
“日本最大の政策コンテスト”マニフェスト大賞2020年、2021年実行委員長。ローカル・マニフェスト推進連盟共同代表（2020−2022）
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◯日本一わかりやすい（自称）市政報告会「議会カフェ」「議会ナイト」を定例会前後に開催
◯住民とのコミュニケーションはPlanning、Design、Contents を大切に
◯情報発信NO.1★ブログ365日更新中 ※2019年1月30日より（市議選投票日を除く）
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