ここでは先生方に聞いた話ですがのっけてみます。


某大学は高脂血症に対して薬物療法を行い、某大学は行っていないと言う状態です。

というのも、まだ実際動物に投薬してどうなったか と言う研究はまだまだ研究中で。

効果も副作用もイマイチ分かって無いからこういう状態なんですね~


で、某大学で使用しており、現在私の働いてる先の先生が使用していたのがこれ。


M・シュナウザー:リポクリン

http://ds-pharma.jp/medical/product/dbps_data/_material_/product/lipoclin/lipoclin_tabfgr_tenpu.pdf

フィブラート系:トリグリの血中濃度を下げる目的


シェルティー:ブラバスタチン

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_2189010F1292_1_01.pdf

HMG-CoA還元酵素阻害薬:コレステロールの血中濃度を下げる目的


やっぱり対象とするのがトリグリか、コレステロールかと言うところみたいです。

私には聞いたことも見たことの無いので、ちょっとこれらについて薬効書なども載せました。


両方とも副作用に『横紋筋融解』というのがあるちょっと怖い薬。

でもほとんど副作用は無いみたいで、人間には汎用されているようです。


副作用の初期症状として

・筋肉痛

・CKの上昇

があるらしく、腎不全の症例で危険性があがるとの事なので、注意してください。

副作用が出た場合の処置は書いてません。

「投薬の中止」のみでした。


また、作用の関係上投薬は夜の方が良いようです。


その先生はスゴい胆泥のやつらに使ってすっごく改善した~!

って言ってたので、犬での実例が無いだけでこれから活躍するようになる薬かもしれませんね~


ちなみに某大学でもこの薬を使っています。


そして使っていない某大学では低脂肪食とそれでもコントロールできなければ胆嚢摘出術を行っています。

ただ、誰でもできる手術ではないのでそこがネックになるかと思います。


また、某先生がこの話題についてネットに書いていたので勝手にリンクを貼らせてもらいました。

興味があったら見てください。左下矢印左下矢印左下矢印

http://www.ne.jp/asahi/takeuchi-vet/bamboo/page024.html

高脂血症と診断されたらまずは食事療法!


トリグリセリド値が >500mg/dlでは膵炎の危険性が高まる

コレステロール値が >800mg/dlでは動脈硬化症の危険が高まると書いてあります。


1..まず行うべき治療として低脂肪食・高繊維食の給与がある。

・脂肪:フードの脂肪含有量は12%以下を使用する。

*肥満の場合はカロリー摂取量も重要

*糖尿病などの時には水分・可溶性炭水化物・線維が重要


・繊維:可溶性繊維は胆汁酸の腸からの再吸収を抑制する。そのため、胆汁酸の合成が促進されてコレステロールを消費する。


この代表的な食事としてw/dやr/dなどがある。



2.サプリを試してみよう

EPA・DHAなどは

・肝臓のβ酸化の促進

・トリグリセリドの合成抑制

・コレステロールの合成抑制

・肝臓からのVLDL産生抑制

・小腸からのコレステロール吸収抑制

・リポ蛋白リパーゼ活性化 などなどなどがあり、

主にEPA→トリグリ、DHA→コレステロールを低下させる


犬用サプリでメイベットDCというのがあり、2g/headを食事と給与したら症例の半数で30~40%トリグリ・コレステロール値を低下させることができたとか。


3.ポリフェノールってどうなのよ

りんごの未熟果実の中のポリフェノールを主要活性分画とした健康食品「アップルフェノン」のポリフェノール25mg/kgと上記のメイベットを使って実験した結果、2ヵ月後に50~70%の症例で20~40%トリグリ・コレステロールの低下を認めたとか。


ここでちょっと突っ込みたいのがメイベット単味とポリフェノール併用で有用性がほとんど変わってないではないかというところ。まあ、サプリなのでなんとも言えない所なのでしょうが・・・


4.薬物療法

副作用があるため、一般的にトリグリセリドが500mg/dl以下の場合は使用するべきでない。

また、動物への使用は報告がほとんど無い。そのため、食事療法に反応しない場合のみ検討するべき。


*ナイアシン(100mg/day)

脂肪細胞からの遊離脂肪酸の遊離抑制とVLDL産生抑制→トリグリの減少

副作用:嘔吐・下痢・掻痒・紅斑・肝機能異常


*フィブラート酸誘導体(ジェムフィブロジル 犬:200mg/day、猫:10mg/kgBID)

