久しぶりに、コンサートの投稿です。
実は、去年の新日本フィルハーモニー交響楽団の定期が気に入ったので、定期会員になっていました。元々室内楽シリーズが好きで、毎回行っていたのですが、ついに本丸のほうにも通い始めたのです。今回は、マーラーの第6番。佐渡裕さんが音楽監督になって3年目の締めの公演になります。
◆プログラム
マーラー:交響曲第6番 イ短調
演奏:佐渡裕指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団
2026年3月21日 すみだトリフォニーホール
恒例の佐渡さんによる御挨拶。佐渡さんが指揮者デビュー後初めて定期演奏会を任されたのが、新日本フィルでのこの曲ということです。そして、佐渡さんが語ったことを少しだけ書いておきますと、まずこの公演が3年間の区切りになること、この曲は幸せ絶頂のマーラーが、来たるべき戦争や身近な死なども含め、将来を予見した曲であること、そして第四楽章のハンマーについてでした。
ハンマーは、最初は5回だったそうですが、それが3回になり、最終的に2回になった。省略された最後のハンマーは、マーラー自身の死を表すということでした。佐渡裕さんはレナード・バーンスタインの弟子と言うことになるわけですが、この曲のウィーン・フィルでの演奏の時もアシスタントとしてずっとついていたそうです。バーンスタインの演奏も3回ハンマーを鳴らしますので、その流儀を受け継がれていますね。
さて、演奏が始まります。第一楽章は、冒頭からリズムを刻んでいきますが、これは事前挨拶にあった軍隊を思わせる内容。あまりニュアンスをつけず、淡々と進行していく感じがして、却ってこの曲の不気味さが強調された感じがします。少し早めのテンポで進んでいった気がします。そして、この印象は第二楽章(スケルツォが先)も同じように感じました。
そして、第三楽章のアンダンテは、ゆったり進みながら、大きく盛り上がっていった印象です。表情豊かでバーンスタイン的ともいえるかもしれません。オーケストラが大きな盛り上がりを見せて迫ってきます。そしてその雰囲気のまま、長い第四楽章に突入していきます。ですから、快活な演奏でどんどん盛り上がっていくんですね。そして目玉はハンマー!ちょうど舞台の真ん中真後ろで打ち下ろされますが、近づいてくると、計ったようにゆっくりと上げて開けてドンと落とす。視覚効果も抜群でした。
そして、バーンスタイン流の3回目のハンマーがとても効果的。ほとんど終曲の近くで落とされます。そして、3回目のハンマーの後は、静かな金管のコラールと言う形で教会を思わせるイメージ。そして衝撃的に締められるのでした。なかなか効果的で、聞き終わっての納得感も非常に高いと思いました。佐渡さんのしっかりした解釈で、オーケストラがとても良い音楽を演奏してくれたというのが率直な感想です。
これで、まだまだ佐渡さんの時代が続きますね。演奏を最後までやり切った感と言うよりも、また来年もこの音楽が聞けるんだなという、大きな期待感を持つことができたコンサートでした。また、来年度のコンサートも楽しみにしたいと思います。
