チャイコフスキー:交響曲第6番 他 ダウスゴー スウェーデン室内o (2011) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:チャイコフスキー
曲名:交響曲第6番ロ短調「悲愴」op74 (42:49)

   幻想序曲「ロミオとジュリエット」 (18:45)

演奏:ダウスゴー指揮 スウェーデン室内管弦楽団

録音:2011年9月 スウェーデン Orebro Concert Hall

CD:SACD-1159(レーベル:BIS)

 

【曲と演奏について】

初めに言っておくと、私はこの演奏がかなり好きなのです。この演奏を聴いて、この曲に対する見方聴き方が変わったが変わったという気までしています。何が…というと難しいのですが、何と言いますか、インテンポ的な美しさというか、その中から曲の向こう側にアプローチできるような気がしたといいますか…。まぁ、こんなものは勝手に思っているだけではありますが。

 

まず歯切れがいい演奏ですね。それは、小編成であることもあるかもしれませんが、切り立った感じで音が出てくるような気がします。HIPの奏法の感触に似てなくもないですが、それほど極端ではないと思います。ただ、個々の音の延ばしかたなど特徴がある様な気がしました。あとは、フレーズはあまり歌わせずインテンポに感じました。でも絶妙に流れていくので、とても表情豊かに感じます。

 

そんな風に感じつつ、何か往年の演奏ではあまり気にしなかった何かが見えているような気がするようになりました。何かこの曲の闇に引き込まれそうな魅力とか、淡々とストレートに演奏される、第二楽章の美しい中間部を聴きながら、そのままあの世界に移りたくようになるとか、そんな音楽だなぁと…。とても魅力的です。第三楽章はとても歯切れがよくて、これは一二を争うノリの良さですね。曲の魔力を引き出した演奏かもしれません。

 

【録音について】

ボリュームは小さめのようですので、上げる必要はありますが、バランスのいい録音だと思います。あまり上げ過ぎると、第一楽章は特に注意。音がかなり前のめりにバンと出てきます(笑)。

 

【まとめ】

最初に書いた通り、けっこう気にいっています。あまりロシアの指揮者の悲愴が好きではないので、きっとその裏返しかなとも思ったりします。

 

購入:2012/12/01、鑑賞:2024/04/14(再聴)