リポ蛋白リパーゼ活性促進、FFAの減少によるVLDL合成抑制→トリグリ減少

副作用:嘔吐・下痢・肝機能異常・腹部痛


*スタチン(犬:ロヴァスタチン10~20mg,PO,SID)

コレステロール代謝の抑制をする還元酵素の阻害薬。

VLDLの合成減少、LDLコレステロールの排泄促進→人ではコレステロールを20~40%↓

副作用:眠気、下痢、筋肉痛、肝毒性

肝疾患の犬への投与は禁忌。


*胆汁分離剤(コレスチラミン 犬1~2g,PO,BID)

胆汁酸の腸肝循環の抑制による蓄積コレステロール使用→コレステロール減少

副作用:胃腸の不快感、下痢


次は文献をしらべてみま~す


第28回動物臨床医学会(2007)のものから抜粋


高脂血症の診断と治療


①入門を見ての通り、脂肪と言ってもいろんな形で存在するわけです。

で、病気によってどの脂質が上昇するとかがあるわけなんですね~


たとえば・・・

・甲状腺機能低下症:

 言ってしまえば、全身の細胞のエネルギー利用が低下する病気。

 なので、低密度リポタンパク(LDL)が特に増えます。人では心筋梗塞・脳梗塞の原因になりますね~

 犬ではその辺まだ研究中なのでなんとも言えませんが。。。でも心筋梗塞は犬では少ないとされています。


・糖尿病:

 インスリン欠乏によってリポ蛋白リパーゼの活性が低下する

 すると異化の抑制が起こって超低密度リポタンパク(VLDL)が増加します。

 さらに脂肪の分解が亢進して脂肪酸が上昇、トリグリセリドに合成されてさらにVLDLが形成される。

 血液検査上ではVLDLの主成分であるトリグリセリドが上昇する


で、ミニチュアシュナウザーの高脂血症とは。。。

高キロミクロン血症 だそうです。


原因は分からないみたいですが、リポ蛋白リパーゼの欠損が疑われてるとか。

高キロミクロン血症は膵炎・肝炎・糖尿病の危険因子。

さらに、ミニチュアシュナウザーでは発作と高脂血症の関連性が疑われているらしい。

これは後日論文載っけようと思ってます。

特異的な治療は無いため、低脂肪・高たんぱく質の食事を与えるのが重要。


症状としては嘔吐・下痢・腹部不快

重度(>1000mg/dl)になると膵炎、網膜脂肪血症、黄色腫、末梢性神経麻痺などがある。


シェルティーの高脂血症とは。。。

高コレステロール血症 だそうです。


高コレステロールは主にHDLが高いのが原因で、その原因は分かっていないみたい。

症状としては網膜脂肪血症・動脈硬化がある。

まあ、犬で動脈硬化症はめったに見つかるようなものではないと思いますが。


こちらは高脂肪食と運動不足、肥満が一番の原因として考えられているみたい。




【診断方法】

血液サンプルは12~18時間の絶食後に採血する。サンプルは血清が望ましい。


***トリグリとコレステロール***

血清が乳糜になるときはトリグリセリドが200mg/dl<

高コレステロール血症では乳糜にはなりません。


空腹時の血清で

 ・コレステロールが300mg/dl<

 ・トリグリセリドが100mg/dl<

   だと高脂血症の疑いがあります。


***キロミクロンとVLDL***

血漿を数時間冷蔵庫に放置しましょう。

・カイミクロン:上層部に脂肪層のある透明血漿になる

・VLDL:白濁血漿のまま

・両方存在:上層部に脂肪層のある白濁血漿


***LDLやHDL***

クロマトグラフィーや電気泳動による蛋白分画の測定


***リポ蛋白リパーゼ測定***

これは主にシュナウザーのリポ蛋白リパーゼの欠損を見る目的

ヘパリン(犬:90IU、猫:40IU)を投与し、投与前と投与後15分を測定する。


ヘパリンによって血管内皮からのリポ蛋白リパーゼ放出促進によってトリグリセリドの加水分解が刺激されるので、投与前と投与後でトリグリセリド値が低下していなければリポ蛋白リパーゼ欠損が疑われる。


次は治療と管理などなどをかきまーす