ご訪問ありがとうございます。
 
【天 気】晴れ
【月 齢】27.6 / 中潮
【認知症】不調
【妄 想】多い
 
 
朝の様子はこちら → サービスが悪くなった
 
 
デイの日は、電話に出てくれない率が高いけど、今日はどうかな..
ドキドキしながら、母に電話。
 
今日は6コール目で出くれました。
 
「お疲れさまでした。」
 
「今日は疲れたー。」
 
「忙しかったん?」
 
「忙しかったんもあるけど、帰りの運転手さん、誰じゃったと思う?」
 
「分からん。だれ?」
 
「前の旦那よ。」
 
前の旦那?
母の旦那..僕の父はもうとっくに死んでいる。
誰の前の旦那?
 
「前の旦那?」
 
「前よ。ウチの前の旦那よ。」
 
ああ..妄想か。
泥棒さんファミリーの、旦那か。
 
「嫁さんも来て、手伝いよったわい。」
 
親の姿を見た事ないと、ずっと言っているのに、よく分かるな。
まぁ、それが妄想なんだろうけど..
 
幻視で見ていたのか、幻視で姿を見たのか、それは分からない。
でも、母は泥棒の旦那と奥さんのお世話になり、帰ってきたようだ。
 
「他人の空似とかじゃない?」
 
「うーん..ほじゃけど、あんたのこと知っとったよ?」
「『あんたんとこに、〇〇さん(僕)おるんじゃろ』言われたんよ。
アンタ、話した事あるん?」
 
「ないよ?僕が知っとるんは、お隣と、△△さんだけよ。」
 
「ほうかね..ほじゃけど居ったんよ。」
 
他人の空似ではないと言い切る。
今はもう、何を言っても駄目だろうな。
 
「まぁ、来たら話すけん、ぼちぼちおいでや。」
 
「晩ご飯は?」
 
「まだよ。」
 
少しずつでも食べるように伝えて、電話を切った。
 
 
今日は妄想トーク確定。
実家に行く気持ちが重い..
 
実家に着いて、母の部屋に向かっていると
 
「ひやぁぁぁ!!」
 
悲鳴が上がる。
なに!?どうしたの?
 
慌てて母の部屋に行く。
 
「どしたん?」
 
「お湯が手に掛かった..」
 
どうして!?
慌てて拭いて、流水で冷やして、保冷剤をハンカチで包んで、
母の手に当てる。
 
大した火傷はしていないので、冷やしていれば大丈夫かな。
 
 
夕食の支度は出来ていたので、早速頂く。
 
しばらくは、今日のデイの様子を聞く。
楽しいのは楽しかったようだけど..
 
「今日は〇〇さん(仲良しさん)来とったわい。」
 
「よかったな。お喋りできた?」
 
「それが、席が向こうの方じゃったけん、お話しできなんだんよ。」
 
「席が変わったんかね。」
 
「ほうよ。」
「喋りに行こう思うて行きよったら、
『△△さん(母)どこいくん?』
言うて止めるけん、〇〇さんの所に行くんです言うたらね、
『〇〇さんは今日お休みよ?』
言うんよ。
ほじゃけど、そこに居るのに..
帳面上休みになっとったら、来とっても休み言うんじゃね。」
 
幻視かなぁ。
母は“思った物が見えてしまう”幻視がある。
 
例えば、煮魚を見ても、母が“ウインナー”だと思えば、ウインナーに見える。
お薬の袋を見ても、母が“コップ”だと思えば、もうコップにしか見えない。
 
お友達が今日も隣に居ないので、お友達の事を考えながら見まわしたら、
背格好か雰囲気の似た人を見つけて、その人をお友達と思い込み、
それ以降、お友達にしか見えなくなったんじゃないかな..
 
泥棒ファミリーの、旦那と奥さんも同じ理屈かも知れない。
帰り際、頭の中で
 
 帰ったらまた女の子が居るんかな。
 親は何をしてるんだろう..
 
と、泥棒旦那と奥さんの事を考えながらスタッフさんを見たので、
泥棒旦那さんと奥さんに見えたのかも知れない。
 
妄想や幻視は、顔全体が見えない特徴がある。
その旦那と奥さんの顔も、見えなかったらしい...
 
 
今日はどんなに話を逸らそうとしても、妄想トークが止まらない。
 
「土建屋さんも、よそが忙しかったら手伝いにきたりするんじゃね。」
 
なんで土建屋さんが、介護施設に手伝いに行ったりするんだよ..
と思うけど、母は大まじめ。
 
「夫婦で手伝いに来とったけんねぇ..」
 
ずっと話させると、話しがどんどん広がっていく。
帰りの車の中で見ただけだった話しが、日中もデイの中で
手伝いをしていた事になっている..
 
「まぁ、婆さんにはなにばり出来んけん、変に話しかけたりせんと、
放っといたらええわい。」
 
「ほじゃけど、向こうもお母さんが居るのは知らなんだみたいじゃけんね..」
「これでもう、あんまり変わった事はできんなったかも知れん。」
 
「ああ..向こうが?」
 
「ほうよ。」
「何ばりしよって、デイに言われてクビになったら、向こうも困ろ?」
 
デイに雇われている事になっている..
 
「ほうじゃな。」
「まぁ、婆さんは何にもなかったように、普通にしといたらええよ。」
 
食事は、母はほとんど食べなかった。
昨日の残りのおにぎり半分と、ポテサラ1口か2口。
食欲まで急落..
 
 
ご馳走様して、お薬を飲んでもらって、母は洗い物。
僕はいつもの用事。
 
用事をしていると、台所で母の悲鳴が上がる。
 
こんどはなに!?
 
飛んで行くと、母が何かをしている。
 
「どしたん?」
 
「あれ何ぃ?虫?」
 
母が指を指した先には、輪切りのキュウリが..
 
「キュウリじゃな。」
 
「うそよ。虫じゃないん?」
 
「ほれ。」
 
流しから拾って、母に見せる。
しばらく見た後..
 
「ああ、ほんとよ。キュウリじゃ。」
 
 
今日は幻視、錯視祭りの日かな。
 
昨日今日で疲れて、認知力や判断力が落ちてるんだろうな。
予想は出来ていたとはいえ、やっぱりこの急落は、胸に堪える。
 
でも、予想がついていたし、心構えも出来ていたので、
以前のような、絶望感にも似た落ち込みはない。
 
 
目ヤニの掃除をして、全ての用事が終わった時は、
19時15分を過ぎていた。
 
ハプニング映像みたいなテレビ番組があったので、
少しの間それを観て、一緒に笑う。
 
 
19時30分が近付いていたので、実家を後にしました。
 
 
夕べは眠れてない様だから、今夜はゆっくり寝て欲しいな。
 
どっちにしても、この調子だと、明日はグダグダだろうな。
まぁ..仕方ない。
 
幻視と妄想さえ無ければ、普通に物忘れの多い婆さんなのにな..
幻視と妄想が憎い。
 
 
朝、職場への道すがらに咲いた、春の気配。
 
 
 
まだ殆どつぼみで、咲いているのはごく一部。
はて。何桜なんだろう。
 
母はこれを見て「どこの玄関?」と言っていました(笑)
桜よ..と言うと、やっと認識できました(笑)
 
 
 

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