買ったCDはちゃんと聴こうシリーズ ㉗
【CDについて】
作曲:ムソルグスキー
曲名:組曲「展覧会の絵」 (33:23)
作曲:チャイコフスキー
曲名:子供のためのアルバムop39 (29:07)
18の小品 より「ひなびたこだま」op72-13 (3:51)
演奏:フェルツマン(p)
録音:2002年5月27日 Sala Nezahualcoyotl (National University of Mexico)
CD:JBCC 064(レーベル:URTEXT)
【3月のお題:今日の初登場曲は?】
展覧会の絵は、なぜかこのブログで初めて書きます。曲については書くまでもないと思いますが、ムソルグスキーによるピアノのための組曲で、友人であった画家、ハルトマンの死を悼み作曲されたもの。遺作展を訪れて、絵を見て回る姿と、それらの10枚の絵の情景が音楽に表されています。多くの作曲家によって、いろいろな分野に編曲されている作品で、代表的なものはラヴェルの管弦楽版ですね。
【演奏について】
「展覧会の絵」を始めて聴いたのは、冨田勲のシンセサイザー版で、次に管弦楽版(サージェント指揮で、もしかしたら初めて買ったクラシックLPかもしれない)、ELPのプログレ版、そして最後に原曲のピアノ版という順番でした。ことほど左様に、私のクラシック鑑賞において入門時の重要な位置を占めるわけですが(笑)、あまり比べていろいろ聴くという感じにもならなかったので、意外にたくさんの音源を持っている訳でもありません。手元に未聴のCDがあったので、今回聴いてみました。あまり回数を聴いたことのない、原曲のピアノ版です。フェルツマンの演奏を聴くのも初めてかもしれません…。何故、このCDを買ったかも定かではありませんので、先入観無しです(笑)。
さて、フェルツマンの演奏です。最初のプロムナードから、ガンガン行きますね…。テンポも速めに感じました。タッチが強くてかつ輝かしい感じ。展覧会場をガシガシ歩いている感じです。次の小人はなかなか表情豊かな演奏でした。音色も多彩で、ピアノの音を最大限引き出して、色彩豊かに演奏している感じがしました。コンサートで弾いているニュアンスが目に見えるようで、思いの込められたライヴを聴いている感じすらしました。そんな表情豊かな演奏で最後まで聴き通しました。バーバヤガーからキエフの大門に入るところは、ラヴェル版だと華々しく移行するのですが、この演奏は「ふっ」という感じで入っていきます。新鮮でした。面白いCDで、とても楽しめました。
ここはさらにELPで楽しみましょう…
もう一つは、チャイコフスキーの「子供のためのアルバム」。シューマンの子供のためのアルバムの影響を受けているとも言われています。軽い感じの小品集で、聴いたようなメロディもいくつか出てきます。白鳥の湖の曲や、各地のメロディなどなど。「フランスの古い歌」は有名らしい…いい曲です。順番が変わっているかな?と思ったところもあり、Wikiによると人形の三部作は、病気のお人形⇒人形のお葬式⇒新しいお人形の順番と書かれていますが、この演奏だと新しいお人形⇒病気⇒お葬式の順でした。実際どうなんでしょうか。全体的にいろいろな特徴と雰囲気を持つメロディを追いながら、軽く聴かせていただきました。フェルツマンは、強靭な輝かしいタッチのピアニストだと思いました。
フェルツマンの、シューベルトの即興曲op142-4の動画を貼り付けておきます。
【録音について】
フェルツマンのピアノの音が輝かしく捉えられていると思います。
【まとめ】
展覧会の絵、久しぶりに聴いて懐かしかったです。ピアノ版は管弦楽版に比べて聴く機会が少なかったと思いますが、ピアノを用いた色彩的表現というのも素晴らしいものだと思いました。
購入:不明、鑑賞:2024/03/10