このタイトルに誤解があってはいけないので申しておくと、「不登校」をゼロにする、という意味ではありません。それは非現実です。逆に、「学校に行かないことも半ば当たり前という認識になり、学び方の1つの選択肢となるようにしたい」、という想いであることを伝えておきます。
質問の動画は以下から
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今回の質問は、市民からの相談がキッカケです。
そのご家庭のお子さんはHSC(Highly Sensitive Child)ではないかとも言われ、小学校入学したばかりですが学校に通うことができずにいます。親御さんからは、そのお子さんの状況とともに、学校に通えない状況が続くと学習の面で不安がある、と述べられていました。不登校児童・生徒は全国的にも年々増え、小金井市でも特に小学校でその増加傾向が顕著である。複合的な要因も絡み不登校問題はより多様化・複雑化しており、一律的な対応でこれが解消されることにはならないと認識しています。文科省もそうですが、我が市も学校復帰を目標とするのではなく子どもの自立を育む環境づくりをめざしていると思うのですが、学校に行けない・行かない子どもの公的な学びを保障する環境整備、そしてそこから発展して個性に応じた学びの仕組みを早急に構築することを求めるための質問であります。
◯市立小中学校における不登校、および“隠れ不登校”の現状は
令和2年度の小金井市立小中学校の不登校児童・生徒数、およびその出現率については、5月25日の教育委員会定例会で公表されていました(以下の資料参照)。R元年度段階で小学校では都、国の平均よりも出現率は高く、R2年度さらに出現率が高くなっていることから、まだ増加傾向にあると認識できます。
この不登校児童・生徒というのはあくまで年間30日の欠席者であるものの、例えば毎日のように学校に行くけども1時間だけとか放課後だけ、または別室登校などの子どもはカウントされません。いわゆる「隠れ不登校」(これ自体定義が曖昧ですが)はこの不登校児童・生徒数以上に存在することが想定されています。
Q:市立小中学校におけるおよび“隠れ不登校”の現状は
A:「隠れ不登校」の定義づけが難しいところですが、月5日以上30日未満の欠席者は小学校で88名、中学校で28名となっている。
◯HSCをはじめ子どもの特性や個性に応じた対応に関して、専門家との連携を強化しないか
5人に1人が何らかのHSCであると言われています。敏感な気質なので、学校という環境には通えないどころか日常生活に支障をきたす状況であるともいえます。
Q:市立小中学校にてこのHSCの特徴がある子どもが何人いるか、把握しているか。
A:HSCという視点のみでの児童・生徒数は、把握していない。
HSCはまだまだあまり一般的に知られていない。6月3日の神戸新聞に次のような記事がありました。『人が怒られているのが怖い 給食のにおい苦手 …敏感な気質「HSC」に理解を』という記事です。
(引用)神戸新聞
記事によると、HSCを持つ親たちがその特性への理解を広げようと西宮市で勉強会を立ち上げたそうです。家庭科室や音楽室、給食のにおいが苦手、周りの空気を読みすぎて仲間はずれにされる…HSCにはこういう特性があるのですが、昨年2月からまずは不登校の集いの場として結成し週1回集う機会があった。代表者の方いわく「不登校にはHSCが多いことに着目した」とあります。…事実、私は今回の質問にあたって、8名くらいの当事者(親御さん、中には既に20歳を迎えた方も)にヒアリングをしてきました。その中で、HSCの話が3名の方からあったのです。
こういう状況を踏まえて考えると、HSCについて学校関係者で理解を深めることが重要ではないでしょうか。
Q:HSCの理解について、教員を中心に理解いただける機会を持ってもらうことは必要ではないか?現状はHSCに関する研修はあるのか。今後どう取り組むのか。
A:HSCを含め、様々な特性への理解を教職員が深めることが大切であると考えています。教育委員会としても、より多くの教員が理解を深めるように、HSCに関する研修の機会を設定していきたいと考えている。
Q:専門家(まだHSCの専門家は少ないのですが)と強い連携関係を取っていただきたいのですが、いかがでしょうか?
A:学校から月5日以上欠席をした児童・生徒についての報告をもとに、定期的に専門家からの指導・助言を受けているところです。今後もこの連携を一層強めてきたいと考えている。
…専門家にも色々ありますよね。
この間、不登校当事者にヒアリングを重ねてきましたが、その中でも「学校でも保育園向けにやっているように、言語聴覚士や作業療法士を派遣して先生の支援をしたらいいんじゃないかな」というアイディアももらったところです。これも質問に補足して「要望」という形で述べておきました。
そしてもう一つ(誤解のないように)。
「HSC」に言及してきましたが、決してラベリングの精度を高めることを求めている訳ではなく、
「子どもの困りごと」にフォーカスしてもらいたい。その困りごとの種類としてHSCがあることをしっかり認識してもらいたい
ということを強調させていただきました。
・・・さて、長くなりますので、今回の一般質問報告はシリーズ化してお届けいたします。次回はまさにこの「学校外での公的な学びの保障」部分の質疑を解説いたします。
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