リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 マタチッチ フィルハーモニアo (1958) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】
作曲:リムスキー=コルサコフ

曲名:交響組曲「シェエラザード」op35 (43:35)

演奏:マタチッチ指揮 フィルハーモニア管弦楽団

録音:1958年9月

CD:SAN-16(レーベル:EMI、企画:新星堂)

 

【3月のお題:今日の初登場曲は?】

3月も終わりになって、ネタ切れになってきました。何か気軽に聴けて、最近聴いていない曲はないかな…。と少々矛盾したことを考えていると、思いついたのはシェエラザード。これにしましょう。内容は勿論「千夜一夜物語」で、物語の語り手のシェエラザードを表す独奏ヴァイオリンの主題が全楽章で登場します。4つの楽章には、標題がつけられていますが、これは最終稿で取り去られたとのこと。しかし、意に反してLPにしろCDにしろ、標題はつけられたままですね。標題音楽的色彩が非常に濃いので、致し方ないのでしょう。

 

【演奏について】

この曲は、いつも真剣に聴いたことがなくて、雰囲気で聴いている感じなので、演奏の違いを意識したことが無いのですが、手元に5枚ほどCDがあったので、一番ネタになりそうなものにしました。新星堂の1000円CDです。奇しくも5枚とも50-60年代のもので、名盤と言われるコンドラシンとか持ってないです。あれは確か、クラシックを聴き始めた頃登場して、評判になった録音でしたが、指をくわえて見ていました(笑)。

 

マタチッチの演奏、冒頭はどっしりと始まって、そのあとの独奏ヴァイオリンがとても繊細に聴こえます。けっこう豪快に演奏していく感じですが、微妙なニュアンスがあるみたいで、ちょっとゴツゴツと感じます。気になるほどではないですが…。全体としては、曲自体が華麗な管弦楽曲なので、オーケストラがフル回転している感じです。さすがリムスキー=コルサコフだなぁと思いながら聴いていましたが、マタチッチらしさはそれほど色濃く出てきません。曲が曲だけに出にくいのでしょう。少しテンポがゴツゴツ感じたところくらいでしょうか。

 

そして、第四楽章に入ると怒涛の追い込みが始まります。これはなかなかのもので、オーケストラの各パートに拍車がかかります。迫力があって聴きどころでした。そして、静かに曲は終りました。そうですね、この曲聴いてしまえば、オーケストラの音とメロディの中にどっぷりと埋もれて、ひと時の楽しみを味わえるので、さすがによくできた華麗な曲だと、改めて思いました。この演奏は大味な所があるかも知れませんが、それがまた迫力を生み出しているので、楽しかったです。

 

【録音について】

1958年のEMIの録音という印象からすると、癖のない大変聴きやすい録音でした。大音量になると厳しい感じはしますが、音は柔らかめで適度に残響を伴っている感じです。

 

【まとめ】

今日は、ちょっと気軽な鑑賞でした。演奏効果抜群の曲で、オーケストラの名人芸を聴くにもいいかもしれません。

 

購入:不明、鑑賞:2024/03/29(再聴)

 

リムスキー=コルサコフの過去記事より